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第三章 すれ違う気持ち

この愛は叶わない、彼とは契約の関係だから

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連休が終わり週の始まり、彼は仕事に出かける。

「雫、何もしなくていいからな、ゆっくりしてろ」

彼は私を抱きしめて、おでこにキスをした。

なんでおでこ?もう私嫌われたの?

この時私は彼に唇にキスして欲しいって思った。

じっと彼を見つめて訴えるも彼は気づいてくれなかった。

こんなに男性を好きになったのは初めての事。

チビちゃんのパパは初めての経験の相手として選んだ。

でも彼への気持ちは特別、しかしこの愛は叶わない、彼とは契約の関係だから・・・

「いってらっしゃい」

「行ってきます、帰り電話するからな」

「はい」

彼の後ろ姿に伸ばそうとした手を引っ込めた。

駄目だよ、チビちゃんと二人で生きていけるように強くならないと・・・

つわりは思った以上に辛い。

お昼まで横になっていた。

スマホが鳴った、彼からだった。

「雫、大丈夫か?」

彼の声を聞いた途端、我慢していたきもちが溢れて、泣いてしまった。

「どうした?なんかあったか?」

「大丈夫です、私、泣き虫なんです」

彼に会いたくて泣いてるなんて言えない。

「泣き虫?泣いてるのか?」

「ないてません」

私は涙を堪えていた、彼に迷惑かかるから・・・
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