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安定の場所へ

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馬車に揺られ数時間、ようやく西国に入ったリデュアンネは、昨日の木の上での独りでの戦いのおかげで筋肉痛になった手足を揉みほぐしながらゆったりと目を閉じ自分の居場所への、戻りを待っていた。


馬車が止まり、ゆっくりお扉が開かれるとそこには安定の王子さまが、手を伸ばして微笑んでいた。

『おかえり、リデュ。疲れてない?』
変わらぬ王子さまの手を取り、無事留学から戻ったご報告をするべく陛下のもとに向かう。

廊下を歩いていくと、なにやらいつもと違う。その様子を眺めていると
『来週から東国の王太子が視察にみえるのだ。その準備で皆忙しくしている。リデュは気にせずしばらくはゆっくりするといいさ。ねっ?』王子スマイルにノックアウト!
『ありがとうございます』リデュアンネは俯きながら答えた。


公爵家に戻るとお父様とお母様が迎えてくれた。
その後ろには多くの使用人が並び私の帰りを歓迎してくれている。

はあ~やはりここが、一番安定の場所だわ。
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