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一章

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「次は、種屋さんに行ってみましょうか。畑で育てられる種が売っているの。畑にまいておけば、少しの収入の足しにはなるよ。農耕のスキルがあれば、品質のよい作物ができて、高値で売れるようになるし。自家消費も可能だから食材を作ることもできるよ?」



「お願い、案内して」



収入の足しにもなるし、自家消費もOKということなら、畑もあるし少し試してみるのもありだろう。

この世界の収入源を作るのは大事なことだ。

いろいろ試してみよう。



「こんにちはー。ケララいるー?」



「はーい!あ、マリアいらっしゃい。そっちの人が噂のマユさん?」



「はい、マユです。ケララさん、よろしくお願いします」



ケララと呼ばれて出てきたのは、マリアと同い年くらいの少女だった。



「ケララでいいよ。あ、これ小松菜の種とほうれん草の種。よかったら蒔いてみてね」



「ありがとうございます」



「今日はサービスだけど、今度からは買ってくれると嬉しいな」



「今度は買いにきますね」



小松菜とほうれん草の種をもらった。

どのくらいで収穫できるかわからないけど、植えてみよう。他にももう数種類種を買ってみようかな。



「他にお勧めの種はありますか?お花の種とかは?」



「お勧め?お勧めは小麦の種かな。虫にも病気にも強いから初心者にはお勧め、だけど収穫まではちょっと時間がかかるかな。お花だとマリーゴールドとかどうかな?これね、野菜と一緒に植えておくと虫が来なくなるからお勧めだよ」



そう言って進められてきたものを手にとる。

そんなに高くなければ、購入して蒔いてみようかしら。



「あ、あと苗も売ってるの。このミニトマトの苗ならもう実がついているから赤くなれば収穫可能だよ。何回も収穫できるしお勧め。この状態ならもう、2~3日で収穫可能だよ。」



苗も売っているのか。

ここ、レコンティーニ王国は日本でいう一年中春の気候らしい。

寒暖差があまりないとのこと。

また、作物も育ちやすい気候らしい。

私は進められたミニトマトの苗を購入することにした。

だって、もうすぐ収穫できるなんて素晴らしいよね。



「小麦とミニトマトの苗、売ってもらえるかな。栽培してみたいの」



「ありがとー。種や苗はその時々の在庫状況で値段が変わるから安い時にまとめて買うとお得だよ。安い時にいっぱい買って保管庫にいれておけば劣化しないし。両方で700ニャールドになります!」



初めての購入実践。

ドキドキしながらも、無事に購入することができた。
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