上 下
51 / 93

第51話●猫探し1

しおりを挟む


ギドがゴロゴロしているとジュとリロイリもゴロゴロする。
そして天使や弟子達も。

「あんた達ー。そんなにヒマならギルドに行って薬草採集でもしなさーい。」

レテだってさっきまで一緒だったのに。

「レテが一番先に飽きたんだ。」

「せっかちだし。」

「おこりんぼうだし。」

「ちっちゃいし。」

弟子達がぶつぶつ文句を言う。

「うるさーい。さっさと行けーっ。」

あーあレテを怒らせるからみんなパジャマなのに転移魔法でギルドにぶっ飛ばされた。

みんなインベントリに着替えを持っているから大丈夫。

天使や神様達までぶっ飛ばしたの?

こーわ。

「あんた達ねー、こんな時間にのそのそやって来てもまともな依頼なんかないわよ。」

ギルドの受付は呆れて言う。

「まあ、迷子猫探しぐらいね。」

仕方がないので猫探しをすることにした。

真っ黒の短毛種ですべすべの毛並み、額に白い星の模様。

そんなにわかりやすい特徴ならすぐに見つかるね。

ギドと弟子達は街に散って行った。

レテは神様や天使達、ルトラウデとピコでカフェに聞き込みに。

まずは情報よ。ただむやみに動き回ったって時間の無駄じゃないの。

そう独り言を言いながら特大デラックスパフェを注文している。

しばらくするとみんなそれぞれ黒い猫を連れて帰って来た。   

「パーシコ 、一体なんなのそのでっかいのは?猫ってそんなにでかいの?」

熊みたいなでかい猫?
それに額に星じゃ無くて首元に三日月の模様。

じーっと見てると猫?が言う。

「パーシコ 、なんなのこの人達、私のこと熊とか言って。失礼しちゃうにゃ。」

うーわ、猫がしゃべった。

「猫がしゃべっちゃいけないのかにゃ。」

パーシコ が猫に謝っている。

いや、これ迷子じゃないだろう。

ユヴォサは白猫を抱えて嬉しそうにしているし。

レンツィになるともう猫じゃ無くてうさぎだし。

なんだかペットショップみたいになっているよ。

「君たちが探しているのはこの猫じゃないかにゃ。」

ん?この猫も三日月猫みたいに2本足で立ってしゃべるの?

「ケットシーじゃないの、妖精族の猫よ。」

「ああ、良く知っているね。僕はスックルであっちの大きいのはブヴだにゃ。」

僕っ子なんだー。

「ギド、なにニヤニヤしてるのよ。かわいい猫がしゃべったから嬉しくてたまんないんでしょう。」

「そそそんな、本猫を目の前にしてかわいいなんて、照れるじゃないかにゃ。」

あれ、デレた。

「滅多に人前に出てこない猫妖精さんがどうして?」

「1000年ぶりにオールドマスターウィザードが現れたって聞いて会いに来たんだにゃ。」

魔法使いと猫はセットみたいなものだからね。

それは某有名アニメの事じゃないかな?

某有名洋画ではフクロウやネズミを使い魔にしていたし。

スックルが抱えていた猫がくるっと地面に降りて2本足で立つ。

「手間をかけさせたにゃ。」

この子もしゃべった。

「猫妖精族の長老のニィカだにゃ。」


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私のスローライフはどこに消えた??  神様に異世界に勝手に連れて来られてたけど途中攫われてからがめんどくさっ!

魔悠璃
ファンタジー
タイトル変更しました。 なんか旅のお供が増え・・・。 一人でゆっくりと若返った身体で楽しく暮らそうとしていたのに・・・。 どんどん違う方向へ行っている主人公ユキヤ。 R県R市のR大学病院の個室 ベットの年配の女性はたくさんの管に繋がれて酸素吸入もされている。 ピッピッとなるのは機械音とすすり泣く声 私:[苦しい・・・息が出来ない・・・] 息子A「おふくろ頑張れ・・・」 息子B「おばあちゃん・・・」 息子B嫁「おばあちゃん・・お義母さんっ・・・」 孫3人「いやだぁ~」「おばぁ☆☆☆彡っぐ・・・」「おばあちゃ~ん泣」 ピーーーーー 医師「午後14時23分ご臨終です。」 私:[これでやっと楽になれる・・・。] 私:桐原悠稀椰64歳の生涯が終わってゆっくりと永遠の眠りにつけるはず?だったのに・・・!! なぜか異世界の女神様に召喚されたのに、 なぜか攫われて・・・ 色々な面倒に巻き込まれたり、巻き込んだり 事の発端は・・・お前だ!駄女神めぇ~!!!! R15は保険です。

転生錬金術師・葉菜花の魔石ごはん~食いしん坊王子様のお気に入り~

豆狸
ファンタジー
異世界に転生した葉菜花には前世の料理を再現するチートなスキルがあった! 食いしん坊の王国ラトニーで俺様王子様と残念聖女様を餌付けしながら、可愛い使い魔ラケル(モフモフわんこ)と一緒に頑張るよ♪ ※基本のんびりスローライフ? で、たまに事件に関わります。 ※本編は葉菜花の一人称、ときどき別視点の三人称です。 ※ひとつの話の中で視点が変わるときは★、同じ視点で場面や時間が変わるときは☆で区切っています。 ※20210114、11話内の神殿からもらったお金がおかしかったので訂正しました。

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

婚約破棄は誰が為の

瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。 宣言した王太子は気付いていなかった。 この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを…… 10話程度の予定。1話約千文字です 10/9日HOTランキング5位 10/10HOTランキング1位になりました! ありがとうございます!!

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

素質ナシの転生者、死にかけたら最弱最強の職業となり魔法使いと旅にでる。~趣味で伝説を追っていたら伝説になってしまいました~

シロ鼬
ファンタジー
 才能、素質、これさえあれば金も名誉も手に入る現代。そんな中、足掻く一人の……おっさんがいた。  羽佐間 幸信(はざま ゆきのぶ)38歳――完全完璧(パーフェクト)な凡人。自分の中では得意とする持ち前の要領の良さで頑張るが上には常に上がいる。いくら努力しようとも決してそれらに勝つことはできなかった。  華のない彼は華に憧れ、いつしか伝説とつくもの全てを追うようになり……彼はある日、一つの都市伝説を耳にする。  『深夜、山で一人やまびこをするとどこかに連れていかれる』  山頂に登った彼は一心不乱に叫んだ…………そして酸欠になり足を滑らせ滑落、瀕死の状態となった彼に死が迫る。  ――こっちに……を、助けて――  「何か……聞こえる…………伝説は……あったんだ…………俺……いくよ……!」  こうして彼は記憶を持ったまま転生、声の主もわからぬまま何事もなく10歳に成長したある日――

転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな
恋愛
 私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。  しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。  冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!  わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?  それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

処理中です...