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第二章

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時々不審な動きをするダージキール先生だが、流石は教師と言ったところか、授業内容はぶれなかった。

でも、私としてはそのうるうるとした目が気になって仕方がない。かと言って、何かあったのかと私が聞くのもおかしな話だし…。

ここは、ヒロインちゃんに相談してみようかしら。



私も転生者だと言うことを打ち明けてから、ヒロインちゃんと向き合って話し合った10歳の頃からヒロインちゃんが一番の親友と言ってもいいポジションになっていた。



授業が終わるとナギ様を抱いてヒロインちゃんの元に向かう。

ヒロインちゃんは隣の令嬢と話していた。

うむ。

ヒロインちゃんも随分と丸くなったものだ。

尖ったところがなくなって、アレキサンドライト様たち攻略対象に積極的に絡まなくなったところ、遠巻きに見ていた生徒が少しずつだが、ヒロインちゃんに普通に接するようになっていった。

いい傾向だと思う。



「アンナ嬢を少しお借りしても?」



「は、はい!」



ヒロインちゃんに近づき、ヒロインちゃんと話していた名前も知らない令嬢に断りをいれる。

令嬢は、勢いよく席をたち教室の端によった。



なんか怯えられてる??

…気のせいだよね?



「アルメディア嬢?クラスメイトを脅したら駄目だよ?猫に接するようにクラスメイトに対しても接してみて。怯えてるよ、あの子」



「脅したつもりはないのだけど?」



「…猫に向ける笑顔を人にも向けてみて」



…最近なんだか、ヒロインちゃんにお小言を言われる回数が増えたような?

というか、普通に話し掛けただけなのになぜ怯えられるのかがわからない。



「わからないって顔をしているわね?はぁ…。アルメディアが無表情だから怒ってるように見えちゃうのよ。その整いすぎた綺麗な顔も凶器だわね」



「生まれ持った容姿はどうにもならないと思うけど」



「だから、笑顔なんだってば!笑ってればアルメディア嬢は皆の女王様になれるわ!」



笑顔ねぇ。

最近笑ってなかったのかしら。

猫様相手ならいくらでも笑顔を向けられるんだけど。

あのヒロインちゃんに言われるだなんて。



「まあ、善処するわ。それより、今日のダージキール先生おかしくなかった?」
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