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第十章 離婚して気づく溢れる想い

私はこの時、自分の素直な気持ちのまま、海堂さんの背中に抱きついた。

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もう、関係ないのに……

しばらくして、私は部屋に向かった。

夕食どうしよう、作る気持ちにもなれず、買いに行くのも面倒だ。

そんな時、スマホが鳴った。

海堂さんからだった。

「はい、ちづるです」

「ちづる?もう飯食ったか?」

「まだです」

「俺もこれからなんだが、一緒に食うか?」

「一緒に?」

「彼女は用事があって帰ったから俺一人なんだ」

やっぱり彼女なんだ。

「ちづる?もしかして誰かと約束しているのか、充か?」

「約束なんかしていません」

「じゃあ、俺の部屋に来い」

心臓がドキドキいってる、私は早速着替えて海堂さんの部屋のインターホンを鳴らした。

「どうぞ」

「お邪魔します」

ついこの間まで一緒に生活していた空間に足を踏み入れると、なんか懐かしさを覚えた。

「座って待ってて」

キッチンで食事の用意をしてくれている、海堂さんの後ろ姿に思わず近づいた。

そして、私はこの時、自分の素直な気持ちのまま、海堂さんの背中に抱きついた。

「ちづる?」
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