シンデレラは、眠れない

月詠嗣苑

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十四話

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「……。」  

 あの後、課長は普通にお風呂に入って、何食わぬ顔顔をして、ベッドに入って眠ってしまった。

 ね、眠れない……。

 あんな、破廉恥な事をしといて……。

 私ったら、課長の頭をあんな……。


「どうした? 眠れないのか?」

 寝てると思った課長が、目を開けて私を見た。

「い、いえ……」

 なんだろう?課長の顔を見るだけで、身体の中がカァッと熱くなる。

「ふぅん。瑠奈?」

「はい」

「シたくなってる?」

 っ!!

 土直球にきたぁぁぁっ!!!

「し、しませんっ!!」

「えぇ、あんな乱れたのに?」

「み、乱れてなんか……。も、もう寝ます。起こさないでくださいね?」と課長に背を向けて、硬く目を閉じた。

 あのまましてたら、どうなったんだろ?

 あんな激しいの初めて……。

 寝ようとしても、目を閉じればあの時の光景が、息遣いすらも、肌を通して蘇ってきそうだった。

 でも、課長あの後どうしたんだろ?男の人は、しなかった時どうしてるのかなぁ?

 悶々としたまま朝を迎え……。


「花井、お前ダラけすぎ。廊下に立たすぞ?」

「……。」

 あまりの寝不足に頭がついていかなくて、コーヒーでも飲んでこようと席を立った。

 ガタコンッと音が鳴り、缶コーヒーが落ちてきた。

「ふうっ……」

「お疲れですか? 花井さん」

「んな!!」

 振り返れば課長!なんで、そんな声出すの?わからなかったじゃないの。

「ね? もしかして、ちょっと思い出してた? 昨日のア、レ」

 だから、なんで耳元で言うのよぉ……。

「ま、まさか」と虚栄を張ったけど、バレたみたいです。

 課長って、こんなタイプだった?

「お! 忘れるとこだった。花井、ちょっと来い」

 ???

 口調や態度がコロコロ変わるから……。


 課長は、あたりをキョロキョロして、小会議室のプレートを使用中にし、中に入ると鍵を閉めた。

「花井、右手を出せ」

 言われた通りに右手を出すと、課長はその指に指輪を嵌めた。

「これは、お前の為じゃないからな。俺の為だから」

「はぁ。じゃ、仕事に……っ」

「い、か、せ、な、い。ふふん」

 課長?あなたいくつでしたっけ?

「俺ね、今朝からムラムラしてんの。お前の身体みてると……」

 逃げようにも両手掴まれてるし、上げられてるし……

「課長?」

 っ!!

「可愛いよねぇ? お前の胸……」

「かっ……はっ……」

 ポツンポツンとブラウスのボタンが外され……

「どう? こここうされたりするのは?」

 ンパッ……チュルッと吸われたり、舐められたり……

「んっ……はんっ……」

「いいの? 瑠奈。ここ、会社だよ? 声聞こえちゃう」

 それでも、彼の手は、私の乳房を掴み、力強く愛撫しながらも、彼の舌は、そこがツボとわかっているのか、ジリジリと攻める。

「瑠奈? どうされたい? ここ……」

「くはっ……」

 スカートを捲られ、ストッキング越しにソコをゆっくりと侵入しようか、迷っていた。

 ピリッ……ピリピリ……

「そ、そんな……」

「ねぇ、言って? ここいじられるの好きなんでしょ?」

「んはぁっ……」

 彼の指は、履いていたショーツの隙間から入り、茂みの奥に隠れていた泉をゆっくりゆっくりと入っていった。

「気持ちいい? 瑠奈」

「んっ……」

「可愛いなぁ。足、震えてるね? もっとする?」

「ひゃんっ……」

「言って? どうされたい?」

 彼の指は、器用に狭い場所を小刻み動き……

「はぁっ……お願い……んっ……」

 急に手が自由になったら、課長の身体がかなり密着して……

「ん……んくっ……ふぁっ……んっ……」

「指は噛まない」

 声が出ないように口に指が挟まれ、激しく上も下も動かされる。

「だめ……はっ……」

「ね? 俺の名前呼ぶ?」

 名前?なんだっけ?いつも、課長としか……。

「俺の名前は、マサキ……」

「マサキ……」

「そう……いいねっ!!」

 んうっっっっっ!!!

「イキかた、エロいねぇ。これ瑠奈の匂い……」

 気付いたら、医務室に寝かされていた。

「だめよぉ? ちゃんと寝ないと……」

 課長は、くたぁとなった私を医務室に運んでくれたらしい。


 私は、これからどうなっちゃうの?

「いやー、旅行が愉しみだなー」

「……。」

 エッチな不安しか出てこないんですけど。

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