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第7章 魔法学院

第50話 マオーVS魔王

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闘技場のゴングが鳴らされメトラとデフォルが睨み会う。

少しの間睨み合いが続きお互いが微笑み始める。


一瞬闘技場から二人の姿が消え闘技場の中心で拳しと拳がぶつかり合う。

それは幼気な少女たちが繰り出していいバトルではない。
相手の攻撃を防ぐわけでもなく相手に強烈な一発をお見舞いする、どちらかと言えば我慢比べに近い。


俺としては見ていられない...。




少しの間殴り合っていたが距離を取る、傷は自動回復で癒えていくが少し疲れているようだ。


「【不死者創造クリエイトアンデット】」


メトラがスキルを使用すると地面から骸骨騎士の様な物が姿を表す。

現れた2体の骸骨騎士は豪華な鎧を纏いその手には刺々しく禍々しい剣が握られている。


「【悪鬼召喚】」


負けずとデフォルもスキルを使用する、すると地面から火の玉が現れそれはやがて巨大な鬼へと形作っていった。



巨大な鬼は骸骨騎士の倍以上はある、そしてその巨体で思い切り骸骨騎士に突進した。

風を切り突進してくる鬼を骸骨騎士を歩いて近づき切り伏せる。

鬼の突進は止まったが剣による傷はかなり浅い様だ。


鬼は骸骨騎士の一体を手で握りしめるとそれを両手で引っ張り真っ二つに分断する。


だが、分断されたはずの上半身は剣を鬼の心臓に突き刺す。
やがて核を潰された鬼と体を分断され状態を維持できなくなった2匹の召喚獣は露となって消えた。


「後のそいつは任せたわよ!酒呑童子!!」


怒号の様な雄たけびを上げ残りの骸骨騎士へと突入していった。


「ラッツ私は勝負を終わらせます、あの赤い鬼の相手は任せます」


コクリと頷くと骸骨騎士はゆっくりと鬼に向けて歩いていく。


そして少女たちは魔法陣を形成し魔力を込めていくやがて周囲の魔素が集まっていく。


それはやりすぎだろ....おそらくあの魔法が衝突しあった場合教員たちの作った魔力障壁では簡単に砕け散るだろう。

そっと俺が魔力障壁を展開し直し再び視線を戻す。

すると必要な魔力が集まったのか魔法陣が光を放つ。


「【妖気放天】」

「【死之怪線デヴィード】」


お互い闇の属性故に2つの魔法は合体し大爆発する。
その衝撃に耐えられず健闘していた2匹の召喚獣は霧となって消えてしまった。

砂煙が消えるとそこにはお互いボロボロの姿になった二人の少女が居た。


「強くなったわね...」

「マオーは最強なのだ....」


お互いがほぼ同時くらいに膝を付きそのまま崩れ落ちた。

そして模擬戦のシステムが結果を告げる。



―――引き分け。




「さて、お前たちの予想は....」


俺は指を鳴らし紙を裏返す。



ミシャ―――メトラ

キャル―――デフォル

キーラ―――引き分け

シエラ―――引き分け

グレース―――引き分け



「そんな....でも私達双子だから合わせて引き分けってことで!」

「まぁそれでもいいか...」


途中まで言った所でミシャがガッツポーズをとり「やった!!」と言いかけた所で俺は前言撤回する。


「なんていうと思ったか?」

「うぅ...」

「さて...あたらなかったと言う事で俺から一つ指令を出そう」


うげっと言う声を聞き話を続ける。


「冬になったら近くの山脈に住むと言われている【氷結竜フロストドラゴン】を捕まえに行ってもらう」


キャルの種族を考えればきっと簡単に遂行できるだろう


「わかった...」

「わかりました....」


無機質な返事とやる気のない悲し気な返事を聞き次の試合開始を待った。
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