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第8章 時空の狭間の小旅行
第58話 初陣
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果物を食べ終えたノヴァはあることに気が付いたようだ。
「グレース様!!能力値が伸びてます!!」
「フフッ気が付いたか、この世界の食べ物は食べれば能力値が上昇する、数値はレア度により変動するがな、食べることも重要だから覚えておくんだぞ」
これで、ノヴァも食事を楽しんでもらえるだろう。
「そうなんですけど...なんか増え続けているんです!!」
彼女は何を言ってるんだ?
不思議に思い【状態】を使いノヴァのステータスみると確かにステータスが上昇し続けている。
ふむふむ...なるほどわからん...ミーシャ達の事だ、もしかしたら【力の宝種】に品種改良でも施したのかもしれんからな。」
「もしかして【血の循環】の影響かもしれませんね」
ふむふむ...いわれてみれば...血も食事の一環だからな...それが体内で常に活動しているとしたら...おや?おやおや?
吸血鬼にはランクによって血のレア度が変わってくる、つまり吸血鬼の姫ともなればかなりの高ランクのはずだ...となるとかなり早い速度で成長してるんじゃないか?
もしかしたらマーシャやゼルセラ達以上に化けるかもしれないな....。
「さぁボスエリアに向かうとしよう、戦いに入ったらこの世界の仕組みを説明しよう」
そして元気な返事を確認すると俺は真っすぐ草原の丘エリアへ向かう。
広大な草原を歩いているといかにも初心者の相手であろう小ウサギが現れる。
「こうゆうのを倒せばいいんですよね?」
本来はミーシャ達の様に力が無い状態でこの世界に来る事が多いはずだからノヴァの様に最初からある程度力があるならこの辺は別に戦闘を行う必要がないのである。
「いや、倒す必要は無いが...」
「【眷属召喚】!!」
ノヴァがスキルを発動すると影から4体のヴァンパイアが出現した、その吸血鬼達は迷うことなく周囲の魔物の処理していった。
「眷属が倒したのも経験値は入っているのか?」
俺の素朴な疑問に元気よく返事をし俺の意見を肯定する。
「しばらくはこれで進むとしよう」
いつしか二体の吸血鬼が魔物を倒し残りの二体がアイテムを拾うローテーションが形成されていた。
そうして4体の吸血鬼を供とし草原の丘を越える。
「あれはドラゴン?!」
ノヴァが指を差すのでそちらに目をやれば深緑を思わせる鱗が全身を包む巨大なドラゴンが草原の真ん中で眠っていた。
「あれは竜ではなく龍だな、それとノヴァの相手はあっちだ」
俺は別のドラゴンを指さす、竜ではなくさらに下位の飛竜だ、さすがにこの世界の龍はまだノヴァには早いのだ。
「飛竜くらい私の眷属で...」
不満そうに眷属たちに命令を出す、確かに元の世界であれば龍種と互角くらいには戦えるだろう、だが...
突撃していった眷属は無残にも飛竜に食い散らかされてしまった。
「私の眷属が...飛竜に負けるなんて」
「当たり前だろ、あの飛竜のステータスは平均が5万、ノヴァが戦って丁度いいくらいだ」
「あんな飛竜が私と....」
少し怒ったのか魔法陣を次々と展開し飛竜に向ける、様々な魔法が飛竜に命中するがどれも致命傷とは程遠いかすり傷程度だった。
「生意気な...」
少し離れて見ていればより一層大きな魔法陣がノヴァの頭上を覆いやがて光輝いていく。
「【崩壊之新星】!!」
ノヴァの両手の平に真っ白な光の玉が生成される、二つの玉は真っすぐ飛竜へと飛んでいき直撃する。
二つの玉は直撃と同時に大きな爆発を引き起こす、かなり広範囲かつ高威力の魔法の様だ、その証拠に倍以上のステータスを誇る緑龍にまで被害が及びHPを半分以上減らしている。
飛竜が直撃を生き延びれる訳もなく跡形もなく消滅してしまっている。
「あの龍...範囲に入っているのに生きてるなんて...」
どうやら自信のある技の様で緑龍を倒せなかったのが少しショックだったようだ。
「かなり削った方じゃないか?あいつのステータスはどれも30万程だからな」
「人間の国を一つ滅ぼせるはずなのに...」
確かに...例えばノエル王国、その王城に直撃させることが出来ればノエル王国は地図から消える事になるだろう。
伊達に古参魔王ではないという事だ
緑龍は攻撃を喰らった事に反応しこちらに突進してくる、全ステータスの平均は約30万、飛竜を倒しレベルが上がってるとはいえ...勝てないだろう、ここは俺の見せ所だな。
何の魔法を使うか考えているとノヴァが再び魔法陣を組み立てる、だが今度は先ほどと同じものが10個描かれている。
まさか....
「滅びろ....【崩壊之新星】!!!!」
先程と同じ真っ白な玉がノヴァの前に出現する、色や大きさは同じ位だが、違うのはその数だ一つの魔法陣に2つの玉だとすると20個の玉があることになる。
そしてそれらの玉は先ほどと同じように真っすぐ緑龍に向かっていく―――そして大爆発。
衝撃は圧倒的だった、この子が現世で最強だと言っても過言ではないほど、魔法を使う時に魔力を消費しないと、こうゆう力業が出来てしまうのだ...。
強い魔法一発で倒せないなら同時に何個も発動させてしまえばいい。
ノヴァは強くさせたらまずい存在かもしれないと思ったが正直、興味はあったゼルセラやマーシャをも超える逸材かもしれない。
この調子ならばエリアボスは愚か隠しボスまで倒せるかもしれない....。
「まだ戦えるならエリアボスも行ってみるか?」
だが...そんな強い能力にも欠点が合ったようだ、魔法陣を複数用意するにはそれなりに脳への負荷が掛かる。
それも、高位の魔法の多重召喚など、は【並列思考】などがないとかなり体力的にきついだろう。
「ごめんなさい...ちょっと...力を...」
意識を失い倒れそうになるのをお姫様抱っこで抱え拠点へと連れ帰った。
「グレース様!!能力値が伸びてます!!」
「フフッ気が付いたか、この世界の食べ物は食べれば能力値が上昇する、数値はレア度により変動するがな、食べることも重要だから覚えておくんだぞ」
これで、ノヴァも食事を楽しんでもらえるだろう。
「そうなんですけど...なんか増え続けているんです!!」
彼女は何を言ってるんだ?
不思議に思い【状態】を使いノヴァのステータスみると確かにステータスが上昇し続けている。
ふむふむ...なるほどわからん...ミーシャ達の事だ、もしかしたら【力の宝種】に品種改良でも施したのかもしれんからな。」
「もしかして【血の循環】の影響かもしれませんね」
ふむふむ...いわれてみれば...血も食事の一環だからな...それが体内で常に活動しているとしたら...おや?おやおや?
吸血鬼にはランクによって血のレア度が変わってくる、つまり吸血鬼の姫ともなればかなりの高ランクのはずだ...となるとかなり早い速度で成長してるんじゃないか?
もしかしたらマーシャやゼルセラ達以上に化けるかもしれないな....。
「さぁボスエリアに向かうとしよう、戦いに入ったらこの世界の仕組みを説明しよう」
そして元気な返事を確認すると俺は真っすぐ草原の丘エリアへ向かう。
広大な草原を歩いているといかにも初心者の相手であろう小ウサギが現れる。
「こうゆうのを倒せばいいんですよね?」
本来はミーシャ達の様に力が無い状態でこの世界に来る事が多いはずだからノヴァの様に最初からある程度力があるならこの辺は別に戦闘を行う必要がないのである。
「いや、倒す必要は無いが...」
「【眷属召喚】!!」
ノヴァがスキルを発動すると影から4体のヴァンパイアが出現した、その吸血鬼達は迷うことなく周囲の魔物の処理していった。
「眷属が倒したのも経験値は入っているのか?」
俺の素朴な疑問に元気よく返事をし俺の意見を肯定する。
「しばらくはこれで進むとしよう」
いつしか二体の吸血鬼が魔物を倒し残りの二体がアイテムを拾うローテーションが形成されていた。
そうして4体の吸血鬼を供とし草原の丘を越える。
「あれはドラゴン?!」
ノヴァが指を差すのでそちらに目をやれば深緑を思わせる鱗が全身を包む巨大なドラゴンが草原の真ん中で眠っていた。
「あれは竜ではなく龍だな、それとノヴァの相手はあっちだ」
俺は別のドラゴンを指さす、竜ではなくさらに下位の飛竜だ、さすがにこの世界の龍はまだノヴァには早いのだ。
「飛竜くらい私の眷属で...」
不満そうに眷属たちに命令を出す、確かに元の世界であれば龍種と互角くらいには戦えるだろう、だが...
突撃していった眷属は無残にも飛竜に食い散らかされてしまった。
「私の眷属が...飛竜に負けるなんて」
「当たり前だろ、あの飛竜のステータスは平均が5万、ノヴァが戦って丁度いいくらいだ」
「あんな飛竜が私と....」
少し怒ったのか魔法陣を次々と展開し飛竜に向ける、様々な魔法が飛竜に命中するがどれも致命傷とは程遠いかすり傷程度だった。
「生意気な...」
少し離れて見ていればより一層大きな魔法陣がノヴァの頭上を覆いやがて光輝いていく。
「【崩壊之新星】!!」
ノヴァの両手の平に真っ白な光の玉が生成される、二つの玉は真っすぐ飛竜へと飛んでいき直撃する。
二つの玉は直撃と同時に大きな爆発を引き起こす、かなり広範囲かつ高威力の魔法の様だ、その証拠に倍以上のステータスを誇る緑龍にまで被害が及びHPを半分以上減らしている。
飛竜が直撃を生き延びれる訳もなく跡形もなく消滅してしまっている。
「あの龍...範囲に入っているのに生きてるなんて...」
どうやら自信のある技の様で緑龍を倒せなかったのが少しショックだったようだ。
「かなり削った方じゃないか?あいつのステータスはどれも30万程だからな」
「人間の国を一つ滅ぼせるはずなのに...」
確かに...例えばノエル王国、その王城に直撃させることが出来ればノエル王国は地図から消える事になるだろう。
伊達に古参魔王ではないという事だ
緑龍は攻撃を喰らった事に反応しこちらに突進してくる、全ステータスの平均は約30万、飛竜を倒しレベルが上がってるとはいえ...勝てないだろう、ここは俺の見せ所だな。
何の魔法を使うか考えているとノヴァが再び魔法陣を組み立てる、だが今度は先ほどと同じものが10個描かれている。
まさか....
「滅びろ....【崩壊之新星】!!!!」
先程と同じ真っ白な玉がノヴァの前に出現する、色や大きさは同じ位だが、違うのはその数だ一つの魔法陣に2つの玉だとすると20個の玉があることになる。
そしてそれらの玉は先ほどと同じように真っすぐ緑龍に向かっていく―――そして大爆発。
衝撃は圧倒的だった、この子が現世で最強だと言っても過言ではないほど、魔法を使う時に魔力を消費しないと、こうゆう力業が出来てしまうのだ...。
強い魔法一発で倒せないなら同時に何個も発動させてしまえばいい。
ノヴァは強くさせたらまずい存在かもしれないと思ったが正直、興味はあったゼルセラやマーシャをも超える逸材かもしれない。
この調子ならばエリアボスは愚か隠しボスまで倒せるかもしれない....。
「まだ戦えるならエリアボスも行ってみるか?」
だが...そんな強い能力にも欠点が合ったようだ、魔法陣を複数用意するにはそれなりに脳への負荷が掛かる。
それも、高位の魔法の多重召喚など、は【並列思考】などがないとかなり体力的にきついだろう。
「ごめんなさい...ちょっと...力を...」
意識を失い倒れそうになるのをお姫様抱っこで抱え拠点へと連れ帰った。
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