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第72話

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「……ヒューレッド様が魔法を使ったわねぇ。」

 聖女マリルリは王都のベッドの上でヒューレッドが魔法を使ったのを感じた。

 ヒューレッドの魔力はとても繊細でとても綺麗で聖女マリルリの興味を引いた。だから、ヒューレッドが魔法を使ったことは聖女マリルリにはすぐにわかるのだ。

 聖女マリルリは転移するわけではなく、自分の虚像をヒューレッドが転移の魔法を使用した宿屋に送った。

 聖女マリルリはすぐにヒューレッドが残した魔力の残滓を見つけ、そっと触れる。

「……見たことの無い、魔法式だわ。ふふふっ。ヒューレッド様ったら、魔法式まで独自に構築できるのね。もっと興味が沸いたわ。絶対にヒューレッド様は私のものにするんだから。どこにいても、絶対に見つけてあげるわ。この魔法式を解読して、絶対にヒューレッド様の元に辿り着くから。待っていてくださいね。ヒューレッド様。」

 聖女マリルリは、ヒューレッドが残した魔力の残滓から魔法式を写し取ると脳裏に記憶させる。

 その魔法式を見て、聖女マリルリは嬉しそうにニッコリと笑って東の空を見上げた。

 

 

 





☆☆☆ 第一部 完 ☆☆☆

ここまで、お付き合いくださりありがとうございました。
第二部は今月中に執筆を開始予定です。引き続きお付き合いいただけると嬉しく思います。

葉柚
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みんなの感想(1件)

スパークノークス

おもしろい!
お気に入りに登録しました~

葉柚
2021.08.29 葉柚

ありがとうございます(*^^*)

解除

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