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1章 始まりの一日
07 さぁ、世界が変わるとき
しおりを挟む「速報です。本日精子検査を受けた15歳の男性が、これまで未確認だった【男聖】スキルを所持していることが政府により発表されました。男性が聖級スキルを所持する事例は世界でも初とのことです。実施された精液検査の結果では、Aランク基準値を遥かに上回る数値を記録し、病院関係者のみならず、関係各所が色めきだつ事態となっております」
帰宅してからテレビをつけると、ちょうどニュースで俺のことが報道されていた。
実名が出ていないことには安心する。
それにしても、今日は俺の人生で1番濃い1日だったな。
「今後内閣は、新たに特Aランクの制度を制定するため、臨時国会を招集する予定です。これには野党から反対意見もあがっております」
やはり俺1人のために制度を作るとか、反対意見があっても仕方ないよな。
「特Aランク? 与党は何を言ってるんだ! 男性の聖級スキル持ちが見つかったんだぞ! そこはSaintの頭文字を取ってSランクだろうが! 牛肉じゃないんだから、特Aランクなんて名称で通すわけにはいかん!」
「いやぁ、聖級ですし、ローマ字の頭文字もSですからねぇ。我々野党はSランクを推していきますよ。えぇ。ほら、ゲームとか最高ランクがSランクでしょ。若い子にはピッタリですよ」
いや、そこ!?
反対と言いつつ、野党もノリノリで楽しそうだ。
「今後新設されるランクの名称について、議論になりそうですね。スタジオには急遽、ゲストとして男性省大臣にお越しいただきました。大臣はどうお考えでしょうか?」
「名称を議論している暇はありませんね。今は一刻も早く制度の中身について組み立てていくべきです。もしも彼が海外に誘致されでもしたら、我が国にとっての最大の損失と言えるでしょう」
いやいや、んな大袈裟な。
流石に海外の人がわざわざ日本に来て俺を勧誘することなんてないだろ。
……ないよね?
「なるほど、ご意見有難うございます。確かに海外の動向には注意しなければなりませんね。それでは視聴者から寄せられた大臣への質問コーナーです」
◇
Q1
聖級男性の精子は購入できますか?
「Aランク同様、任意提供に関しては競売形式でお求めいただけるようにしていきたいと考えております」
Q2
聖級男性の警備は大丈夫なんですか?
「2級冒険者以上の方々を招集して選考する予定です。現在は1級冒険者を含む実力ある冒険者が、臨時警護官として任務にあたっておりますのでご安心下さい」
Q3
聖級男性はイケメンですか?
「個人情報保護の観点から、お答えできません」
Q4
聖級男性はどこがすごいんですか?
「献精1回の量が一般男性のおよそ100倍。データ上、妊娠確率がほぼ100%で、男性出生確率が2分の1です。我が国の男性が産まれる確率は200分の1ですから、通常の100倍男性が産まれやすいと言えます。それをたったの提供で1回で通常の100倍の量を確保できます」
Q5
え、ヤバすぎませんか?
「はい、ヤバいです」
Q6
新設されるランクでは配偶者の条件はどうなりますか?
「Aランク同様、全て上限も下限も設けません。【男聖】による精力の高さを考慮し、現在法案作成中のリングナンバー制度を適用したいと考えております。詳しくは男性省のホームページをご確認下さい」
Q7
オークションって日本人しか参加できませんか?
「現在は制度上、オークション参加者は日本国籍の所有者に限定されておりますが、外交問題上、制度が変更される可能性はあります。男性省の管轄外の回答は控えさせていただきます」
Q8
国民に知っておいて欲しいこととか、気をつけて欲しいことはありますか?
「彼に対して絶対に粗相がないようにして下さい。彼は我が国の希望です。彼を害する行為は国家に対しての叛逆と見做される場合があることを肝に銘じて下さい」
Q9
その男性だと気が付かず、不快な思いにさせてしまったらどうなるんでしょうか?
「現在は個人情報保護の観点から情報統制を敷いておりますが、ある程度の情報は近日中に発表する予定です。情報公開前は、善意無過失の場合は罪に問わないものとします」
Q10
皇族とのご結婚の可能性はありますか?
「管轄外です。あるとも、ないとも、明言できません」
◇
「他にもたくさんの質問をいただいておりますが、割愛して以上と致します。というわけで、本日質問にお答え下さったのは、男性省の凡河内大臣でした。有難うございました」
「有難うございました」
「続いてのニュースです……」
速報のニュースが終わり、俺は唖然としてしまっていた。
俺に不快な思いをさせたら罪に問われるって、自分で自分が怖くなってくる内容だった。
正直「Aランクだ、すご~い」くらいの、ちょっとしたチヤホヤを想定していたのに、とんでもないことになってしまった。
しかし、国民にとっても政府にとっても悪いニュースではなく、良いニュースであることは確かだ。
「なんか気疲れしたな。今日は早めに寝るか」
たった1日で、俺が世界に齎した影響は計り知れないものとなった。
キョウカちゃんの安産型のお尻から始まった1日。
病院でアンナちゃんとホマレさんと仲良くなり、暫定でAランクという結果が出る。
1級冒険者のアカネとマロンにも守ってもらいながら、冒険者ギルド支部へ行くが、そこで一悶着。
ニュースでは俺のことが大々的に報道され、国家が動いてしまうまでになった。
昨日まではただの一般男性だった俺が、貞操逆転世界にやってきたことで、ここまで色んなことが起きるなんてな。
明日は確か、担当官が来るはず。
担当官がどんなものかも分かっていないが、これからどうなっていくのだろうか。
微睡む意識の中、言い知れぬ不安感に苛まれがなら、ゆっくりと目を閉じていった。
◇
目の前には大勢の女性のシルエットがあった。
傅く女性たち。
横に侍る女性たち。
誰もが何かを待つように、椅子に座る俺を見つめている。
これは俺の願望が創り出した夢なのだろうか……
俺の視線で、群衆が動く。
俺の一言で、世界が動く。
俺に王たる資格はあるのだろうか。
この玉座は俺に相応しいのだろうか。
それは俺が語ることではない。
彼女たちが俺を信じているのだから。
「覚悟は決めた。この世界のためにも、自分のためにも、最後の遺物を取り除く」
……なんだか滑稽な夢だな。
この夢はハーレムに憧れる俺の深層心理でも表しているのだろうか。
はたまた、あまり調子に乗って行動すると、大変なことになってしまうぞという警告か。
俺がこの世界にやってきた意味はなんだ?
俺はこれから、どうしたらいいのだろう?
「困っているようだなぁ仁軌。ふむ、この世界に足りないもんは何か分かるか?」
背後から懐かしい声が聞こえてくる。
この声は、ジィちゃんか。久しぶりな気もするし、最近ぶりな気もする。不思議な感覚だ。
「足りてないものか。まぁ、男かな」
振り向きながら答える。
安直な考えだが、1番足りていないものは男性の数だろう。
もっと言えば、女性に優しくする男性といったところか。
「そう、ナニが足りてないな。ハッハッハッ」
「いや下ネタかよ!」
こんにゃろう。人が真面目に考えてるってときに下ネタかい。
「仁軌がハッスルすれば、近い将来は安泰だろう。でもなぁやっぱり今いる男たち、女たちの意識を変えんと、似たような時代が続いていくだろうな」
孫にハッスルとか言うなよ、ジィちゃん。
まぁジィちゃんの指摘は理解できないこともない。
俺が精子提供をしていったら、短期的に人口も男の人数も増えるだろう。
だが、それは根本的な解決には致らない。
「俺にできることが、他にあるってことか。でも何をしたら良いんだろう」
「ジィちゃんがヒントをやろう。まず、意識を変えるべきは?」
意識を変えるべきは、男か女か。
単純に考えれば、数の少ない男の方が意識を変えやすいか?
いや、違う。今日の記憶を思い出せ。
ギルド受付のあの男は、何故あれだけ頑なに女性を拒んでいる?
それは女性が危険だと感じ、恐れているいるからだ。
俺は何故、病院で検査の補助としてアンナちゃんとホマレさんを選んだ?
正直、あの場にいたナースはどの子も可愛かったはずだ。
俺は何故、道端で女の子たちが好意を向けてくれたのに、そそくさと足早に立ち去った?
恥ずかしくなって立ち去ったわけじゃないはずだ。
俺は何故、キョウカちゃんたちにその場で専属警護官になってもらわなかった?
俺が一言、専属になってと言えば3人とも拒まなかったはずだ。
それを分かっていても、俺はその一言を口に出せなかった。
あぁ、そうだよ。
やっぱり俺もこの世界の女性が怖かったんだよ。
ギラギラした獲物を狙うような目。
集団という覆しようがない人数差。
圧倒的なレベル差による女性の力。
自分に無害そうな女の子とは、とことんイチャついて、少しでも身の危険を感じたら心の距離を取る。
誰よりも身勝手なのは俺だったじゃないか。
「分かったよ。ジィちゃん。まず意識を変えるべきは、自分だ」
「おぉ、良い目をするようになったなぁ仁軌。先ず隗より始めよ。それがお前の答えか」
ジィちゃんが嬉しそうに笑う。
「あぁ、この世界は歪だ。少しでも良い世界になるように、俺が積極的に変えてみせる」
「仁軌、世界を変えるために、お前にできることは何がある?」
世界を変えるためには、多くの男性の協力が不可欠だ。
男性に協力してもらうためには、女性たちのギラギラとした欲望をどうにかしないといけない。
女性の欲求を何らかの形で満たしてあげられるアクションが必要だ。
しかし俺の体は1つしかない。1人ずつ満足させていくなんて、とてもじゃないが時間が足りない。
「今から簡単に始められて、多くの人の目に付き、満足できたりするもの……動画配信とかか?」
「仁坊はなんとかチューブというのをよく見ていたなぁ。あれを見とるとき、ジィちゃん構ってもらえなくて寂しかった」
「いやごめんて、ジィちゃん」
この世界は男性が貴重だ。
男性の配信者というだけでそれなりに見てくれる人はいるはずだし、俺にはAランク超えというインパクトのある切り札も存在する。
配信者になって人気を集められれば、認知度だけでなく発言の影響力も増していく。
世界を変えるための第一歩になるかもしれない。
だが、冒険者という道も捨てがたい。
ダンジョンという未知の場所に、男女比をどうにかするアイテムが眠っていないとも限らない。
配信者になるか、冒険者をやるか、別の選択肢を考えるか……迷うなぁ。
「仁軌、お前の思うままに、望むままに、突き進んだらいい。何をしたって良い。何もしなくたって良いぞ。お前がやりたいように、この世界を目ぇ一杯楽しめ!」
楽しむ、か。
そうだよな。俺が楽しめてないと、ダメだよな。
よし、決めた。
やりたいと思ったことは、全部やる。
冒険者にもなるし、配信者にもなってやる。
ハーレムも作るし、この世界も変えてやる。
全部全部、楽しみながらやってやる!
「俺、この世界を楽しむよ! ジィちゃん、たくさんアドバイスありがとう」
「なんのなんの。困ったときはジィちゃんにいつでも相談して良いからな」
「何言ってんだよジィちゃん。ジィちゃんはもう亡くなって……あれ? ジィちゃん?」
淡い光がふわふわとあちこちに散らばって消えていく。
そうだ、これは夢だった。
ダメダメな俺を心配して、夢の中にまで出てきて助言をくれたのか。
全く、俺はいつになったらジィちゃん孝行ができるんだか。
ジィちゃんが安心して成仏できるようになるためにも、気合い入れて頑張るぞ。
だからジィちゃん、孫の活躍ゆっくり眺めといてくれな。
あと、曾孫も待っててくれよな!
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