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第十九章 楓と麗子
①
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間もなくして麗子は退院した。
しばらくリハビリのため、病院へ通う事になった。
「麗子、リハビリ行くときは、俺も仕事を休むから車で一緒に行くぞ」
「楓、無理しなくても大丈夫よ、私一人で行けるわ」
「何言ってるんだ、また事故に遭ったらどうするんだ、麗子が心配で仕方がない」
「ありがとう、楓、じゃあお言葉に甘えてお願いしようかな」
「ああ、そうしてくれ」
俺はこんなにも麗子の存在が愛おしいなんて、自分の気持ちに驚いている。
俺と麗子は今までベッドは別だった。
しかし、退院して間もなく、麗子が恥ずかしそうに俺に囁いた。
「今晩から楓のベッドで一緒に寝てもいい?」
それが何を意味するのか、俺にはわかっていた。
「赤ちゃんが欲しいです」と言っていた麗子。
俺もそろそろ、家族を増やす事も視野に入れないといけないと考えていた。
麗子を素直に純粋に抱きたいと思った。
今までは、美希ちゃんとどうこうなれるとは思ってはいなかったが、麗子を抱きたいと言う気持ちにはなれなかった。
この日の夜、俺は麗子を抱いた。
先にベッドの入っていた俺の元に麗子は入って来た。
「麗子」
キスを一つ麗子の唇に落とす。
麗子は甘い吐息を漏らした。
受け身だった麗子が俺の唇をチュッと吸って甘噛みした。
今まで感じた事がない感情が溢れて来た。
俺は麗子の首筋から鎖骨へ、そして胸の膨らみへと唇を移動させた。
キャミソールの上から、乳房を鷲掴みにして、麗子に身体を重ねた。
麗子は「ああ、あ、楓、キスして」と俺の顔を両手で挟み、唇を求めて来た。
堪らない感情が俺を支配した。
「麗子、麗子」
麗子とキスをして、思わず舌を割り入れた。
麗子はちょっとびっくりした様子を見せたが、すぐに舌を絡ませて来た。
お互いの舌が絡み合って、息が荒くなり、麗子のキャミソールを脱がせて、乳房が露わになり、俺は乳房を口に含んだ。
麗子は背中を退け反らせて、感じてくれていた。
麗子の行動は大胆になり、俺の手を自分の太腿に持っていった。
俺は麗子の潤んだ瞳を見つめて、一番感じる部分に触れた。
「愛してる、楓」
「俺も愛してるよ、麗子」
麗子は俺を受け入れてくれる反応を示して、色っぽい声を漏らす。
俺自身もはち切れんばかりに頼もしくなっていた。
「麗子」
「楓」
俺と麗子は朝まで愛を確かめ合った。
それからしばらくして、麗子が話があると改まった態度になった。
「麗子、どうした」
「楓、赤ちゃんが出来たかもしれないの」
「マジかよ」
「生理が遅れてて、病院へ一緒に行ってくれる?」
「ああ、勿論だ」
産婦人科に行くと、診察の結果、麗子は妊娠二ヶ月とのことだった。
「麗子、やったな」
「はい、嬉しい」
その帰り俺と麗子はベビー用品を買いに出掛けた。
カゴに沢山のベビー用品を入れて、満面の笑みを見せていた麗子が、急にカゴからベビー用品を戻し始めた。
「麗子、どうしたんだ、買わないのか」
「だって、こんなに買ったら楓のお給料が無くなっちゃうでしょ」
「大丈夫だよ」
「本当?」
麗子は満面の笑みを見せて、またカゴにベビー用品を入れ始めた。
「麗子、同じものは一個にしような」
何個も同じものを種類別にカゴに入れてる麗子に、戻すように促した。
麗子は渋々商品を戻していた。
そんな仕草が堪らず可愛くて、俺は人目を憚らず抱きしめた。
「楓、どうしたの、皆んなが見てるよ」
「いいさ、俺達は夫婦なんだから」
「楓、蓮様に赤ちゃんが出来た事を報告に行きましょう」
「ああ、そうだな」
俺と麗子は蓮と美希ちゃんに妊娠の報告に行った。
しばらくリハビリのため、病院へ通う事になった。
「麗子、リハビリ行くときは、俺も仕事を休むから車で一緒に行くぞ」
「楓、無理しなくても大丈夫よ、私一人で行けるわ」
「何言ってるんだ、また事故に遭ったらどうするんだ、麗子が心配で仕方がない」
「ありがとう、楓、じゃあお言葉に甘えてお願いしようかな」
「ああ、そうしてくれ」
俺はこんなにも麗子の存在が愛おしいなんて、自分の気持ちに驚いている。
俺と麗子は今までベッドは別だった。
しかし、退院して間もなく、麗子が恥ずかしそうに俺に囁いた。
「今晩から楓のベッドで一緒に寝てもいい?」
それが何を意味するのか、俺にはわかっていた。
「赤ちゃんが欲しいです」と言っていた麗子。
俺もそろそろ、家族を増やす事も視野に入れないといけないと考えていた。
麗子を素直に純粋に抱きたいと思った。
今までは、美希ちゃんとどうこうなれるとは思ってはいなかったが、麗子を抱きたいと言う気持ちにはなれなかった。
この日の夜、俺は麗子を抱いた。
先にベッドの入っていた俺の元に麗子は入って来た。
「麗子」
キスを一つ麗子の唇に落とす。
麗子は甘い吐息を漏らした。
受け身だった麗子が俺の唇をチュッと吸って甘噛みした。
今まで感じた事がない感情が溢れて来た。
俺は麗子の首筋から鎖骨へ、そして胸の膨らみへと唇を移動させた。
キャミソールの上から、乳房を鷲掴みにして、麗子に身体を重ねた。
麗子は「ああ、あ、楓、キスして」と俺の顔を両手で挟み、唇を求めて来た。
堪らない感情が俺を支配した。
「麗子、麗子」
麗子とキスをして、思わず舌を割り入れた。
麗子はちょっとびっくりした様子を見せたが、すぐに舌を絡ませて来た。
お互いの舌が絡み合って、息が荒くなり、麗子のキャミソールを脱がせて、乳房が露わになり、俺は乳房を口に含んだ。
麗子は背中を退け反らせて、感じてくれていた。
麗子の行動は大胆になり、俺の手を自分の太腿に持っていった。
俺は麗子の潤んだ瞳を見つめて、一番感じる部分に触れた。
「愛してる、楓」
「俺も愛してるよ、麗子」
麗子は俺を受け入れてくれる反応を示して、色っぽい声を漏らす。
俺自身もはち切れんばかりに頼もしくなっていた。
「麗子」
「楓」
俺と麗子は朝まで愛を確かめ合った。
それからしばらくして、麗子が話があると改まった態度になった。
「麗子、どうした」
「楓、赤ちゃんが出来たかもしれないの」
「マジかよ」
「生理が遅れてて、病院へ一緒に行ってくれる?」
「ああ、勿論だ」
産婦人科に行くと、診察の結果、麗子は妊娠二ヶ月とのことだった。
「麗子、やったな」
「はい、嬉しい」
その帰り俺と麗子はベビー用品を買いに出掛けた。
カゴに沢山のベビー用品を入れて、満面の笑みを見せていた麗子が、急にカゴからベビー用品を戻し始めた。
「麗子、どうしたんだ、買わないのか」
「だって、こんなに買ったら楓のお給料が無くなっちゃうでしょ」
「大丈夫だよ」
「本当?」
麗子は満面の笑みを見せて、またカゴにベビー用品を入れ始めた。
「麗子、同じものは一個にしような」
何個も同じものを種類別にカゴに入れてる麗子に、戻すように促した。
麗子は渋々商品を戻していた。
そんな仕草が堪らず可愛くて、俺は人目を憚らず抱きしめた。
「楓、どうしたの、皆んなが見てるよ」
「いいさ、俺達は夫婦なんだから」
「楓、蓮様に赤ちゃんが出来た事を報告に行きましょう」
「ああ、そうだな」
俺と麗子は蓮と美希ちゃんに妊娠の報告に行った。
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