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アルフォネアは退場するようです……
しおりを挟む側に控えていた近衛兵の2人が王様の命令で左右からアルフォネアの両腕をガシッと掴んだ。
「ちょっと!放しなさいよ!!」
「「……。」」
アルフォネアは身動きが取れなくなり、ジタバタと抵抗するが、鍛えられた近衛兵には太刀打ちできるはずもない。
「放しなさいってば!!私、なにも悪いことなんてしていないわ!!」
「「……。」」
「放しなさいよ!!あなたたち私を誰だと思っているの!無礼にもほどがあるわ!!」
「「……。」」
「私は、この国のお姫様なのよ!そして未来の王妃なの!!他の誰よりも王族に相応しいのがこの私よ!それなのに、この私にふれるなんて無礼にもほどがあるわ!放しなさいよ!!」
「「……。」」
アルフォネアは唯一自由になる口で騒ぎたてるが誰も相手になどしない。
鍛えられた近衛兵は暴れるアルフォネアに気にすることもなく、ズリズリと引きずるようにしてアルフォネアを応接室から牢に向けて進んでいく。
「ちょっと!!王様も王妃様もルーンファクト様も黙って見てないでなんとかやめるように言いなさいよ!」
「「……。」」
「放しなさいってば!!あなたたち罰せられたいの!!」
「「……。」」
「今ならまだ許してあげるわ!だから放しなさい!!」
「「……。」」
徐々に小さくなっていくアルフォネアの声。だが、誰もその声に反応することはなかった。
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