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女の正体
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王宮に戻り、レオナルドはすぐさま側近の一人、ファビウスを呼ぶ、
『ファビウス、修道院に居たあの女の素性を調べろ』
無表情のままファビウスを見ると
『はっ』
こちらも無表情なまま言葉短めに部屋を出て行った。
訳ありの女。
確かに美しい女ではあったがそこではない。誰もあの年齢の
女が好き好んで修道院に入るとは相当の訳ありであろう。そしてあの立ち居振る舞い。レオナルドはそこに引っ掛かるのであった。
『殿下、ファビウスです。』
ノックと共にファビウスの声が執務室に広がる。
『入れ』
言葉を待ちファビウスが変わらぬ無表情で入ってきた。
『ご報告申し上げます。』
黙って頷くレオナルド。
『あの修道院の娘は、メープル王国王太子の元婚約者のステファニー・バーナディン公爵令嬢でございます。』
驚くレオナルドに
『あくまで元でございますが。』
『何かやらかしたか?』
怪訝そうに問うレオナルドに
『そこまでは、まだ‥』
そこに、
『レオナルド、入るよ~』
これまた側近の一人であり幼なじみのフレディックが入ってきた。
『フレディック、ノックぐらいはしろ!』
レオナルドが睨み付けると
『あれ、してなかった?』
おどけてみせるフレディック。
『で?何だ?』
『ファビウス、相変わらず仕事が早いね。』
ファビウスは黙って頭を垂れる。
『その元婚約者さ。王太子はメープル王国の伯爵令嬢と真実の愛とやらでその令嬢と婚約したらしいよ。そこで捨てられた公爵令嬢は心を痛め王太子以外愛せない彼女は修道院に入ったってわけ。訳ありだろう?』
ニヤリと笑みを溢した。
話を聞いてレオナルドは
『まさか‥公爵令嬢から伯爵令嬢へ乗り替えたというのか?』
『だろうね。』
『愚かな‥』
『君には分からない真実の愛だからね』
フレディックは再びニヤリと微笑んだ。
『ファビウス、修道院に居たあの女の素性を調べろ』
無表情のままファビウスを見ると
『はっ』
こちらも無表情なまま言葉短めに部屋を出て行った。
訳ありの女。
確かに美しい女ではあったがそこではない。誰もあの年齢の
女が好き好んで修道院に入るとは相当の訳ありであろう。そしてあの立ち居振る舞い。レオナルドはそこに引っ掛かるのであった。
『殿下、ファビウスです。』
ノックと共にファビウスの声が執務室に広がる。
『入れ』
言葉を待ちファビウスが変わらぬ無表情で入ってきた。
『ご報告申し上げます。』
黙って頷くレオナルド。
『あの修道院の娘は、メープル王国王太子の元婚約者のステファニー・バーナディン公爵令嬢でございます。』
驚くレオナルドに
『あくまで元でございますが。』
『何かやらかしたか?』
怪訝そうに問うレオナルドに
『そこまでは、まだ‥』
そこに、
『レオナルド、入るよ~』
これまた側近の一人であり幼なじみのフレディックが入ってきた。
『フレディック、ノックぐらいはしろ!』
レオナルドが睨み付けると
『あれ、してなかった?』
おどけてみせるフレディック。
『で?何だ?』
『ファビウス、相変わらず仕事が早いね。』
ファビウスは黙って頭を垂れる。
『その元婚約者さ。王太子はメープル王国の伯爵令嬢と真実の愛とやらでその令嬢と婚約したらしいよ。そこで捨てられた公爵令嬢は心を痛め王太子以外愛せない彼女は修道院に入ったってわけ。訳ありだろう?』
ニヤリと笑みを溢した。
話を聞いてレオナルドは
『まさか‥公爵令嬢から伯爵令嬢へ乗り替えたというのか?』
『だろうね。』
『愚かな‥』
『君には分からない真実の愛だからね』
フレディックは再びニヤリと微笑んだ。
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