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七日目

7-4

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 触手の内部が変容する。さっきまでやわらかいひだがある程度だった肉壁が、複雑な形状へ早変わりする。弾力のあるひだと不揃いな突起が所せましと生えてきて、更に内部を狭め、隙間なくみっちりとそれらを陰茎に押しつけて、
「ひッッ、ぃ゛ッ……っ♡♡!!?」
 そのまま、ごしごしと上下に扱きだした。
「っ、っ、っ、ッ~~~~~♡♡!!?」
 一扱きごとに、ずろろろっといくつものひだが竿を撫でる。大小の不揃いな突起が裏筋を弾き、カリの段差をぬちゅぬちゅとこすりあげる。到底その身ひとつでは処理しきれないほどの強烈な快感が矢継ぎ早に与えられる。
「っひ、ぁ゛、あああ゛ぁっ!! だめっ、いっ、いくっ、いぐ、イ゛く、ぅ゛……!!」
 びゅくりと精を搾り取られる。今度は亀頭を露出させられることもなく、触手はなかに吐きだされた精液を吸いあげた。
「ひぃい゛っ♡ あっ、はっ、は、はーっ……あ゛ッッ!!?」
 絶頂に打ち震えるペニスを間を置かずに刺激される。吐精直後で敏感になった肉が容赦なく擦りあげられる。
「あ゛っ───あぁああ゛あ゛っ♡♡ ま゛っ、まって、待って! まだイッてるっ♡ まだっ、出てるのに、ぃ゛ッ、ッ、~~~~~♡♡♡」
 絶頂に相次ぐ絶頂。更に直後責めの快感を叩きこまれて、たまらずに乱れたシーツの上をのたうち回る。しかしどれだけ足をばたつかせても、ペニスをぐっぽりと咥えこむ玩具の刺激からは逃れられない。
「っひ、ぃ゛、イ、いくっ、いくッ、またいくぅ゛……っっ!! ァ゛ッッ~~~……や゛、あああぁ゛あっ♡♡ だめっ、もうだめッッ、だめだめだめ、ッッ、あ゛ッ、あーーーっ♡♡」
 触手の目的はただ搾精だった。本体がどれだけ苦悶の声をあげようが関係ない。ペニスから精を搾り取ることだけを目的に、しゃぶり、吸いつき、愛撫を続ける。それが与えられた役割だったから、吐きだされた精が少ないと足りないぞと訴えるように更に内側の突起を複雑に絡ませて、こぞって陸人の弱い部分をこすりあげた。
「っ~~~~~ひ、ぐッ♡♡ だめっ、そこだめっ♡ イ゙くっ、またイくぅうう゛っっ!!」
『よかったですね。リクトさま。ずっと射精したかったんですよね。止めずにイかせてほしかったんですよね。こんなにたくさんしてもらえて嬉しいですね』
「も゛ぅいらないっ♡♡ もう十分っ、もうきもちいいのいらない゛ぃっ♡♡」
『またまたそんなこと言って。あんなに欲しいほしいって、イきたいって泣いておねだりしてたじゃないですか。遠慮しないでください。リクトさまがイきたいって、射精したいっておねだりした回数だけイかせてあげますからね。ふふ、だからほら、逃げずにちゃんと射精の快感味わってください。これが欲しいってねだったのはあなたなんですから、ほら、ほらほらほら』
「やあぁあ゙ああっ♡♡ あぁあ゛っ♡ あ゛ーーー♡♡!!」
 半ば無意識だった。人体の危機に手が動き、ペニスを食む触手を引っ掴む。案外抵抗もなく、やわらかく指が沈みこむ。かとおもえば、ぶちっと一部がちぎれた。
「へっ」
 ちぎれた一部が二片に別れ、触手本体と同じ形状にかたちを変える。陸人の手をするりと抜け出して上半身をのぼっていく。胸の突起に狙いをさだめると、ぐぽりと口を開けて咥えこんだ。
「う、うそっ、なんでッ、ぁ゛………ッッ!!?」
 媚薬粘液を突起に塗りこむ。既に勃起していたそこにジンジンとした強い疼きが生まれ、更にふっくらと硬くなった突起を、ぢゅううっと吸いあげた。
「っ、ぁ゛~~~~~~♡♡♡!!」
『リクト様ってば欲しがりですねぇ。乳首も刺激して欲しいならほしいと先におっしゃってくだされば最初からしてあげましたのに』
「ちがっ、これ取って、取ってぇ゛♡♡!!」
『一度取りついたらもう離してくれませんよ。小さくなっても機能は一緒ですからね。搾精本能も根付いたままですが、乳首からはなにもでてこないのでペニスより手ひどくされるかもしれません。でもまあ、問題ないですね。リクト様、乳首はすこし強めに虐められるのがお好きですから』
 アオが心底楽しそうに笑う。触手はひだを作りイボを生やし、根から咥えられて逃げ場のない小さな突起を丹念に揉みしだく。
「ぅひ……ッ、ぃ゛、……っア゛……ッッ、いく、いぐ、いくぅ゛っっ♡♡」
 胸の奥から熱が溢れて弾ける。鋭い快感がびく、びくと上半身を震わせて、焚きつけられて熱くなったペニスの鈴口からとろりと精液が漏れると、触手の舌がこぞって群がり精液をしゃぶりつくした。ペニスは変わらずに扱かれつづけている。重ねて乳首も触手の中で好き放題に弄られて、両方の快感が一遍になだれこんでくる。
「───ひ……ッッ、ぁ゛ああっ♡ あぁ゛あああっっ♡♡」
『もうどこもかしこもビクビクですね。今はどっちでアクメキめてるんですか? 乳首ですか? それともペニス?』
「ど、どっちもッッ♡♡ ぜんぶイッてる゛、うぅう゛ッッ♡♡」
『正解です。ほんとはちゃーんと感知してるのでわかりますよ。乳首イキ止まらなくなってきましたね。イッてるとこぐにぐに潰されるのたまらないでしょう。ああ、ほらまたイッた。きもちいいの途切れないの苦しいですか? でもそんなに暴れても意味ないですよ。その手足も縛ってあげられたらいいんですけどね、それはアプリの規約上できないんです。残念なことに』
 ビクンッと腹筋がひきつり絶頂に達する。しかし精液は漏れず、触手は苛立ったように粒々の密集した舌で尿道口をこすり上げ、吐精を促すようにペニスを根から絞りあげる。
「ひっ、あ、あ゙ーーーッ♡ いくっ、いくっ、イくぅう゛ッッ♡♡」
 今度も精液は吐きだされなかった。青色のゲージは既に半分を越している。しかし精液はとめどなく溢れてくるものじゃない。体感ではもはや九割九部吐きだした。
「むっ、むりぃ゛っ♡♡ ──っも、こんな残ってない、もう出ない゛……っ」
『いいえ。こちらも正確に計算された数値ですから。文字通り精嚢が空っぽになるまで、残りのパーセンテージ分の精液がリクトさまのなかには残っていますよ。まあさすがに勢いもありませんし、このペースじゃ後どれほどかかるのかもわかりませんが』
 ひょっとすると今日が明日になってしまうかもしれませんね。そう言って笑うアオの一方、陸人は絶望を叩きつけられたような顔をした。
『それがイヤなら、後ろから押しだしますか?』
 さらりと提案されて、
「う、うしろ、って」
『察しておられるくせに。アナルから前立腺押しこんで、射精反応をうながすんですよ』
 精嚢にのこった精液も効率よく絞れますよ、と囁かれて放置されていたアナルがきゅんと疼く。同時にこの数日で叩きこまれた快感が反芻されて、素直に首を縦に振れない。
『そうですか。では地道に搾り取っていくしかありませんね』
 粒々の密集した舌がぬるりとカリに巻きつく。
「わ、わかった」
『わかった? なにが?』
「後ろ……していい、から……っア゛、あぁあぁ゛ッッ♡♡」
『ちがうでしょう? してほしいんでしょう? お尻に触手突っ込まれて、前立腺ぐりぐりに潰されながら精液絞りだされたいんでしょう?』
 はくはくと唇が震える。一瞬の葛藤が、途切れない刺激に打ち消される。
「しっ、してほしい……っ! アナルから、ぜんりつせん潰してっ、ぐっ、ぐりぐりして、精液絞ってほしいっ……っ♡♡」
 触手オナホから枝分かれした、二本の指ほどの質量のそれがずぽりとアナルに入りこむ。肉壁をかき分けて進み、的確に前立腺を捉え、ぐにりと押し潰した。
「────っア゛、ぁ、あ、あ゛ッッ……!!」
 腹の奥で熱が弾ける。それが性器まで駆け抜けて、とぷりと精液が漏れた。
「……ッ、ッッ゛!!?」
 その、快感。
 なかでイッて、吐精する。性器の裏側を抉られて搾られる。射精の解放感と尻穴で極める重い快感が一遍に押し寄せて、下半身をビクビクと震わせる。目を見開き、衝撃に打ち震えながら首を振る。これ、覚えちゃ、だめなやつだ。
「……ま、まって、アオ待って、これだめだ、だめッ、────ッああ゛ああっ♡♡」
 焦燥に駆られて前のめりに逃げるも、ずっぽりと入りこんだ触手が抜け落ちることはない。抵抗のできないアナルのなかで自由な触手は前立腺をくにくにと弄び、押しこみ、揉みしだく。
「───っふ、ぅ゛ッ♡♡!!? うぅ゛っ、っ、っ~~~~~♡♡ イ゛っ、いくっ、いくぅうう゛♡♡!!」
 触手の纏う媚薬粘液がじゅんじゅんと尻穴に染みこんでいく。収縮する内壁が熱く疼き、触手に擦られる快感が増幅していく。
「んぐっ……ッッ♡♡!!?」
 唐突に、ちゅぽんっと触手が抜けた。陸人は崩れた四つん這いの体勢で息を荒げる。
「ふあっ……、あ゛、は、……っは、」
『おもっていたより出が悪いですね。やっぱりこれくらいでないと物足りませんか?』
 触手がビキビキと形を変える。長く、太い、あきらかにペニスを模した形に変容する。
「ひっ……!? な、むりっ、そんなの入らないっ」
『前のディルドよりもすこーし大きいくらいですかね。このとろとろアナルなら余裕ですよ』
「やっ、やだやだやだっ……!」
 怖い。嫌だ。そう思うのに、ぴとりと触手の先端を蕾に宛てがわれると、まるで誘いこむように肉縁がひくひくと収縮し、閉じた奥がきゅうんと疼いた。
「うそっ、な、なんでっ……」
 ぐぷりと先端が押しこまれる。肉縁を割り広げ、狭い中を掻きわけて入ってくる。



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