12 / 39
第12話 転生
しおりを挟むこの世界では遠い遠い昔。
だけどこの世界は変化しない。
そしてここではない世界からオレは来た。
時間軸も同じではないのでここではない世界ではどのくらいの年月が過ぎているのかはわからない。
その世界ではオレは普通に、普通なのかな?会社員だったんだ。
当時は高度成長期の末期の頃で会社員ってのは家にいるよりも会社にいる方が圧倒的に長いのが当たり前だったんだ。
いや、だからと言って過労死したってわけじゃないんだ。
当時はそれぐらいじゃ死ななかったんだ。
多分。
いや、オレの場合そんな差し迫ったような特殊な事情なんかないんだ。
会社の忘年会で盛り上がって散々飲んだ後の帰り道に転んだだけ。
たまたま路肩にあったコンクリートの突起に頭をぶつけて昇天した。
と思ったんだけど目を覚ますと濃厚な魔力の渦の中。
魔王って親から生まれるもんじゃないんだ?本当?
目を覚ますと言うよりも意識が形成されたって感じ。
そして女神様。えーっ、おかしいだろ。
でも女神だったんだ。
金髪碧眼に白い翼があってさー。
魔王の誕生に女神って。
「あんたの仕事わぁ。魔族や魔物、獣人族をー。導くことよぉ。」
「はぁ?なんでオレが?面倒くさい。」
女神がギロリと睨む。
「あ、は、はいって。でもどうやって?」
「面倒くさいわねー。」
「でっでも何にも説明が無いですけど。」
「あんた、ロストヒストリーワールドのオリジナルバージョンって知っているでしょう?」
「ああ、あのファ◯コンゲームの古めかしいRPGシリーズの最初の奴ね。セーブしてもやたらとエラーを起こす。」
「うるさいなぁ、ペラペラと。あの世界に行くのよ。魔王としてね。」
「えー、待って待ってあのゲーム最後に勇者に魔王がやっつけられちゃうヤツじゃん。」
「なんで魔王なんだ?勇者でいいじゃん。」
「問答無用ね、なんでかは私も知らんし。」
体があったかどうかはわからないけど多分オレだったものが真っ白の光に包まれた。
この世界に来た時には今よりもっと小さかった。
魔力以外には何にもなかった。
スライムのスーとオーガのガー、サキュバスのキューが嬉しそうに小さなオレを見下ろしていた。
「やったー。」とか言って盛り上がっていた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
そのAIゴーレムっ娘は猫とプリンの夢をみる
yahimoti
ファンタジー
ケットシーとAI搭載の幼女ゴーレムとコミュ症の錬金術師のほのぼの生活。
同郷の先輩のパーティにポーターとして加わっていたコージは急にクビと言われてダンジョンの深層に置き去りにされるが、たまたま通りかかった勇者のおかげで一命をとりとめる。
その後、小さな時から一緒だった猫のチャオが実はケットシーだったり、勇者と暗冥の王が趣味で作ったゴーレムを押しつけられる。
錬金術と付与でいつの間にか帝国に貢献する事でどんどん陞爵して成り上がるゴーレムのマヨネをはじめとした他のキャラクター達とのほんわかとしたコメディ。
僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~
SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。
ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。
『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』
『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』
そんな感じ。
『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。
隔週日曜日に更新予定。
異世界坊主の成り上がり
峯松めだか(旧かぐつち)
ファンタジー
山歩き中の似非坊主が気が付いたら異世界に居た、放っておいても生き残る程度の生存能力の山男、どうやら坊主扱いで布教せよということらしい、そんなこと言うと坊主は皆死んだら異世界か?名前だけで和尚(おしょう)にされた山男の明日はどっちだ?
矢鱈と生物学的に細かいゴブリンの生態がウリです?
本編の方は無事完結したので、後はひたすら番外で肉付けしています。
タイトル変えてみました、
旧題異世界坊主のハーレム話
旧旧題ようこそ異世界 迷い混んだのは坊主でした
「坊主が死んだら異世界でした 仏の威光は異世界でも通用しますか? それはそうとして、ゴブリンの生態が色々エグいのですが…」
迷子な坊主のサバイバル生活 異世界で念仏は使えますか?「旧題・異世界坊主」
ヒロイン其の2のエリスのイメージが有る程度固まったので画像にしてみました、灯に関しては未だしっくり来ていないので・・未公開
因みに、新作も一応準備済みです、良かったら見てやって下さい。
少女は石と旅に出る
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893967766
SF風味なファンタジー、一応この異世界坊主とパラレル的にリンクします
少女は其れでも生き足掻く
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893670055
中世ヨーロッパファンタジー、独立してます
百花繚乱 〜国の姫から極秘任務を受けた俺のスキルの行くところ〜
幻月日
ファンタジー
ーー時は魔物時代。
魔王を頂点とする闇の群勢が世界中に蔓延る中、勇者という職業は人々にとって希望の光だった。
そんな勇者の一人であるシンは、逃れ行き着いた村で村人たちに魔物を差し向けた勇者だと勘違いされてしまい、滞在中の兵団によってシーラ王国へ送られてしまった。
「勇者、シン。あなたには魔王の城に眠る秘宝、それを盗み出して来て欲しいのです」
唐突にアリス王女に突きつけられたのは、自分のようなランクの勇者に与えられる任務ではなかった。レベル50台の魔物をようやく倒せる勇者にとって、レベル100台がいる魔王の城は未知の領域。
「ーー王女が頼む、その任務。俺が引き受ける」
シンの持つスキルが頼りだと言うアリス王女。快く引き受けたわけではなかったが、シンはアリス王女の頼みを引き受けることになり、魔王の城へ旅立つ。
これは魔物が世界に溢れる時代、シーラ王国の姫に頼まれたのをきっかけに魔王の城を目指す勇者の物語。
Fragment-memory of future-Ⅱ
黒乃
ファンタジー
小説内容の無断転載・無断使用・自作発言厳禁
Repost is prohibited.
무단 전하 금지
禁止擅自转载
W主人公で繰り広げられる冒険譚のような、一昔前のRPGを彷彿させるようなストーリーになります。
バトル要素あり。BL要素あります。苦手な方はご注意を。
今作は前作『Fragment-memory of future-』の二部作目になります。
カクヨム・ノベルアップ+でも投稿しています
Copyright 2019 黒乃
******
主人公のレイが女神の巫女として覚醒してから2年の月日が経った。
主人公のエイリークが仲間を取り戻してから2年の月日が経った。
平和かと思われていた世界。
しかし裏では確実に不穏な影が蠢いていた。
彼らに訪れる新たな脅威とは──?
──それは過去から未来へ紡ぐ物語
俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?
終焉の謳い手~破壊の騎士と旋律の戦姫~
柚月 ひなた
ファンタジー
理想郷≪アルカディア≫と名付けられた世界。
世界は紛争や魔獣の出現など、多くの問題を抱え混沌としていた。
そんな世界で、破壊の力を宿す騎士ルーカスは、旋律の戦姫イリアと出会う。
彼女は歌で魔術の奇跡を体現する詠唱士≪コラール≫。過去にルーカスを絶望から救った恩人だ。
だが、再会したイリアは記憶喪失でルーカスを覚えていなかった。
原因は呪詛。記憶がない不安と呪詛に苦しむ彼女にルーカスは「この名に懸けて誓おう。君を助け、君の力になると——」と、騎士の誓いを贈り奮い立つ。
かくして、ルーカスとイリアは仲間達と共に様々な問題と陰謀に立ち向かって行くが、やがて逃れ得ぬ宿命を知り、選択を迫られる。
何を救う為、何を犠牲にするのか——。
これは剣と魔法、歌と愛で紡ぐ、終焉と救済の物語。
ダークでスイートなバトルロマンスファンタジー、開幕。
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる