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【二人目・二葉 兵固】

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ん?ゲームのモンスターに『意志』があんのか?
いや、そもそもがおかしい。
原点に戻るべきだ。


このオークキングはどうしていた?
人間、いや『死体』を引きずっていなかったか?
プレイヤーはCPUやモンスターに倒された場合、『死体』も『血痕』も残らず、ただその場に残されるのは破壊された防具や武器だけだ。『死体』など残るはずないのだ。
イベント以外でプレイヤーに殺されたとしても『血痕』は残れども、『死体』はログアウトする。
ならば、この状況はなんだ?
つまり、引きずられている『死体』は『死体』ではないのか?
そこから間違っているのか?
・・・・・・・・・・違う。これは






「っ!!!姉さん!!!あの『死体』フェイクっ!」
という前に、彼女はその『死体』を滅多刺しにして、にやりと嗤っている。
「ひっ!!ね、ねえさ・・・・・・」
「ん?何よ、ヒョウゴ?ただの張りぼてでしょ?血も出ない、タダのぬいぐるみ?ねえ、オークキング??」
確かに滅多刺しした小刀には一滴たりとも『血』は付着していない。
だが、もし本当にアレが生きている『人』だったら・・・・・・・・・・・。

この女、恐ろしすぎる

「ん?あんた失礼なこと思ったわね?私は始めからアレが『人形』だとわかっていたわよ」
「へ???」
「ついでにこのオークキング、プレイヤーが仮装?してるだけでしょ?ねぇ、坊や?」
姉さんは跳躍し、一息でオークキングの喉元をカッ切ると、そこから現われたのは人間の顔だった。



その顔からは出る物全てが垂れ流されており、汚いったらない。
「ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、、、、、、、、、、、、、、、ひぃぃいい」
蹌踉けて転び、それでも姉さんから距離を取って逃げようと藻掻くが、あの姉さんが赦すはずもなく。
ヒールの高い靴でそいつの股間に叩き込むと、問答無用でグリグリグリグリと・・・・・・・・・・
ひぇぇぇぇぇっぇっ!
見てるだけでも俺のが縮みました!!!
「あ、あ、きもち・・・・・・・・・ああああ」
「汚いわね~~~、私SMの女王様じゃないんだけど?」
と言いながらノリノリで、どこから取り出したのか鞭でベシバシとしばいているではないか。
「あの~姉さん、その辺でお願いします。見てるこっちまで痛いので・・・・・・・・・」
とある部分を女性の前で押さえながら言ってもこの状況では罰は当たらないだろう。
「ん?そう???でも、こいつプレイヤー殺しで間違いないのよ?ほら?」
姉さんの指さす方向は何もないタダの森。だけど、違和感があって、イーグルアイを使用するとなんと無数の血があちらこちらに飛び散り、綺麗なはずの森が赤に染まっている。
「うえっ」
「本当に男ってだらしないわね~~~。女は月に一度は血を嫌と言うほど見るから別に何とも思わないわ?」
「それ、あんただけ、つか、明け透けに言うなよ・・・・・・・仮にも女性だろうが」
「まっ!正真正銘ピッチピチの『女』ですよぉ」
「兎に角またポリスが来たら、めんど・・・・・・あ、遅かったか」
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