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見事な広場
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エレノアが馬車から降りるとすぐにテオドールとハロルドが控え
『いいですか?くれぐれも離れない様に』
テオドールの言葉を聞いているのか居ないのか
『わかってるわ!』
エレノアはそう笑顔で応えると前の広場に走り出そうとしたその時、しっかり手首を掴むハロルド
『妃殿下、聞いておられましたか?』
…いや聞いてないも何も、まだ言い終わりの余韻も残ってるけどな?
テオドールは呆れた様子でウィリアムを見る。
ウィリアムは優しく微笑むと
『ほら、エレノア手を』
ウィリアムが手を差し出すとエレノアは舌を出して手を重ねた。
一行が広場に入ると、噴水が美しく弧を描く。
感心していると時間になりライトアップが始まり音楽まで奏でられている。エレノアは思わず噴水に走り込んだ…が手前の花壇で足止めをくらう。
『私の言った通りだろ?噴水に駆け込む輩がいるかもしれないから花壇をと(笑)』
ウィリアムは久しぶりに声を上げて笑う。
その隣の2人の側近は頭を抱えてエレノアを眺めている。エレノアは
『流石は殿下ですわ!良からぬ輩に噴水に入られたら大変ですものね!』
…良からぬ輩はあんただけどね?
テオドールは斜め上を行くエレノアを今日も呆れながら見つめていた。
『そういえばハインリはどうした?これはあいつも共同で練り込んだ案件だからね。』
ウィリアムが問うとエレノアは同調し
『殿下はどうされたのかしら?って最近お見えになりませんね?』
…負を認めたか?
テオドールは心で安堵しながら頷いた。
『ハロ、知ってる?』
エレノアの問にハロルドは一瞬固まり首を傾げた。
『まぁ、また来ればよい。エレノアは夜遊びがお気に入りみたいだからね?』
ウィリアムの優しい言葉で一行は王宮へと帰って行った。
『いいですか?くれぐれも離れない様に』
テオドールの言葉を聞いているのか居ないのか
『わかってるわ!』
エレノアはそう笑顔で応えると前の広場に走り出そうとしたその時、しっかり手首を掴むハロルド
『妃殿下、聞いておられましたか?』
…いや聞いてないも何も、まだ言い終わりの余韻も残ってるけどな?
テオドールは呆れた様子でウィリアムを見る。
ウィリアムは優しく微笑むと
『ほら、エレノア手を』
ウィリアムが手を差し出すとエレノアは舌を出して手を重ねた。
一行が広場に入ると、噴水が美しく弧を描く。
感心していると時間になりライトアップが始まり音楽まで奏でられている。エレノアは思わず噴水に走り込んだ…が手前の花壇で足止めをくらう。
『私の言った通りだろ?噴水に駆け込む輩がいるかもしれないから花壇をと(笑)』
ウィリアムは久しぶりに声を上げて笑う。
その隣の2人の側近は頭を抱えてエレノアを眺めている。エレノアは
『流石は殿下ですわ!良からぬ輩に噴水に入られたら大変ですものね!』
…良からぬ輩はあんただけどね?
テオドールは斜め上を行くエレノアを今日も呆れながら見つめていた。
『そういえばハインリはどうした?これはあいつも共同で練り込んだ案件だからね。』
ウィリアムが問うとエレノアは同調し
『殿下はどうされたのかしら?って最近お見えになりませんね?』
…負を認めたか?
テオドールは心で安堵しながら頷いた。
『ハロ、知ってる?』
エレノアの問にハロルドは一瞬固まり首を傾げた。
『まぁ、また来ればよい。エレノアは夜遊びがお気に入りみたいだからね?』
ウィリアムの優しい言葉で一行は王宮へと帰って行った。
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