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番外編
ルシアン視点:婚約解消…そして
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先日リディに婚約破棄を告げ、契約の解消を申し出た。
リディは一瞬驚いた様子であったが、直ぐに了承の意を示し、そして契約は解消された。
まだ婚約解消については周囲には話していないので、今夜の夜会だけはリディはルシアンの婚約者として参加している。
「素敵なご令嬢。よろしければ一曲、踊っていただけませんか?」
「はい!喜んで」
ルシアンが跪いてそう言った後、リディの手を取って踊りの輪へと入った。
多分婚約者としては最後になる夜会。
だが、最後にはさせないと決めた。
今までは契約の壁があり、自分の想いも伝えられない意気地なしだったが、その契約も無くなる。
今度こそリディに愛していると告げて、本当の婚約者になってみせる。
(その為ならばどんな手を尽くす。365日リディに贈り物をして…あ、変な虫が付きそうならリディが好意を持つ前に潰した方がいいだろうな)
ルシアンがそんな物騒な事を考えているとは知らないリディは無垢な笑みを浮かべて楽しそうに踊っていた。
「ふふふ、最後にいい思い出ができました。今日は連れてきてくださってありがとうございます」
「いや、こちらこそだよ。リディと踊れて幸せだ」
「今まで、ありがとうございました。今後お会いできないですけど、ルシアン様の幸せを祈っております。占いでは必ず想い人の方と結婚できるはずです。ですからすぐには会えないかもしれませんが、諦めないでくださいね」
「君がそれを言うなんて…皮肉だな」
リディの占いはよく当たる。そのリディが「絶対に結婚できる」と断言するのだ。
もし求婚を断られたら、占いの結果を盾にとってリディと結婚するのも手だろう。
(諦めるつもりはない。絶対に…)
ルシアンがそう決意を新たにしていると同時に音楽が終わり、リディとのダンスを終える。
その時、予想外の参加者が入場してきた。
シャルロッテだ。
招待されていないはずのシャルロッテが突然現れたことに皆の視線が集まっていると、ルイスがそのシャルロッテと婚約すると宣言したのだ。
会場が驚きでどよめいた。
「どういうことだ?俺は聞いてないぞ!」
ルイスとシャルロッテが接近していることは把握していたが、ソフィアナの断罪ルートを回避することで頭がいっぱいで、ルイスとシャルロッテのことまで頭が回らなかった。
そもそもルイスの補佐官であるルシアンにこのような重大な話が聞かされていないなどあり得ない。
もしかして、前世で聞いたことのあるラノベの展開の様に、王子が先走ってヒロインと婚約を宣言するというパターンなのではないかという考えが浮かんだ。
急いで国王を見たが、国王も王妃もルイスを見守る形で、平静を保っていた。
「陛下は…驚いてない…と言うことは知っていたのか?」
(だからってなんでシャルロッテと婚約!?あんな女が王妃になるなんて冗談じゃない)
シャルロッテの馬鹿さ加減は知っている。
そもそも身辺調査をすれば、シャルロッテの能力や振舞い、リディの婚約者を奪った事実等、その悪行が分かるはずで、とても王妃の器ではないことは明確であるはずだ。
なのに、何故この国の事を誰よりも考えている国王はこの頭の弱いシャルロッテが未来の王妃となることを承諾したのだ。
とても正気の沙汰ではない。
「陛下に確認してくる。あの女が本当に王太子妃でいいのか、甚だ疑問だ。何か良くない予感がする」
「分かりました」
「じゃあ、後でまた会おう」
ルシアンはリディと別れるとそのまま国王の元へと向かった。
「陛下、少々よろしいでしょうか?」
「おお、ルシアン。いつもルイスが世話になっておるな」
国王は控えめに笑みを浮かべてルシアンを迎えた。
だが、その顔には疲労の色が浮かんでいた。
ルシアンがルイスの婚約について聞こうと口を開いたのだが、それを遮るようにして国王が話した。
「いい、分かっておる。ルイスのことであろう?」
「はい」
「そなたに何も言わなかったことは申し訳ないと思っておる。実は、婚約の事は昨日決まったのだ」
「昨日、ですか?」
余りにも突然の事だ。
王太子の婚約者ともなれば慎重に慎重を重ねて選ばれるものなのに、昨日突然決まるなど異例中の異例だ。
「実は…シャルロッテはルイスの子を妊娠している」
「な…」
「王太子が女を孕ませてそのまま放置するなど、国民の反感を買ってしまう。そうなっては困る」
「側妃ではいけないのですか?」
ルシアンの提案に国王は緩く頭を振ると、いかに難解な問題で議論を尽くしたかを物語るように頭を押さえてぎゅっと目を瞑ってため息をついた。
「ルイスが折れなかったんだ。絶対にシャルロッテでなくては嫌だと言ってな。それに…これはおぬしを守るためでもあったのだ」
「どういうことですか?」
「そなたの婚約者はシャルロッテの義姉だそうだな。シャルロッテはその義姉に虐められて虐待を受けているとルイスが言っておるのだ。そしてそんな女を婚約者にするおぬしの事を信じられないと言っている。それにそなたにシャルロッテが辱められたとも」
「辱め…なんですか!?それは!」
「そなたの婚約パーティの際に、根も葉もない悪口を並べ立ててシャルロッテを笑いものにしたと言うのだ。だからそのような人間は補佐官に相応しくないからそなたを罷免すると言うのだ。それにシャルロッテと婚約したら生活を改め、きちんと政務をこなすと約束した」
国王の言葉にルシアンも深くため息をついた。
ここまで脅されてしまっては流石に国王も折れざるを得なかったのだろう。
それにやはり国王にとって、ルイスは実の息子だ。
馬鹿ではあるが可愛いのだろうし、王位も継いで欲しいと思っているようだ。
「だが、ルシアン。そなたはこの国にとっても得難い人材だ。どうか変わらず支えてくれないだろうか?…もし、このまま補佐官でいてくれたのならば、そなたの望むことは叶えよう」
「…分かりました。私は一臣下にすぎません。陛下のご命令に従います」
「ありがとう」
「では、御前失礼いたします」
ルシアンは一礼してその場を辞した。
リディへ告白しようと意気込んでいたのに、とんだ問題が発生してしまった。
また頭痛の種が増えてルシアンは内心頭を抱えた。
(シャルロッテの抑止力になる人間が必要だな。…王太子妃教育も受けてもらうとして、だが妊娠はバレてはまずいだろうから人選はきちんとしなくては。あと、ルイスにはまず簡単な仕事を回すとして、…ダートにも仕事の割り振りについて話しておこう)
考えることは山ほどある。だが直近の問題は、リディとの婚約の事だ。
今日こそちゃんとリディに想いを伝えるのだ。
頭を切り替えると、なぜか城に一泊することになったリディへの部屋へと足早に向かった。
だけど、リディを前にしていざその言葉を口にしようしたのだが、緊張のために心臓が早鐘を打ち、呼吸が浅くなる。
なんとか平静を保つ努力をして、想いを伝えようとした。
「俺の気持ちを伝えさせてくれ。俺はあんたのことが…」
その言葉の続きを言うことはできなかった。
シャルロッテが部屋へ乱入してきたのだ。
話の続きをしたかったのだが、シャルロッテはルシアンに対し、王太子妃であることを笠にきて見下すように言い放った。
「ルシアン様、私の言うことが聞けないんですの?私はもう王太子妃ですのよ。身分を弁えていただかないと」
ここまで言われてしまえば否とは言えない。
婚約解消は明日なのだ。
明日、もう一度改めて伝えることにしよう。
そう思ってルシアンはリディの部屋を後にした。
だが、その「明日」が来ることはなかった。
翌朝、リディは逮捕された。
リディは一瞬驚いた様子であったが、直ぐに了承の意を示し、そして契約は解消された。
まだ婚約解消については周囲には話していないので、今夜の夜会だけはリディはルシアンの婚約者として参加している。
「素敵なご令嬢。よろしければ一曲、踊っていただけませんか?」
「はい!喜んで」
ルシアンが跪いてそう言った後、リディの手を取って踊りの輪へと入った。
多分婚約者としては最後になる夜会。
だが、最後にはさせないと決めた。
今までは契約の壁があり、自分の想いも伝えられない意気地なしだったが、その契約も無くなる。
今度こそリディに愛していると告げて、本当の婚約者になってみせる。
(その為ならばどんな手を尽くす。365日リディに贈り物をして…あ、変な虫が付きそうならリディが好意を持つ前に潰した方がいいだろうな)
ルシアンがそんな物騒な事を考えているとは知らないリディは無垢な笑みを浮かべて楽しそうに踊っていた。
「ふふふ、最後にいい思い出ができました。今日は連れてきてくださってありがとうございます」
「いや、こちらこそだよ。リディと踊れて幸せだ」
「今まで、ありがとうございました。今後お会いできないですけど、ルシアン様の幸せを祈っております。占いでは必ず想い人の方と結婚できるはずです。ですからすぐには会えないかもしれませんが、諦めないでくださいね」
「君がそれを言うなんて…皮肉だな」
リディの占いはよく当たる。そのリディが「絶対に結婚できる」と断言するのだ。
もし求婚を断られたら、占いの結果を盾にとってリディと結婚するのも手だろう。
(諦めるつもりはない。絶対に…)
ルシアンがそう決意を新たにしていると同時に音楽が終わり、リディとのダンスを終える。
その時、予想外の参加者が入場してきた。
シャルロッテだ。
招待されていないはずのシャルロッテが突然現れたことに皆の視線が集まっていると、ルイスがそのシャルロッテと婚約すると宣言したのだ。
会場が驚きでどよめいた。
「どういうことだ?俺は聞いてないぞ!」
ルイスとシャルロッテが接近していることは把握していたが、ソフィアナの断罪ルートを回避することで頭がいっぱいで、ルイスとシャルロッテのことまで頭が回らなかった。
そもそもルイスの補佐官であるルシアンにこのような重大な話が聞かされていないなどあり得ない。
もしかして、前世で聞いたことのあるラノベの展開の様に、王子が先走ってヒロインと婚約を宣言するというパターンなのではないかという考えが浮かんだ。
急いで国王を見たが、国王も王妃もルイスを見守る形で、平静を保っていた。
「陛下は…驚いてない…と言うことは知っていたのか?」
(だからってなんでシャルロッテと婚約!?あんな女が王妃になるなんて冗談じゃない)
シャルロッテの馬鹿さ加減は知っている。
そもそも身辺調査をすれば、シャルロッテの能力や振舞い、リディの婚約者を奪った事実等、その悪行が分かるはずで、とても王妃の器ではないことは明確であるはずだ。
なのに、何故この国の事を誰よりも考えている国王はこの頭の弱いシャルロッテが未来の王妃となることを承諾したのだ。
とても正気の沙汰ではない。
「陛下に確認してくる。あの女が本当に王太子妃でいいのか、甚だ疑問だ。何か良くない予感がする」
「分かりました」
「じゃあ、後でまた会おう」
ルシアンはリディと別れるとそのまま国王の元へと向かった。
「陛下、少々よろしいでしょうか?」
「おお、ルシアン。いつもルイスが世話になっておるな」
国王は控えめに笑みを浮かべてルシアンを迎えた。
だが、その顔には疲労の色が浮かんでいた。
ルシアンがルイスの婚約について聞こうと口を開いたのだが、それを遮るようにして国王が話した。
「いい、分かっておる。ルイスのことであろう?」
「はい」
「そなたに何も言わなかったことは申し訳ないと思っておる。実は、婚約の事は昨日決まったのだ」
「昨日、ですか?」
余りにも突然の事だ。
王太子の婚約者ともなれば慎重に慎重を重ねて選ばれるものなのに、昨日突然決まるなど異例中の異例だ。
「実は…シャルロッテはルイスの子を妊娠している」
「な…」
「王太子が女を孕ませてそのまま放置するなど、国民の反感を買ってしまう。そうなっては困る」
「側妃ではいけないのですか?」
ルシアンの提案に国王は緩く頭を振ると、いかに難解な問題で議論を尽くしたかを物語るように頭を押さえてぎゅっと目を瞑ってため息をついた。
「ルイスが折れなかったんだ。絶対にシャルロッテでなくては嫌だと言ってな。それに…これはおぬしを守るためでもあったのだ」
「どういうことですか?」
「そなたの婚約者はシャルロッテの義姉だそうだな。シャルロッテはその義姉に虐められて虐待を受けているとルイスが言っておるのだ。そしてそんな女を婚約者にするおぬしの事を信じられないと言っている。それにそなたにシャルロッテが辱められたとも」
「辱め…なんですか!?それは!」
「そなたの婚約パーティの際に、根も葉もない悪口を並べ立ててシャルロッテを笑いものにしたと言うのだ。だからそのような人間は補佐官に相応しくないからそなたを罷免すると言うのだ。それにシャルロッテと婚約したら生活を改め、きちんと政務をこなすと約束した」
国王の言葉にルシアンも深くため息をついた。
ここまで脅されてしまっては流石に国王も折れざるを得なかったのだろう。
それにやはり国王にとって、ルイスは実の息子だ。
馬鹿ではあるが可愛いのだろうし、王位も継いで欲しいと思っているようだ。
「だが、ルシアン。そなたはこの国にとっても得難い人材だ。どうか変わらず支えてくれないだろうか?…もし、このまま補佐官でいてくれたのならば、そなたの望むことは叶えよう」
「…分かりました。私は一臣下にすぎません。陛下のご命令に従います」
「ありがとう」
「では、御前失礼いたします」
ルシアンは一礼してその場を辞した。
リディへ告白しようと意気込んでいたのに、とんだ問題が発生してしまった。
また頭痛の種が増えてルシアンは内心頭を抱えた。
(シャルロッテの抑止力になる人間が必要だな。…王太子妃教育も受けてもらうとして、だが妊娠はバレてはまずいだろうから人選はきちんとしなくては。あと、ルイスにはまず簡単な仕事を回すとして、…ダートにも仕事の割り振りについて話しておこう)
考えることは山ほどある。だが直近の問題は、リディとの婚約の事だ。
今日こそちゃんとリディに想いを伝えるのだ。
頭を切り替えると、なぜか城に一泊することになったリディへの部屋へと足早に向かった。
だけど、リディを前にしていざその言葉を口にしようしたのだが、緊張のために心臓が早鐘を打ち、呼吸が浅くなる。
なんとか平静を保つ努力をして、想いを伝えようとした。
「俺の気持ちを伝えさせてくれ。俺はあんたのことが…」
その言葉の続きを言うことはできなかった。
シャルロッテが部屋へ乱入してきたのだ。
話の続きをしたかったのだが、シャルロッテはルシアンに対し、王太子妃であることを笠にきて見下すように言い放った。
「ルシアン様、私の言うことが聞けないんですの?私はもう王太子妃ですのよ。身分を弁えていただかないと」
ここまで言われてしまえば否とは言えない。
婚約解消は明日なのだ。
明日、もう一度改めて伝えることにしよう。
そう思ってルシアンはリディの部屋を後にした。
だが、その「明日」が来ることはなかった。
翌朝、リディは逮捕された。
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