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二章

2ー18

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村長さんの家のまわりには他の家と同じく、畑があった。村長さんの家でも基本的には自給自足をおこなっているらしい。

「こんにちわー。」

そんな畑に村長さんはいた。どうやら畑の作物に水をあげていたようだ。

「おぉ、早かったな。まあ、入りなさい。」

村長さんは、そう言って私たちを家に招き入れてくれた。村長さんの声を聞いたからだろうか、両手で抱えていたバスケットが大きくガタゴトと揺れた。
どうやらマーニャたちが目を覚ましたらしい。
私は、バスケットの蓋を開けた。
すると、「みゃあ~ん。」とまず最初にボーニャが飛び出して、村長さんに飛び付いた。続いて、クーニャとマーニャが飛び出し、同じように村長さんに飛び付く。

「ボーニャ、クーニャ、マーニャ大きくなったなぁ。おまえたちの活躍は耳に入っていたよ。どうやらマユ殿のことを気に入ったようだな。」

ボーニャたちは、村長さんの手や足に頭を擦り付けている。村長さんもそんなボーニャたちの頭や身体を優しく撫で付けていた。なんだか少し焼けてしまう。
もにょっとした気分で村長さんの家にお邪魔する。ボーニャたちは村長さんの後ろについて行った。
なんだか、ボーニャたちとっても嬉しそうだ。
やっぱり産まれ育った家は特別なようである。

私たちはテレビがあるという10畳くらいの部屋に案内された。
部屋の真ん中には木でできた大きなテーブルが置かれていた。10人くらいは座れそうだ。
そうして、テレビという魔道具が壁にかけられていた。
そう、壁にかけられていたのだ。
テレビという魔道具はとても薄く紙っぺらのように薄いものだった。大きさは縦1mの横1.5mといったところか。

「これが、テレビですか・・・?」

日本のテレビとは全く違うようで、ボタンなども一切ついていない。

「いかにも。すごいじゃろ。このリモコンで操作をするのじゃ。」

そう言って村長はリモコンを手渡してきた。よくあるサイズのリモコンだ。これは、日本のテレビのリモコンに近い。
いくつかのボタンがリモコンにはついていた。

「村長さん、テレビも気になるけれどここにも転送ボックスあるよね?貸してもらえるかしら?」

「あるが、何を転送するのじゃ?」

「化粧水を作ったのよ。マユの鑑定レベルじゃ詳しく鑑定できなくて、化粧水を送って鑑定してもらおうと思って。」

マリアがそう言うと、村長さんは二つ返事で転送ボックスのある部屋に案内をしてくれた。
転送ボックスは家にあるものとさほど変わらなかった。
私は、昨日作った化粧水(メロンソーダ味)を転送ボックスの中にいれた。
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