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第十七章 自分の気持ちに気づいた葉月

葉月の目が見えない

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「葉月、俺は自分でも気づかなかった自分自身に気づいた、俺は嫉妬深い男だ、
お前が他の男に笑顔を見せるのも気に食わねえ」

葉月はニッコリ微笑んだ。

「葉月、葉月、他の男に絶対に見せるな、いいな、俺はその男を殺しかねない」

葉月は冨樫をグイッとベッドに引っ張り込んだ。

葉月の上に冨樫は倒れ込んだ。

葉月は冨樫に濃厚なキスをした。

「ああ、葉月、お前がこんなにエロいと俺は……」

冨樫は葉月の乳房を舐めた。

乳首がつんと立ってきた。

「ああ、気持ちいい、雅也、もっと舐めて」

「葉月、なんて可愛いんだ、お前に名前を呼ばれると余計に興奮する」

冨樫は葉月の股を大きく開く、秘所をぺろぺろ舐めた。

「ああ、いっちゃう」

唇で秘所を吸って、両腕で乳房を攻め立てた。

乳首をクニュ、クニュと摘むと、秘所から蜜が溢れ出した。

「葉月、葉月、入れるぞ」

冨樫の肉棒がパンパンに熱を帯びて、葉月の秘所にグイグイ入っていった。

奥まで届くと、激しく動いた。

葉月は冨樫に蕩けるほど愛されていることを改めて実感した。

そんな矢先葉月は車に跳ねられた。

道路を挟んで、冨樫の姿を見付けると、葉月は冨樫目掛けて走り出した。

そこに車が突っ込んだのだ。

緊急手術が行われた。

冨樫は長い時間を手術室の前で過ごした。

なんとか命は取り止めたものの、余談を許さない状況が続いた。

「葉月は大丈夫ですよね」

冨樫は担当医師に詰め寄った。

「冨樫さん、落ち着いてください、意識が戻ればいいのですが、ただ……」

「なんですか」

「目に相当のダメージを負っています、目が見えない状態を覚悟してください」

「生きてさえいれば、俺は……」

その時、葉月の言葉を思い出した。

「冨樫さん、私の目が見えなくなったら、冨樫さん以外の男性を見ることはできないですよね」

「何言ってるんだ、そんなことになったら俺のことも見えないだろう」

「だって、冨樫さんは嫉妬しないですみますよ」

冗談で笑い合っていたことが、本当になるかもしれないと背筋が凍る思いがした。

他の男を見ないようにって、俺は葉月のこんな状態を望んだ訳じゃない。

それからまもなく、葉月の意識が回復した。

担当医師が診察を終えて、冨樫は別の部屋に呼ばれた。

「意識が回復して、怪我も治療を続けていけば問題はありません、しかし、前にもお伝えしましたが、目が見えない状態です」

「そんな……治療すれば見えるようになるんですよね」

「視力の回復は難しいと思いますが、諦めずに頑張っていきましょう」

冨樫は全て自分の責任だと痛感した。

病室に向かうと、葉月は窓のほうを向いていた。

「葉月、俺がわかるか」

「冨樫さん?」

葉月は冨樫の声がする方に向いた。

葉月の瞳は綺麗だった。

目が見えないなどと誰が思うだろう。

「冨樫さん、手を握ってください」

冨樫は葉月の手を握った。

「ごめんなさい、目が見えなくなっちゃって」

「大丈夫だ、治療すれば視力は回復する、それまで俺が葉月の目になるよ」

「ありがとうございます、でもこのままでもいいかなって」

「どうしてだ」

「冨樫さん以外の男性を見ることが出来ないので、冨樫さん安心でしょ」

葉月はニッコリ微笑んだ。

「俺の顔だって見えないだろう、それは困る、視力回復の治療をがんばろうな」

「はい」

葉月の言葉に冨樫は、今までの自分勝手な言動を反省した。

冨樫は初めて神に祈った。

葉月の視力を返してほしいと……

怪我も回復して、葉月は退院することになった。

冨樫はずっと葉月に寄り添った。

自分が葉月の目になって、葉月の生活面を補った。

葉月は嬉しかった。

いつも優しく、そしていつも寄り添って、ヤキモチも妬かない、

いつも穏やかな冨樫がうれしかったのだ。

そんな葉月のいつも笑顔でそして、自分を頼り切ってくれる葉月に

冨樫も満足していた。

葉月、お前の全ては俺のものだ。

俺はお前の目になって、お前を生涯守って行く。

極道、冨樫雅也の葉月に対する寵愛は止まらない。
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