111 / 174
第一部
心を支える言葉(16)*
しおりを挟む
レイモンドは前の薄布を左右に開かき、胸の少し下に唇を寄せる。軽い音をたてながら何度も唇を寄せ、少しずつ下へとおろしていき、同時に手は脇腹を撫で、腿へと伝わせた。
下腹部にキスをしたレイモンドは、彼女の両脚をぐっと押し開く。下着は透けて、もう十分すぎる程に濡れていて、下着なんてあってないようなものだ。
「…やらしい」
「レイモンド、好きでしょう?」
「別に…」
レイモンドは曖昧に返して、躊躇なく下着の上から舌を這わせた。
「んっ…」
あってないようなものとはいいつつも、下着越し故にもどかしい刺激にエレノーラは身体が疼いた。彼女が腰が揺らすと、レイモンドは下着をずらし、指で割れ目をなぞり、ゆっくりと中へと入りこむ。
「は、ん…」
彼のふしくれだった指が奥へと入り込み、中を擦る。エレノーラは外の突起をぐりぐりと親指で押し潰されて喘いだ。その反応をよしとしてか、レイモンドは指を増やし、彼女の反応を見ながら気持ちいいところを何度も擦る。
「レイモンド、もう、はやく…!」
気持ちいいけれど物足りないと、エレノーラは我慢しかねて声を上げた。彼を押し倒し、跨って腰を振らないだけ、我慢はしている。レイモンドが割れ目に先端を押し当て軽く擦り付けると、彼女は自ら腰を動かしてそれを咥え込みたくなった。
(だめ…我慢!)
エレノーラは腰を動かしそうになったのをなんとか堪える。漸く、望んでいた彼の剛直が挿入され、ぐっと奥まで押し入られて、恍惚に息を吐く。レイモンドは短く息を吐き、少し眉根を寄せて快感に耐えていた。彼女は彼のその表情が堪らなくて、満ち足りた気持ちになる。
「あぁ…レイモンド…!」
「っ…エレノーラ…」
エレノーラはゆっくりと抽挿されて、レイモンドのその背に手を這わせる。動く度に吐く息と共に漏れる彼の声にぞくぞくしながら、お互いに深く求めあった。
暫くはゆっくりだったが、レイモンドの余裕は少しずつ無くなり、彼女の腰を掴んで激しく腰をうちつけはじめる。それに合わせて、エレノーラが搾り取る気で締めつけると、小さく喘いだ彼がぐっと奥を突いた。彼女がそのまま脚を彼の腰に絡めると、中に収まっている彼の陰茎がびくびくと震え、最奥に吐精する。
夫婦になって、初めて。エレノーラはそう思うだけで、幸せな気持ちが溢れる。彼女はこのまま最後の一滴まで逃さないと、脚を絡めたまま抱きしめた。
「レイモンド…」
そのまま抱き合っていたが、レイモンドは彼女唇に軽くキスをして離れる。
「エレノーラ、我慢しなくていい」
「えっ」
「好きにしているエレノーラも……僕は、好きだし…」
最後の方の声がとても小さくなっていたが、エレノーラには確かに聞こえた。彼女が目を瞬かせてレイモンドを見つめると、彼は少し目をそらす。顔を赤くしているレイモンドを見ながら、エレノーラにやりと頬が緩んだ。
下腹部にキスをしたレイモンドは、彼女の両脚をぐっと押し開く。下着は透けて、もう十分すぎる程に濡れていて、下着なんてあってないようなものだ。
「…やらしい」
「レイモンド、好きでしょう?」
「別に…」
レイモンドは曖昧に返して、躊躇なく下着の上から舌を這わせた。
「んっ…」
あってないようなものとはいいつつも、下着越し故にもどかしい刺激にエレノーラは身体が疼いた。彼女が腰が揺らすと、レイモンドは下着をずらし、指で割れ目をなぞり、ゆっくりと中へと入りこむ。
「は、ん…」
彼のふしくれだった指が奥へと入り込み、中を擦る。エレノーラは外の突起をぐりぐりと親指で押し潰されて喘いだ。その反応をよしとしてか、レイモンドは指を増やし、彼女の反応を見ながら気持ちいいところを何度も擦る。
「レイモンド、もう、はやく…!」
気持ちいいけれど物足りないと、エレノーラは我慢しかねて声を上げた。彼を押し倒し、跨って腰を振らないだけ、我慢はしている。レイモンドが割れ目に先端を押し当て軽く擦り付けると、彼女は自ら腰を動かしてそれを咥え込みたくなった。
(だめ…我慢!)
エレノーラは腰を動かしそうになったのをなんとか堪える。漸く、望んでいた彼の剛直が挿入され、ぐっと奥まで押し入られて、恍惚に息を吐く。レイモンドは短く息を吐き、少し眉根を寄せて快感に耐えていた。彼女は彼のその表情が堪らなくて、満ち足りた気持ちになる。
「あぁ…レイモンド…!」
「っ…エレノーラ…」
エレノーラはゆっくりと抽挿されて、レイモンドのその背に手を這わせる。動く度に吐く息と共に漏れる彼の声にぞくぞくしながら、お互いに深く求めあった。
暫くはゆっくりだったが、レイモンドの余裕は少しずつ無くなり、彼女の腰を掴んで激しく腰をうちつけはじめる。それに合わせて、エレノーラが搾り取る気で締めつけると、小さく喘いだ彼がぐっと奥を突いた。彼女がそのまま脚を彼の腰に絡めると、中に収まっている彼の陰茎がびくびくと震え、最奥に吐精する。
夫婦になって、初めて。エレノーラはそう思うだけで、幸せな気持ちが溢れる。彼女はこのまま最後の一滴まで逃さないと、脚を絡めたまま抱きしめた。
「レイモンド…」
そのまま抱き合っていたが、レイモンドは彼女唇に軽くキスをして離れる。
「エレノーラ、我慢しなくていい」
「えっ」
「好きにしているエレノーラも……僕は、好きだし…」
最後の方の声がとても小さくなっていたが、エレノーラには確かに聞こえた。彼女が目を瞬かせてレイモンドを見つめると、彼は少し目をそらす。顔を赤くしているレイモンドを見ながら、エレノーラにやりと頬が緩んだ。
0
お気に入りに追加
982
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
一年で死ぬなら
朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。
理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。
そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。
そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。
一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・
義妹に苛められているらしいのですが・・・
天海月
恋愛
穏やかだった男爵令嬢エレーヌの日常は、崩れ去ってしまった。
その原因は、最近屋敷にやってきた義妹のカノンだった。
彼女は遠縁の娘で、両親を亡くした後、親類中をたらい回しにされていたという。
それを不憫に思ったエレーヌの父が、彼女を引き取ると申し出たらしい。
儚げな美しさを持ち、常に柔和な笑みを湛えているカノンに、いつしか皆エレーヌのことなど忘れ、夢中になってしまい、気が付くと、婚約者までも彼女の虜だった。
そして、エレーヌが持っていた高価なドレスや宝飾品の殆どもカノンのものになってしまい、彼女の侍女だけはあんな義妹は許せないと憤慨するが・・・。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました
かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中!
そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……?
可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです!
そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!?
イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!!
毎日17時と19時に更新します。
全12話完結+番外編
「小説家になろう」でも掲載しています。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
【完結】婚約破棄はブーメラン合戦です!
睫毛
恋愛
よくある婚約破棄ものです
公爵令嬢であるナディア・フォン・サルトレッティは、王家主催の夜会の最中に婚約者である王太子ジョバンニ・ダッラ・ドルフィーニによって婚約破棄を告げられる。
ええ、かまいませんよ。
でもしっかり反撃もさせていただきます。
それと、貴方達の主張は全部ブーメランですからね。
さっくりざまぁさせていただきます!
ざまぁ本編は一応完結(?)です。
ブーメラン後の話の方が長くなってます(;'∀')
元婚約者が反省したり(遅い)
隣国の王族が絡んできたりします!
ナディアが段々溺愛されていきます(笑)
色々と設定は甘め
陰謀はさくっと陰で解決するので、謎はあまり深堀しません
そんな感じでよろしければ是非お読みください(*´Д`)
何だか長くなってきたので、短編から長編に変更しました・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる