10 / 63
第10話 帝国の陰謀
しおりを挟む「おまえはなんだ、なぜ我々の邪魔をする?」
廃屋敷の中からいい身なりの貴族っぽい人が出て来た。
胸に勲章がごちゃごちゃついている。
コスタドガル帝国の貴族様って丸分かりだ。
誇り高い貴族様はコソコソするのは苦手のようだ。
だけどそれは言いがかり、オレ達はただゴブリン狩りに行っただけだから。
「おまえ達が何をしようとしているかなんて知らん、面倒くさいから付きまとうな。」
追跡して来ていた暗殺者の1人がビクッとする。
「レイビシ伯爵におまえって。」
あー、名前言っちゃうんだ。
陰謀を企てているって言うのにダメじゃん。
「お前のような小娘....え?」
「伯爵?何が?」
いや、しゃべってんの俺だから。
なんかみんなパエリしか見てないっぽい。
レイビシ伯爵がパエリの額に浮かぶ紋章にたじろぐ。
「あーっ。ここここれは勇者の紋章!」
暗殺者も含めて一同びっくりした。
「あーっ、あああああなた様はゆゆゆ勇者様?」
「まままままずい。撤収ーっ。」
えー。
パエリ何にもしてないじゃん。
オレは無視なん?
レイビシ伯爵一味はまさに蜘蛛の子を散らすように 誰もいなくなった。
「?。」
「ムール、お腹すいたー。」
パエリってば、そればっかり。
ちょっと行儀が悪いけどパエリはベッドの上でこっくりこっくりと半分眠りながらパンを食べている。
「寝る前に食べると虫歯になるよ。」
「うーん、眠る前に口を濯ぐ。」
夜中に起こされたんだから仕方ないね。
「オレさー、今朝方さー、怖いもん見ちゃったんだよー。」
露店の準備をしている男が隣で雑貨を売っている男に話している。
「オレ最近小便が近くて夜中になんべんも起きて便所にいくんだけどよー、オレんとこ便所が離れにあってよー、外に出たんだー。」
「ふーん、歳とると小便近くなるって言うもんなー。」
「んでよー、見たんだ、あれ。」
「幽霊って言うかレイスかなー?赤い髪で、赤い目してふわふわと宙に浮いているんだけどなんかスーって路地を曲がって行った。」
「そりゃーもうぶったまげたよー。」
「おかげでパンツ脱ぐ前に小便しちゃってべしょべしょ。」
「お前も見たんかー。」
なんか2人の話しに割って入る奴がいる。
「オレもよー遅くまで居酒屋にいて帰ろうと思って扉を開けたところで見ちまった。
「なんか炎の様に赤い髪がブワーって逆立っていてよー。」
「赤い目でギローって俺を見たんだよー。」
「気がついたら居酒屋の前で寝てた。」
「夢じゃなかったんだ。」
見たんかー。
パエリが高い所は怖いって言うもんだから地面ぎりぎりの高度の飛行で宿屋に帰ったんだ。
真夜中だから大丈夫だと思ったんだけどな。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
名前を書くとお漏らしさせることが出来るノートを拾ったのでイジメてくる女子に復讐します。ついでにアイドルとかも漏らさせてやりたい放題します
カルラ アンジェリ
ファンタジー
平凡な高校生暁 大地は陰キャな性格も手伝って女子からイジメられていた。
そんな毎日に鬱憤が溜まっていたが相手が女子では暴力でやり返すことも出来ず苦しんでいた大地はある日一冊のノートを拾う。
それはお漏らしノートという物でこれに名前を書くと対象を自在にお漏らしさせることが出来るというのだ。
これを使い主人公はいじめっ子女子たちに復讐を開始する。
更にそれがきっかけで元からあったお漏らしフェチの素養は高まりアイドルも漏らさせていきやりたい放題することに。
ネット上ではこの怪事件が何らかの超常現象の力と話題になりそれを失禁王から略してシンと呼び一部から奉られることになる。
しかしその変態行為を許さない美少女名探偵が現れシンの正体を暴くことを誓い……
これはそんな一人の変態男と美少女名探偵の頭脳戦とお漏らしを楽しむ物語。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる