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それが ーアレクー

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護衛は興奮気味だったので外に出した。
エリザベス嬢はさすがと言うべきか、いつも通りの様子で綺麗にお辞儀をしてでていった。
しかしルカのあの本気の怒鳴り声に動揺していないわけがないだろうな。


静まり返った部屋で俺が口火を切った。
「お前‥」
目の前で頭を抱えてうなだれているルカに声をかけるとピクと微かに体が跳ねた。

ルカの前に座る。
「謝罪するつもりじゃなかったのか」
「‥‥」
部屋はまたしても静まり返る。
「アメリア様になんて言う気だ」
「‥‥」

俺は前でうなだれっぱなしのルカを見ながらため息を我慢した。
うまく言えなかっただけなんだろうな。
でもそれをアメリア様やエリザベス嬢にどうわかってもらおうというんだ。

「俺は‥‥」
ぽつりとようやくルカが口を開いた。

「人が好きなんだ‥‥」
「‥そうだな。」

「どんな奴でもおもしろいって思えるんだ‥」


「苦手なヤツなんかいないんだ‥」


「でも‥リズ嬢は‥‥苦手かもしれん‥」
へえ

「リズ嬢とはなぜかうまくしゃべれないんだ‥」
だろうな

「俺はなんであんな‥大声を‥‥」
そこまでいうと両手で顔を覆い、また黙り込んでしまった。

「いつも通りじゃなくなるんだ。苦手だ‥いっそもう会いたくない。」
そうだな
でもすぐまた会いたくなる。

それが恋だ。

早く気付けよ、バカだな‥

また静寂に包まれた部屋に
バターン!!と音が鳴り響き、鬼の形相のアメリア様が入ってきた。
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