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第二章
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しおりを挟む「で?アルメディア嬢。ナギ様のことがわかったって?教えてくれるかしら?」
歩き出してすぐに、ヒロインちゃんに訪ねられた。ヒロインちゃんもナギ様のことがずっと気になっていたようだ。
そうだよね。
ナギ様は隠しキャラだものね。
しかも、ヒロインちゃんが見たこともない隠しキャラ。
「まずは、アレキサンドライト様は私の前世での兄だったの。そして、この乙女ゲームの制作者でもあるわ」
「・・・そうなの。なんとなく、アレキサンドライト様とアルメディア嬢の会話で察しはついていたけれど・・・。じゃあ、ナギ様は?」
「ナギ様も転生者なの。そして私が前世で可愛がっていた猫の凪だった」
「ナギ様も転生者だったの!?しかも、アルメディア嬢が飼っていた猫!?まあ、なんということ!」
ヒロインちゃんがとても驚いている。
くりくりの目がぱっちりといつも以上に開かれている。
そして、私の手をぎゅっと握ってくる。
「じゃあ、ナギ様は私たちに危害を加えないってことでいいのかしら?」
そうだよね。
そこが気になるよね。
「ええ、大丈夫だと思う。凪はとても優しい子だったから。私たちに危害を加えようなんて思わないはずだわ」
「なら、よかったわ。」
「それに・・・・・・・この乙女ゲームは春兄が私のために作った乙女ゲームだったの。私がゲームの中で凪を可愛がれるようにって・・・」
「どういうこと?ゲームの中でナギ様を可愛がれるように?」
ヒロインちゃんの頭の中は疑問符がいっぱいのようだ。
ずっと首を傾げている。
「私は身体が弱かったの。だから、凪にさわることは出来なかった。いつも部屋の中から凪と春兄が遊んでいる姿を見るだけだった。それを見かねた春兄がゲームの中で凪を可愛がられるようにしてくれたの」
「ふぅ~ん。いいお兄様だったのね。・・・・・・ってちょっと待って!なんで隠しキャラ?可愛がられるようにするんだったら、メインヒーローでもよかったんじゃないの?」
そうだよね。
私と凪のためだっていうなら、いつ、どうやって出てくるかもわからない隠しキャラじゃなくて、メインヒーローの方が都合がいいよね。
「・・・だって、春兄は変態だから」
「はあ?」
そう、春兄は変態なんだ。
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