6 / 50
第6話●なんか増えた
しおりを挟む「久しぶりに起動したと思ったらいきなり謎の不思議生物が出て来て最新兵器が全く通用しないってどういう事?」
アンドロイドの姉ちゃんが半泣きで怒ってる。
「こいつらヒマなので珍しいもの見ると、はしゃいじゃうんだよ。」
「で、ここはどこなの?センターとはコネクト出来ないし。」
「お姉ちゃん達はどこから来たの?」
ようやく話しかけることが出来た。
そう言うアレインの方を向くとアンドロイドのお姉ちゃんの様子が変わる。
目の色がいろいろ変化し始めておでこに数字や英文がスクロールされている。
「マスターと同類の神経信号の周波数を検知。所有者の更新プロトコルを開始します。」
「えっ。ちょっと待て。」
と言うが無視の様だ。
なんかやっかいなものを押し付けられるような予感。
「名前を言ってください。」
なんかやだな。
「なーまーえー。」
強引だなー。
「王様はー。アレインって言うんだよー。」
「アイゼイヤー。なんで言う。」
「名前を確認しました。更新プロトコルを完了します。アレインを所有者として登録しました。」
「勝手だなー。君達は日本製なの?
誰が作ったのかな?」
メーカー名は書いてないのかな?
「定格とかPSEマークとかどこかに書いてあるの。」
アンドロイド達はみんな顔を赤くして「エッチ。キモ。」
などと言う。
今の質問のどこにそんな要素があったって言うんだ?
「私達は独田博士が研究の一環として作ったのよ。」
「独田?あのマッドサイエンティスト独田 能(どくた のう)の事?」
前世の新聞で見たことがある。
ちょっとその時代におかしいだろうってものを発明して発表するんだ。
でも説明が誰にも理解できないのでいつのまにかどこにも採用されないでたち消えになってしまうんだ。
科学者と言うより芸術家か芸人だと思っている人の方が多いかもしれない。
「マッドサイエンティストって失礼な、誰にも理解されない程、優秀でへんてこなだけよ。」
「そうじゃないとあの時代でわたし達みたいな高度なアンドロイドは作れないわ。」
まあそれはそうかもしれないけど、
なんでこんな所にいるんだろう?
「絶対あの助手がなんかやらかしたのよ。」
とか言っているけどその助手ってヒョロっと背が高くて度の強い眼鏡をかけている人?
いつも博士の記者会見の時に隣にいた。
その後の調査でタイムマシンのつもりで作ったディメンジョントラベラー(次元間旅行機)を無設定のまま起動させたので周囲の施設を巻き込んでこの異世界に来たみたいだ。
人を移動させる事は出来なかった様だ。
一部時間の経過の影響を受けない場所があるのもその機械のせいだろう。
「それで君達は何が出来るの?」
すっかり落ち着いたアンドロイド達に聞いてみる。
5体もあるんだ何かの役に立つんじゃないかと期待する。
「高度なテクノロジーで出来ているので人間のように話しが出来て、感情表現が出来て、ご飯やおやつを食べることが出来て、昼寝とかも出来るわ。」
物凄く自慢顔で言われる。
「何か作れるとか、そうだな料理が出来るとかは?」
「女性型だとすぐに料理とか家事とか言うのは女性に対する偏見、ジェンダーフリーに対する挑戦だわ。私は断固抗議するわ。」
なんか怒り出した。面倒くさいタイプの様だ。
仕方なく他のアンドロイドと話しをする。
「私達は研究用に作られた最新鋭機だから特定の目的は持たされていないわ。」
こいつも自慢げだ。
ご飯が食べられて、寝る事が出来るって何にも出来ないじゃん。
まあ考えてみれば前世の当時のテクノロジーでこれを作るのは至難の業だよな。
「うーむ、わかった。じゃ自由にしておいてね。」
そう言って洞窟を出て行こうとする。
「えーっ。まって、まって、マスター置いていかないで。」
アンドロイド達があわててついて来る。
確かに高性能だ。
1
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる