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四章

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「じゃあ、そうと決まれば早めに魔王城に行きましょう!」

鉄は熱いうちに打てというし、決まったら即実行しなければね。

後でやっぱり・・・と考えなおす時間をなくすことが大切だ。

今からでも行きたいくらいだが、今はもう夜中だ。

こんな時間から魔王城に行くのは迷惑だろう。

って、魔族って昼夜逆転の生活送ってないよね?

もし、昼夜逆転の生活を送っていたら昼間に魔王城に行く方が迷惑になるか。

うーん。

「ねえ、タマちゃん。魔族って夜行性かな?」

『なんじゃ?急に。』

「えっとほら、魔族が夜行性だったら昼間に魔王城に行くのは迷惑だろうなって思って。」

『はあ・・・。今更なのじゃ。』

「うっ・・・。」

魔族が夜行性かどうかなんて今まで気にしたこともなかった。

だから、前回魔王城に行ったときは真昼間だったのだ。

確かにタマちゃんの言う通りに今更なんだけどね。

「魔族は夜行性だ。今から行っても文句は言わぬだろう。」

タマちゃんの代わりに女王様が親切にも教えてくれた。

やっぱり。

魔族は夜行性だったようです。

となると、前回昼間に行ったのは失敗だったなぁ。

迷惑かけたよね。

でも、魔王様もそのことに対しては怒っていなかったからよしとするか。

「じゃあ、今から行きますか?」

私は、女王様にそう訊ねた。

私たちは夜行性じゃないからね。

一応女王様に確認してからでないと。

「ええ。今から行きましょう。」

「わかりました。」

『妾もよいぞ。でも、マーニャ様たちはおねむの時間ではないのかえ?』

「たしか、猫も夜行性だったはず・・・。」

『マーニャ行くのー!』

『クーニャも!ミルクくれるなら行くのー!』

『一人でお留守番嫌だからボーニャも行くのー。』

ベッドルームで寝ていたはずのマーニャたちがトコトコとやってきた。

どうやら私たちの話し声で起きてしまったようだ。

念のためマーニャたちが眠ってしまってもいいように、マーニャ達を入れるバスケットを持っていこう。

「プーちゃん。そういう訳で今から魔王城に連れて行ってくれるかな?もちろん、トマトいっぱい食べていいからね。」

魔王城に行くにはプーちゃんの助けが必要である。

プーちゃんじゃなければ転移の魔法なんて使えないのだから。

『・・・我が行くことは確定なのか?また前みたいに近くまでは一緒に行くが、魔王城には入らないからな。』

「わかった。わかった。それでいいから。」

プーちゃんが嫌そうな目をしてこちらを見てきた。

それでも近くまでは一緒に行ってくれるというのでプーちゃんにお願いをする。

うん。どうやらうまく女王様を魔王様のところに連れていけそうだ。

よかったよかった。

そう安堵していると、不意に女王様から声がかけられた。

「なあ。マユ。プーちゃんは魔王と勝負するのではなかったのか?」

 

 

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