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【二人目・二葉 兵固】

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普通はさ、扉なら開けるだろ?
スライドさせたり前に押したりしてさ。
でもさ、ここに常識外のことをする人がいるわけよ?
わかる?
どうやって扉を「破壊した」か?
なんと!!
回し蹴りで巨大な扉を破壊したんだぜ、もちろん姉さんが!!!
右側の扉だけだが、もう粉々!
まじでレベル37のプレイヤーができる技ではない。
だが、それ以上に驚いたのが、
「ちっ!右しか壊れなかったか。もっと重さのあるブーツを買った方が良かったかしら?」
「っ!???」
重さ?え、何?何の話?
「ちょ、姉さんそのブーツって・・・・・・・・」
「ん?岩とか破壊するのには重くて頑丈な靴が必要じゃない?」
「・・・・・・いやっ!違うだろ!岩を破壊するなら爆薬や道具使うだろう普通!!!」
「?????自分の身体を使って破壊しないって、それ面白い?」
「っ!!!!!!!!!!?????????????」
常識が通じないとはこのことか?
それ以前に、重いブーツ、しかもピンヒールな!
で、俺と同じ速度で走る姉さんの運動能力。
怖いんですけどぉぉぉぉぉ!!!!
「確かに重さは私の元の運動能力があるからだけど、ピンヒールで走れるのはこれに慣れている女性なら結構当たり前よ?」
「そうなのっ!?女性って強いっ!!」
「ま、ここまでよお巫山戯わ。ボスのお出ましよ」
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