王女の企み【完】

makojou

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王女のお茶会

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王太子妃候補選定も中頃になり、脱落していく王女も居たが残っている者たちとでお茶会が開かれたりしていた。

ルリネットはあまり参加をしていなかったがこの日はたまたま参加をしていた。

『ルリネット様はダンスがお上手なのですね。』

久々にイザベラ様とお話しする事が出来た。

『あれは、イザベラ様のお兄様のお力ですのよ。私のボロが出なくて安堵しておりますの。』

イザベラ王女は兄を褒められ嬉しいそうに微笑んでいる。

皆で雑談をしていると、ふとマクシミリアン王太子に香った香りを思い出した。

ルリネットは回りを見渡していると…

確かに斜め前に座るルモンダ王国王女のメルシア様から
香ってくるものと同じである。

…どうゆうこと?

ルリネットは急ぎ、お茶会を抜けて自室に戻り地図のテーブルへと急いだ。


メルシア様は現在、ダリス大王国の王太子妃選定の為にここに来ている。ルモンダ王国は現在ダム建設が進んでおらず経済も滞っていると聞く。であれば是が非でもこの王太子妃選定に勝ち進みたい所であろう。


ならば何故マクシミリアン王太子と…
マクシミリアン王太子とは顔見知りなのであろうか。そうであってもおかしくはない。だがあの、ダンスの時に感じた香りはかなり強かった。しかもマクシミリアン王太子が耳元で囁いた時に、王太子の首元から香っていた。

ということは、マクシミリアン王太子とメルシア様はそうゆう仲なのか?2人は真実の愛出結ばれているのか…

であれば何故ここに?政略結婚!
愛しあう2人を引裂く政略結婚を強いられているのか?

であればこれは機密情報だ。ダリス大王国にマクシミリアン王太子を愛している王女がフリードリヒを狙うなど口が裂けても言えない。もちろんエドワードにも。

王女として産まれ、王族の責任を果たそうとしているメルシア様にルリネットは心から同情した。そしてまた自分はどれだけ恵まれているのかをも改めて知る一日となった。




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