37 / 49
第37話 ユウトとデルバート
しおりを挟む「わしもシュルツテルツについては伝承やムートの話しでしか知らぬ。じゃがおぬしはどうやってラプザーラに辿り着いたのじゃ?」
ちっちゃな子供がじじいのようにしゃべる。
ゼデの首に巻かれたプミルがほんのりとひかりラプテスが現れた。
「妖精か?珍しいのう。」
「私が案内したの。あの方向にシュルツテルツがあったはずだったから。」
「空中に?」
「シュルツテルツ、あなた方の言うギラクリラ大陸は浮遊大陸なの。しかも常時移動しているから、いくら海の上を探しても見つからないわ。」
「じゃがシュルツテルツ の名残りは海上の小島に点在している。帝国の調査団もそのように報告している。ゼデの両親もそのメンバーだったな。」
「ゼデはシュルツテルツの王よ、いつか国に帰ってシュルツテルツ王朝を再興するのよ。」
ラプテスはあたり前のように言う。
ちっちゃな子供は苦笑いをする。
「妖精よ、それはゼデの望みか?」
ラプテスはそれが自分の思い込みだったことに気付く。
カプセルに入れられた時ゼデはまだ赤ちゃんだった。
ゼデはシュルツテルツの事など何も知らないのだから。
ラプテスは上目遣いでゼデを見る。
「ラプテス、まだ何もわからないんだから何も決められないよ。でも探しには行こうね。」
ラプテスは自分を納得させるように何度もうなずいた。
「ユウトー。りんご飴売ってたよー。デルバートが買ってくれたー。」
「ムート、知らないおじさんからものを貰っちゃダメだよ。攫われちゃうよ。」
「えーっリルも拐われちゃうのー?」
「知らないって言うな。それに災害級の神龍バハムートや神獣フェンリルを誰がさらえるって言うんだ。」
魔法技術師主任デルバートも大収獲祭ポルヒグを見に来ていたようだ。
デルバートの目的はゼデの異大陸探索への勧誘だ。
ゼデがラプザーラに到達した話しは既にエイドガー宰相や皇帝に伝わっている。
帝国は技術立国を目指している。
シュルツテルツにつながりがあるのではと言う技術がドルツリア大陸と伝説の異大陸ギラクリラ大陸の間の北大海ラルエルラ海に点在する小島で発見されている。
実際の所その中のひとつはこの島に来た途端に光を灯して稼働を始めた。
デルバートはゼデの存在がこれらの謎の技術に関係すると思っている。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
親戚のおじさんに犯された!嫌がる私の姿を見ながら胸を揉み・・・
マッキーの世界
大衆娯楽
親戚のおじさんの家に住み、大学に通うことになった。
「おじさん、卒業するまで、どうぞよろしくお願いします」
「ああ、たっぷりとかわいがってあげるよ・・・」
「・・・?は、はい」
いやらしく私の目を見ながらニヤつく・・・
その夜。
両隣から喘ぎ声が聞こえてくるので僕らもヤろうということになった
ヘロディア
恋愛
妻と一緒に寝る主人公だったが、変な声を耳にして、目が覚めてしまう。
その声は、隣の家から薄い壁を伝って聞こえてくる喘ぎ声だった。
欲情が刺激された主人公は…
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
お父様の相手をしなさいよ・・・亡き夫の姉の指示を受け入れる私が学ぶしきたりとは・・・
マッキーの世界
大衆娯楽
「あなた、この家にいたいなら、お父様の相手をしてみなさいよ」
義姉にそう言われてしまい、困っている。
「義父と寝るだなんて、そんなことは
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる