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四章

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『ま、マオマオっ!!』

魔王城から姿を現したのはピンク色のネグリジェを来た、魔王様でした。

その姿を見て、プーちゃんが最初に反応を示した。

「ま、魔王様っ。申し訳ございません。魔王様にこの者たちを迎え撃つように言われたのにもかかわらず、私の力が足りないため、魔王様にこちらまでいらしていただくことになり・・・。私、私・・・。」

タイチャンが、涙ながらに魔王様に訴えかけている。

でも、本当に魔王様は私たちを迎え撃つようにと言ったのだろうか。

あの大らかで懐の広い魔王様だ。

そんなことを言うようには思えない。

むしろ、迎えに行ってこいとでも言いそうなものだが・・・。

「ふぁっ・・・。ふぃ、ふぃふぉりゅうしゃまぁ。わ、わしぇ。こんにゃかっふぉふふぇ・・・。ふぁ、ふぁふふぁひぃぃいいいいっ!!!!(あっ・・・。し、始祖竜様ぁ。わ、儂。こんな格好で・・・。は、恥ずかしいぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!)」

『あ!マオマオっ!?』

「えっ?魔王様っ!?魔王様ーーーーっ!!」

「へ?なに、コレ?」

魔王様はプーちゃんの顔を見ると、プルプルと震えだした。

そうして自分がネグリジェ姿でいることを確認すると、頬を真っ赤に染めて、魔王城の中へとかけていってしまった。

プーちゃんはかけていってしまった魔王様を追おうとするが、それより早くタイチャンが魔王様を追って魔王城の中にかけて行ってしまった。

っていうかさ、タイチャンってば魔王様に私たちを迎え撃つように言われたのに一番最初に戦線離脱していいんだろうか。

見た限り、タイチャンが魔王様の腹心のように見えるのだけれども、魔族ってばタイチャンが腹心でよくまとまっているなと感心してしまう。

まあ、もちろん残された魔族たちは唖然とした表情でタイチャンの後ろ姿を見送っているが。

しかし、魔族たちはタイチャンが戦線離脱したことで、タイチャンに私たちを攻撃するようにと言われずにすむとあって、ホッとした表情を浮かべている。

そうだよね。

束になってもプーちゃんにかすり傷ひとつ負わせることができなかったんだもんね。

そりゃ、プーちゃんに対して攻撃したくなくなるよね。

っていうかさ、ツッコんでもいいかな?

「魔王様の反応恋する乙女の反応に見えたよね。私の気のせいかな・・・?」

「お、お母様・・・。」

『むっ。マオマオが誰に恋をしているというのだっ!?』

私の素朴な疑問に女王様とプーちゃんが反応した。

女王様は自分の母親の乙女な姿を見て、ショックを受けているのか魔王様をお母様と言ってしまっている。

どうやら素が出てしまったようだ。

プーちゃんは逆に魔王様が恋をしているということを聞いて憤慨しているようだ。

ってか、その魔王様の恋の相手がプーちゃんみたいなんだけどね。

「えっと・・・。とりあえず中に入ろっか。このままここにいても仕方がないし。」

また魔王様が出てくるのを待つというのもありだが、あの様子ではすぐに出てこないかもしれない。

タイチャンもすぐには戻ってこないかもしれないので、私たちは魔王城の中に入ることにした。

 

 

 

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