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第22話 1セント
しおりを挟む霞ヶ関交差点の北に、見覚えのある4WDが3台停まっていた。
ボディーガード達の4WDだ。本田、早川、小島、田畑、照屋の5人のボディーガード達と、既にナノマシンでゲームアバダーとなった真一達4人と夏菜達4人の13人と美保子とアリサもいた。
嶋は装甲車から上半身を出し
「自衛隊がすぐそこに!戦闘準備を!私は議事堂に突入します!」
『モンスレ』の夏菜達4人は霞ヶ関交差点に陣取り、クーデター隊員達の防衛線設営を急いだ。
他のメンバー達、美保子とアリサも本田の4WDに乗り、装甲車の車列に合流した。
嶋の乗る車両が正門前に到着した頃、霞ヶ関交差点での戦闘が始まった。
始まったが、装甲車の重火器の低く響く轟音はなく、アサルトライフやハンドガンの乾いた軽い銃声しか聞こえて来なかった。
ーーー自衛隊車両をハッキングして、使用不能にしました。ーーー
『アリサ』から通信が入った。
ーーー夏菜さんのチームの映像は、動画サイトでライブ中継しております。ーーー
[彼女達の武装は?]
ーーー殺傷能力はありますが、自衛隊に死者は出さないよう、行動不能にさせる電撃攻撃主体に戦うとおっしゃってました。ーーー
[良かった。死者を出したくないし、誰も殺人者にはしたくない。]
ーーー心得ております。ーーー
[頼む。俺はこれから議事堂に突入する。]
ーーー総理達は、地下4階の防衛対策室に居ます。ーーー
[議事堂に地下4階?議事堂は地下は1階までの筈だろ?]
ーーー20年代初頭ロシアが核使用を言及した事から、秘密裏に地下シェルターが建築されております。
地下4階までのエレベーターは、認証が必要ですが、ハッキングで解除しております。
制圧までのマスターの戦闘を、地上波で放映してよろしいでしょうか?ーーー
[かまわない。一般国民には、WEBよりも地上波の方が拡がるだろう。]
全身がナノマシンの嶋の身体は、すべての感覚器官からの情報は、『アリサ』と共有されており、『目』からの情報は映像として記録される。
その映像を地上波テレビ局をハッキングし、一般家庭にまでテレビ放映する。
WEBやネットでの動画配信よりも、国民全体には浸透しやすい。
『アリサ』はすぐに各テレビ局をハッキングし、放映準備に入った。
嶋達はボディーガード達が正門警備を簡単に無力化し、クーデター隊員達は正門前に防衛線を構築。
真一達は防衛隊に合流、議事堂内に向かう嶋は真一達に、自衛隊員の殺傷は極力避ける様伝えた。
スナイプは嶋達と議事堂内に向かう。
議事堂中央塔上部を狙撃ポイントに、全方位で構築される防衛線の援護にまわる為だ。
嶋とボディーガード達が地下へ向かうエレベーターへ乗り込もうとした時、皇居へ向かった高岡の護衛の古田から通信が入った。
「私とレオンが高岡大臣の護衛に残り、柴田は中村とそちらへ向かいました。
中村は狙撃手です。スナイプさんの助けになるでしょう!」
古田の通信と同時に、柴田から通信が入る。
「北門制圧完了。隊員達が防衛線築きました。私と中村さん、入間さんはそちらに合流します!
入間さんも狙撃訓練は受けてるそうです!」
今や嶋と行動するCIAローウェンも
「私も狙撃隊に合流しよう。アフガニスタンでは狙撃手だった。」
「助かります!これで1人一方向へ集中できます!
ライフルはM110ですが、かまわないですかね?1人でって思ってたんで、4丁ともM110持って来て…」
「「「かまいませんよ。」」」
スナイパーに加わる3人は同時に答えた。
スナイプは軽く頷き、軍や警察での狙撃経験者が加わる事に安堵した。
嶋と柴田、クーデター隊員数名は地下へと向かい、スナイプ、中村、入間とローウェンは中央塔最上階へと向かった。
議事堂中央塔の最上階は、地上9階に相当する高さで、議事堂外縁と自衛隊が進行して来るであろう幹線道路は、かなり遠方までカバーする事が出来た。
戦闘が始まっていた霞ヶ関交差点では、夏菜達が既に自衛隊中隊規模を制圧していた。
「なんて強さなんだよ…(笑)」
夏菜達の戦闘力に、スナイプは苦笑いした。
『モンスレ』チームのナナ、アユミ、トモ、エリザの4人は、自衛隊中隊規模100名強を囲む様に拡がって立ち、直接攻撃ではなく属性攻撃を同時に仕掛けたのだ。
ナナは属性抜刀居合術。納刀状態で腰を落とし自衛隊に対して斜に構え、鞘内に雷属性エネルギーを臨界まで満たした。
ボウガンのアユミは腰を落とし片膝を突き、矢尻に雷撃を臨界点まで充填し攻撃の合図を待っていた。
大きい縦とランスのトモは、盾に身を隠し半身になり、ランス先端に雷撃を集め、腰を溜めて属性全解放溜めダッシュの構えをして攻撃を待っていた。
巨大なウォーハンマーのエリザは、腰を落としハンマーを肩に担いで雷属性攻撃の最終溜め段階にいた。
全員がナナの抜刀にタイミングを合わせ、その時を待っていた。
チリッ…チリッ…
ナナの太刀の鞘内のエネルギーは、爆発寸前だった。
自衛隊員達は、アニメやゲームの『コスプレイヤー』の様な少女達に足を止め
「お嬢さん達、危険なので下がって。」
威嚇する訳でもなく、大人が子供に注意する様な、銃を構えるでもなく笑顔すら浮かべて言った。
ナナは自衛隊員の言葉に苦笑いし
「行くよ!」
そう言った後、雄叫びをあげダッシュと同時に抜刀した。
太刀が鞘から滑り出したと同時に閃光が発し、刀身が鞘から解放され弧を描くと、扇に拡がる様に雷撃が放たれた。
「行っけぇーーっ!」
ナナの抜刀と同時にアユミはボウガンの引き金を引いた。
自衛隊員達の頭上に向かう矢は、閃光を放ち稲妻の尾を引きながら進んだ。
「おおっ…らぁぁぁっ!」
同じくトモは盾を構えたままダッシュ。着地と同時にランスを全力で突き出した。
ランスの切っ先から雷鳴と共に稲妻が走った。
「喰らいやがれっ!」
エリザは一度腰を沈め、渾身の力でウォーハンマーを振り下ろし地面を叩いた。
叩かれた地面から自衛隊員達に向け扇に拡がり雷撃が走った。
全方向から同時に放たれた雷撃に、自衛隊員達は驚く間も無く電撃を浴び、一瞬で失神させられた。
だがナナ達4人は、第二撃に向け再度それぞれの最大攻撃の構えに入った。
それぞれにエネルギーを溜めて行ったが、エネルギーが臨海に達する前に構えを解いた。
自衛隊員達に動く者が居なかったからだ。
「みんな、死んでないよね…?」
トモが不安気に言うと、クーデター派の隊員が1人、自衛隊員達に駆け寄り倒れている1人の隊員の首に手を当てて一度頷いて言った。
「命に別状はありません。失神しているだけです。拘束します!」
すぐにクーデター派の10数人が駆け寄り、倒れている自衛隊員達を後ろ手に結束バンドを締め、両足も同じく結束バンドで締めて拘束した。
夏菜達は自分達の武器の威力に震撼していた。
たった一撃の属性攻撃で、自衛隊中隊規模約100名を活動不能にした。
これが数万から数百万の《シマー》軍が、ロシアや中国と言う軍事国家を国家諸共を壊滅させたのも納得出来る。
しかも夏菜達は嶋と同様に、小型の銃火器では弾丸もエネルギーも吸収してしまう為、なんらダメージを負っていない。
大型の銃火器ならばナノマシンも破壊されてしまうかもしれないが、夏菜達が命を失う事はない。
[《シマー》軍が、ミサイルや核にも平気で挑むのがわかる…。
ナノマシンの身体が破壊されても、私は生きているし、すぐに再生出来る!
身体も軽いし、身体能力も生身の身体の数倍はありそう。
これで生身の身体に戻ったら、重く感じるのかな?]
事実《シマー》世界に入ったハンディキャップを持つ者達だけでなく、健常者達も現実世界の生身の身体に戻る事をせず、《シマー》世界で『生きる』事を選んだ者達が多数いた。
《シマー》の創り出すバーチャル世界の居心地の良さに、現実世界の社会から弾き出された者達は特に多かった。
それ故に現実世界に絶望してただけでなく、自分を受け入れない現実世界を憎む様になっていた。
[社長が言ってたのは、この事かな?
死なないんだったら、どんな戦闘も怖くない。ゲームと同じだもんね…。]
夏菜がそう思ってた時、スナイプから全員に通信が入った。
「六本木方面敵影!中隊規模!距離1000、こちらへ向け小隊を展開しながら進軍中。
皇居方面からも中隊規模の進軍を確認!地上部隊は、迎撃準備を!」
霞ヶ関で自衛隊を制圧した夏菜達とクーデター部隊は、自衛隊尉官クラスを自陣に連行し、他の者達は武器だけを取り上げ拘束したままその場に放置した。
霞ヶ関を護る隊員達だけでは、100名を越す隊員達を自陣に運ぶ事は危険だったからだ。
続いてスナイプから通信が入る。
「東京タワーに狙撃チーム!距離1500!
西、ホテルモントレ屋上に狙撃チーム!距離700!
狙撃に気をつけて!」
「ウチら行こうか?」
アユミが東京タワーを見ながら言った。
「いや、1500ならこっちから狙撃で無力化する。みんなは防衛線の維持を。」
東京タワー展望台の屋根の上、腹這いでライフルを構える狙撃隊員をスコープの中心に捉えながら、スナイプは言った。
議事堂の西方、赤坂御用地方向にあるホテルモントレ。然程高くはないビルの屋上に狙撃隊員がいた。
スナイプは言い終わると同時に引鉄を引いた。
肩に軽い衝撃を残して発射された弾丸は、1秒もかからず狙撃隊員のライフルに直撃し破壊した。
「タワーの狙撃隊員無力化完了。ライフルを破壊したんで、隊員は無傷。」
東京タワーの狙撃隊員は、議事堂中央塔に、スナイプ達4人を確認し狙撃許可を待っていた。
隊員のスコープの中心はスナイプの額。スコープの向こうのスナイプも、こちらを照準にしていた。
「日本にこの距離の狙撃成功出来るのは、自分しかいない。」
狙撃隊員には自信があった。あったが故に、他にも1500メートルの距離を狙撃出来る『人間』が他にいると思ってなく、自分が敵のスコープに捉えられていても特に気にせず、狙撃許可を待っていたが、突然自身のライフルが、金属のぶつかった音と衝撃で破壊された。
隊員は一瞬思考が止まったが、ライフルが破壊された数秒後に乾いたライフルの発砲音が聞こえて来て、狙撃された事を知ると同時に、計測員の頭を押さえて自分も支柱の影に隠れた。
「敵に高レベルスナイパー!こちら被弾しました!
怪我人無し、敵狙撃による被弾回避体制願います!」
狙撃隊員は自身の所属する佐官に通信を入れた。
隊員自身は無傷だが、自隊のサポートは不可能になり、他の隊員達が狙撃される可能性が高まったからだ。
議事堂中央塔では西方担当の中村が引鉄に指をかけていた。
「モントレもスコープ内です。」
「向こうもスナイパーだ!撃たれる前に撃て!立てこもりのテロリストじゃねえぞ!
ヤラれる前にヤレ!」
古田の怒鳴り声がヘッドセットから聞こえ一瞬中村は驚いたが、すぐに冷静になり引鉄を引いた。
中村の弾丸も、正確にモントレ屋上の狙撃隊員のライフルを弾き飛ばし破壊した。
「モントレ、無力化完了しました。」
モントレの隊員も、東京タワー班と同じく計測員と一緒に屋上擁壁に身体を隠した。
「中村!これは戦争だ!テロリストの制圧と訳が違う!
相手が自衛隊だから良かったものの、アメリカや中国、海外の軍ならもうヤラレてたぞ!
俺はテメェのぶちまけた脳みそ掃除なんかしねぇからな!
ヤラれる前に撃て!狙撃許可なんか待つな!」
中村は返事が出来なかった。
自衛隊に先制攻撃はなく、狙撃隊員も上官の命令がなければ撃つ事が出来ない。
古田の言うように、海外の軍ならば既に頭を撃ち抜かれていたかも知れない。
そう思った瞬間、中村は手が震えた。そんな中村を見て入間が肩を強く掴む。
「古田さんが正しい。スコープに捉えたらすぐに撃て。」
中村は一度大きく息を吐いた後、覚悟を決めた様に入間の目を真っ直ぐに見て頷いた。
「アメリカの狙撃兵は、兵卒ではありません。
狙撃兵は隊の命令系統から独立した存在で、自分で自分に狙撃命令を出す尉官なのです。
そうでないと前線で敵と向き合う兵士の命を守れない。
狙撃兵は自分だけでなく、隊の兵士だけでなく、自国の兵士、国民すべてを護る事に繋がる重要なポジションです!
その為に煩わしく無駄な時間が必要となる隊の命令系統から外れた独立部隊である事が必要なんです。
日本の様に上官からの命令を待っていては、国は護れません!
敵を認識した場合、即座に無力化するのが狙撃兵ですよ。
敵の命は、1セント硬貨よりも安いのです。」
中村は再び黙って頷いた。
ローウェンは、アフガニスタンに狙撃兵として従軍し、アメリカ兵士を護る為に民間人も含めた数十人の命を奪い、奪った命以上の命を護った自負を持っていた。
いたが…、その護った筈のアメリカに裏切られ命を奪われたローウェン。
そして自分の命より大切な幼い息子と妻の命をアメリカは奪った。
《シマー》軍を使い、アメリカも被害国の1つに仕立てて、息子と妻の命を奪った。
[絶対に許さない!]
ローウェンは復讐心に支配されている。
嶋は『アリサ』からローウェンの復讐心の危険性を伝えられていた。
ーーー《シマー》軍に共感し、裏切る可能性が高いです。ーーー
しかし嶋は、それでもローウェンを引き入れた。
嶋はローウェンが、自分の息子と妻の命を直接奪った《シマー》軍に共感するとは思っていなかった。
それが『人間』だからだ。
だが『アリサ』は確信していた。
ーーーローウェンは必ずマスターの敵になる!
その時は、私がマスターを守る!ーーー
『アリサ』も『人間』に似た感情を持ち始め、『人間』に近付いていた。
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