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第八章 語られた真実
「俺はちづるで何の問題もない」
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「充の元を去ったのも、それが原因だったのか?」
ちづるは頷いた。
「充は私の病気の事は知りません、充は後継者を残せる相手との結婚を求められていたので、婚約の話が進んでいる事を知って、私は身を引いたんです」
「そうだったのか」
「海堂さんも結婚相手が私じゃ駄目ですよね」
俺はちづるをまっすぐに見つめた。
「俺はちづるで何の問題もない」
「会社から結婚を急かされているって言ってましたよね、後継者も残さないといけないんじゃないですか」
ちづるは慌てた様子を見せた。
「充の会社と違って、海堂コーポレーションは規模が大きくないから、後継者がいないのなら、それで問題ない」
「離婚が必要なら言ってください」
「俺はちづると離婚はしない、後継者を残せないって理由で、なんで俺とちづるが別れなくちゃいけないんだ、そうだろ?」
ちづるはふふっと笑い「はい、はい」と小さな子供をあやすかのように俺を見つめた。
「はいは一回でいいって、いつも言ってるだろう」
「はい」
ちづるは頷いた。
「充は私の病気の事は知りません、充は後継者を残せる相手との結婚を求められていたので、婚約の話が進んでいる事を知って、私は身を引いたんです」
「そうだったのか」
「海堂さんも結婚相手が私じゃ駄目ですよね」
俺はちづるをまっすぐに見つめた。
「俺はちづるで何の問題もない」
「会社から結婚を急かされているって言ってましたよね、後継者も残さないといけないんじゃないですか」
ちづるは慌てた様子を見せた。
「充の会社と違って、海堂コーポレーションは規模が大きくないから、後継者がいないのなら、それで問題ない」
「離婚が必要なら言ってください」
「俺はちづると離婚はしない、後継者を残せないって理由で、なんで俺とちづるが別れなくちゃいけないんだ、そうだろ?」
ちづるはふふっと笑い「はい、はい」と小さな子供をあやすかのように俺を見つめた。
「はいは一回でいいって、いつも言ってるだろう」
「はい」
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