22 / 62
アイテムボックスでダンジョン蹂躙
アイテムボックスはこう使う②~モンスターハウス偏~
しおりを挟む
今、俺はレヴとダンジョンの入口にいる。え?あの後?想像通りにメシ食って、想像通りの宿での出来事があって、想像通りにレヴの服をあの高性能洗濯機で洗って、想像通りにまたレヴをアイテムボックスに回収して、想像通りにダンジョンの近くまで来て、想像通りにレヴを取り出した後の漫才して、想像通りに今ここにいる。
ちなみにレヴの服装は黒をベースに赤のラインがオシャレに目立つ軍服みたいな服だ。なんでも魔王軍の軍服なんだとさ。体格的に着れる魔族が少ないらしいけど。
え?レヴの下着がどんな形で何色だったのか教えろだって?…仕方ないなぁ。レヴのパンツは---…。
「マスター、なにそこでずっと突っ立ってんのよ。行かないの?」
「ん?ああ、そうだな。こんな入口にずっといても仕方ないな。」
俺はレヴに促されてダンジョンへ入る。おらぁ、ワクワクすっぞ。あの『冒険譚』の主人公みたいな冒険が待っているからな!
ダンジョン内は魔力光石で明るかった。
魔力光石とは魔力を帯びると発光するただの石。主な使われ方は閃光弾の原材料だ。ダンジョンに入ればすぐに手に入れられるため、フラッシュバンの単価は安い。冒険者は大抵1つは身に付けている。
そんな明るいダンジョン内を歩いて俺はわざとトラップを踏む。
カッ-。
足下の魔方陣が突如耀きだす。当然の如くレヴが慌てふためき、ツッコミをする。
「え!?はぁ!!!ちょっ。今わざと踏まなかったぁあ!?ねぇ!なんでわざと踏んだよ!?マスター!これ、転移の-…。」
レヴのツッコミが長すぎて最後まで言い切れず飛ばされる。
そう、レヴがツッコミした通りこのトラップは転移のトラップ。ただ、飛ばされるだけ。
モンスターハウスに。
『モンスターが4、50匹いた。背後は壁、目の前にモンスターの大群が、出口はその大群の後方。外に出たければこの大群を切り抜けなければならない。さぁ、どうする?冒険者よ。』
「って言う状況で武器を使って切り抜ける描写があの『冒険譚』にあってさ、それやってみたかったんだよ。レヴ。」
今回は俺はレヴに『なんでわざと転移トラップに掛かったか』という質問に答えてあげた。
転移トラップの魔方陣は図鑑に載っていたからすぐわかった。結構わかりやすいんだよ、この魔方陣。
で、質問に答えたというのにレヴはツッコミの手を緩めない。
「あの『冒険譚』って、どの冒険譚よ!」
「ん?あれだよ、あれ。」
「あれってどれだよ!マスター!っつーか、どーすんのよ!この状況!」
『やれやれ、レヴの質問に答えていたら敵が戦闘体勢になってしまったよ。』のポーズを取りながらアイテムボックスを出す。いや、本当にもう一斉に飛び出してくる5秒前、みたいな感じだ。
「どーするってこーするだけだ。」
俺はアイテムボックスから武器の鋒《きっさき》を出した。俺の側面や頭の上にも同様に。その数、30ヶ所にアイテムボックスを同時に出現させる。
レヴが間抜け面して間抜けな声をあげる。
「ふぇ?」
「「「グギャー!キシャー!」」」
「ちょっ、いくらなんでも私でもこの数はむりぃー!!!」
モンスターが一斉に襲い掛かってくる。随分《ずいぶん》と間抜けな戦闘合図だったが仕方ない。
俺は武器の鋒をだしたアイテムボックスから『アイテムを入れたくないものと認識して武器を射出する。』
ドッ。
ドッドドドドドドドッ---!!!
向かってくるモンスターに武器という弾丸で撃ち抜く。飛び出した武器がモンスターにヒットすると、当たった箇所が弾け飛ぶ。
腕に当たれば肉が千切れ、骨が砕かれ、腕が飛ぶ。胴体に当たれば風穴が開き、体重の軽いモンスターなら身体ごと吹き飛ばされる。
次々とモンスター達が死んで魔石化していく---。
『数の暴力』
圧倒的物量でモンスターの大群を蹂躙する。最初はモンスターの群れに数で負けているように見えたが結果はどうだ。一方的過ぎる。無双状態。
まだ弾はある。あの戦場で拾ったお陰であと数万発はある。このモンスター共を蹂躙するのに100発もいらなかった。
その様《さま》を後ろで見ていたレヴはやはりというか、当然というか、なんというか…。予想通りにツッコミを入れる。
「………………………………………………………………………………………………っはあ!?意味がわからないだけど!?」
「間がなげぇよ!」
俺はツッコミを入れてしまった。
ちなみにレヴの服装は黒をベースに赤のラインがオシャレに目立つ軍服みたいな服だ。なんでも魔王軍の軍服なんだとさ。体格的に着れる魔族が少ないらしいけど。
え?レヴの下着がどんな形で何色だったのか教えろだって?…仕方ないなぁ。レヴのパンツは---…。
「マスター、なにそこでずっと突っ立ってんのよ。行かないの?」
「ん?ああ、そうだな。こんな入口にずっといても仕方ないな。」
俺はレヴに促されてダンジョンへ入る。おらぁ、ワクワクすっぞ。あの『冒険譚』の主人公みたいな冒険が待っているからな!
ダンジョン内は魔力光石で明るかった。
魔力光石とは魔力を帯びると発光するただの石。主な使われ方は閃光弾の原材料だ。ダンジョンに入ればすぐに手に入れられるため、フラッシュバンの単価は安い。冒険者は大抵1つは身に付けている。
そんな明るいダンジョン内を歩いて俺はわざとトラップを踏む。
カッ-。
足下の魔方陣が突如耀きだす。当然の如くレヴが慌てふためき、ツッコミをする。
「え!?はぁ!!!ちょっ。今わざと踏まなかったぁあ!?ねぇ!なんでわざと踏んだよ!?マスター!これ、転移の-…。」
レヴのツッコミが長すぎて最後まで言い切れず飛ばされる。
そう、レヴがツッコミした通りこのトラップは転移のトラップ。ただ、飛ばされるだけ。
モンスターハウスに。
『モンスターが4、50匹いた。背後は壁、目の前にモンスターの大群が、出口はその大群の後方。外に出たければこの大群を切り抜けなければならない。さぁ、どうする?冒険者よ。』
「って言う状況で武器を使って切り抜ける描写があの『冒険譚』にあってさ、それやってみたかったんだよ。レヴ。」
今回は俺はレヴに『なんでわざと転移トラップに掛かったか』という質問に答えてあげた。
転移トラップの魔方陣は図鑑に載っていたからすぐわかった。結構わかりやすいんだよ、この魔方陣。
で、質問に答えたというのにレヴはツッコミの手を緩めない。
「あの『冒険譚』って、どの冒険譚よ!」
「ん?あれだよ、あれ。」
「あれってどれだよ!マスター!っつーか、どーすんのよ!この状況!」
『やれやれ、レヴの質問に答えていたら敵が戦闘体勢になってしまったよ。』のポーズを取りながらアイテムボックスを出す。いや、本当にもう一斉に飛び出してくる5秒前、みたいな感じだ。
「どーするってこーするだけだ。」
俺はアイテムボックスから武器の鋒《きっさき》を出した。俺の側面や頭の上にも同様に。その数、30ヶ所にアイテムボックスを同時に出現させる。
レヴが間抜け面して間抜けな声をあげる。
「ふぇ?」
「「「グギャー!キシャー!」」」
「ちょっ、いくらなんでも私でもこの数はむりぃー!!!」
モンスターが一斉に襲い掛かってくる。随分《ずいぶん》と間抜けな戦闘合図だったが仕方ない。
俺は武器の鋒をだしたアイテムボックスから『アイテムを入れたくないものと認識して武器を射出する。』
ドッ。
ドッドドドドドドドッ---!!!
向かってくるモンスターに武器という弾丸で撃ち抜く。飛び出した武器がモンスターにヒットすると、当たった箇所が弾け飛ぶ。
腕に当たれば肉が千切れ、骨が砕かれ、腕が飛ぶ。胴体に当たれば風穴が開き、体重の軽いモンスターなら身体ごと吹き飛ばされる。
次々とモンスター達が死んで魔石化していく---。
『数の暴力』
圧倒的物量でモンスターの大群を蹂躙する。最初はモンスターの群れに数で負けているように見えたが結果はどうだ。一方的過ぎる。無双状態。
まだ弾はある。あの戦場で拾ったお陰であと数万発はある。このモンスター共を蹂躙するのに100発もいらなかった。
その様《さま》を後ろで見ていたレヴはやはりというか、当然というか、なんというか…。予想通りにツッコミを入れる。
「………………………………………………………………………………………………っはあ!?意味がわからないだけど!?」
「間がなげぇよ!」
俺はツッコミを入れてしまった。
5
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
勇者、囚われました。
茶葉茸一
ファンタジー
魔王の勘違いにより、姫様と間違わられて攫われた勇者。
囚われの身となった勇者を救出に向かう姫(女騎士)率いるパーティのメンバーたち。
本来なら違う立場で出会うはずだった魔王と勇者の2人は、それぞれの『目的』のために姫を拉致し勇者と入れ替える『姫様拉致計画』を企てる。
一方で魔王、ではなく勇者が放った刺客たちが姫パーティへと襲い掛かる!
果たして勇者たちは姫を攫うことが出来るのか! 姫たちは勇者を取り戻すことが出来るか!
変態女装癖のオトコの娘勇者と小心者で頼りないダメ魔王による、殺伐ファンタジーギャグコメディが始まる!!
※昔書いたものをとくに修正なく掘り起こしただけなので6話で完結します。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
1000億円の遺産があります、異世界に
克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に投稿しています。
19話10万字の完結作です。
『異世界で人生やり直し』
佐藤直太朗は夢の中で見ず知らずに金髪老女に話しかけられた。
とんでもなく居丈高な態度で、普通の人間なら聞く気になれない話し方だった。
しかも異世界に千億もの遺産があると言う荒唐無稽な話だった。
普通の人間なら絶対に信じない話だ。
それでなくても弟と手を組んだ伯母に陥れられた直太朗は人間不信となっていた。
だから完全拒否の態度で応答した。
その態度に苛立った金髪に老女は、強硬手段に出た。
無理矢理直太朗を異世界に召喚したのだった。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
修行マニアの高校生 異世界で最強になったのでスローライフを志す
佐原
ファンタジー
毎日修行を勤しむ高校生西郷努は柔道、ボクシング、レスリング、剣道、など日本の武術以外にも海外の武術を極め、世界王者を陰ながらぶっ倒した。その後、しばらくの間目標がなくなるが、努は「次は神でも倒すか」と志すが、どうやって神に会うか考えた末に死ねば良いと考え、自殺し見事転生するこができた。その世界ではステータスや魔法などが存在するゲームのような世界で、努は次に魔法を極めた末に最高神をぶっ倒し、やることがなくなったので「だらだらしながら定住先を見つけよう」ついでに伴侶も見つかるといいなとか思いながらスローライフを目指す。
誤字脱字や話のおかしな点について何か有れば教えて下さい。また感想待ってます。返信できるかわかりませんが、極力返します。
また今まで感想を却下してしまった皆さんすいません。
僕は豆腐メンタルなのでマイナスのことの感想は控えて頂きたいです。
不定期投稿になります、週に一回は投稿したいと思います。お待たせして申し訳ございません。
他作品はストックもかなり有りますので、そちらで回したいと思います
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる