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第一部
今だから出来ること(16)*
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二人は人目を避けて足早に、人が少ない道を選んでエレノーラの部屋に向かう。誰にも遭遇せずに部屋にたどり着き、レイモンドはほっと胸をなでおろした。
「レイモンドったら、…ふふっ、ずっと前かがみで…ふふっ」
「誰のせいだと…」
レイモンドが少し恨めしげに目を向ければ、エレノーラは舌を出して悪戯っぽく笑う。部屋に入ると、彼は直ぐに彼女を抱きしめた。
「レイモンド、素敵ね」
エレノーラは大袈裟に喜び、彼をじっと期待するような眼差しで見つめる。その期待に応えるようにレイモンドがエレノーラに口付けると、彼女は目を閉じて首に腕を回し、鼻を鳴らす。
「ん…」
エレノーラは甘い声をもらし、レイモンドはそれにくらくらしながら、二人は何度も口付け、舌を交わらせた。レイモンドが扉に押しつけるような形で深く口付けると、唇を離したエレノーラは目を潤ませ、うっとりと惚けた表情を浮かべる。
(今日は…いける気がする…!)
レイモンドがこのままの流れでと思ったところで、そんな考えなどお見通しだと言わんばかりに、エレノーラの手が彼の股間に伸びた。
「う…っ」
そのまますりすりと撫でられてレイモンドが思わず声を漏らすと、エレノーラはにやりと笑う。わざと、このタイミングを狙っていたに違いない。
「いい子、いい子」
「…っ、エレノーラ…」
しゃがみ込んだ彼女は、少し窮屈になった彼のそこに、ちゅっと音を立てながら何度も口付ける。上目遣いで見上げられ、自分の唇をぺろりと舐めた舌を見て、今まで何度もそれに与えられた快感を思い出して、レイモンドは息をのんだ。
「レイモンド?」
目を細めたエレノーラに名を呼ばれて、彼は観念してベルトに手を伸ばす。先程の流れであれば、確実にレイモンドが主導権を握れたはずだろう。
(いや、僕は…)
彼はそれを、しなかったのかもしれない。どこかでそれを認めたくなくて、できなかった理由を必死でひねり出し言い訳するが、彼はこの展開を望んでいたのかも知らない。
「っ、エレノーラ…」
レイモンドが前を寛げると、エレノーラが膨らんだ下着の上から、形を確かめるように手を這わせた。彼女はどこをどうすれば彼が喜ぶのかを、熟知している。唇が寄せられ、そこから覗いた舌先が触れそうで触れずに焦らされて、レイモンドは呻く。
「ねえ…いい?」
甘えるようなエレノーラの声に彼が頷くと、彼女は嬉々として下着を引きずり下ろし、彼の陰茎に唇を寄せた。既に先走りを垂らしたそれに舌先がつっと這わせ、唇で柔らかく食む。陰嚢に手が添え、彼がむずむずするような刺激に息を吐くと、彼女は舌を裏筋に伝わせ、鈴口にたどり着くと咥えこんだ。
「レイモンドったら、…ふふっ、ずっと前かがみで…ふふっ」
「誰のせいだと…」
レイモンドが少し恨めしげに目を向ければ、エレノーラは舌を出して悪戯っぽく笑う。部屋に入ると、彼は直ぐに彼女を抱きしめた。
「レイモンド、素敵ね」
エレノーラは大袈裟に喜び、彼をじっと期待するような眼差しで見つめる。その期待に応えるようにレイモンドがエレノーラに口付けると、彼女は目を閉じて首に腕を回し、鼻を鳴らす。
「ん…」
エレノーラは甘い声をもらし、レイモンドはそれにくらくらしながら、二人は何度も口付け、舌を交わらせた。レイモンドが扉に押しつけるような形で深く口付けると、唇を離したエレノーラは目を潤ませ、うっとりと惚けた表情を浮かべる。
(今日は…いける気がする…!)
レイモンドがこのままの流れでと思ったところで、そんな考えなどお見通しだと言わんばかりに、エレノーラの手が彼の股間に伸びた。
「う…っ」
そのまますりすりと撫でられてレイモンドが思わず声を漏らすと、エレノーラはにやりと笑う。わざと、このタイミングを狙っていたに違いない。
「いい子、いい子」
「…っ、エレノーラ…」
しゃがみ込んだ彼女は、少し窮屈になった彼のそこに、ちゅっと音を立てながら何度も口付ける。上目遣いで見上げられ、自分の唇をぺろりと舐めた舌を見て、今まで何度もそれに与えられた快感を思い出して、レイモンドは息をのんだ。
「レイモンド?」
目を細めたエレノーラに名を呼ばれて、彼は観念してベルトに手を伸ばす。先程の流れであれば、確実にレイモンドが主導権を握れたはずだろう。
(いや、僕は…)
彼はそれを、しなかったのかもしれない。どこかでそれを認めたくなくて、できなかった理由を必死でひねり出し言い訳するが、彼はこの展開を望んでいたのかも知らない。
「っ、エレノーラ…」
レイモンドが前を寛げると、エレノーラが膨らんだ下着の上から、形を確かめるように手を這わせた。彼女はどこをどうすれば彼が喜ぶのかを、熟知している。唇が寄せられ、そこから覗いた舌先が触れそうで触れずに焦らされて、レイモンドは呻く。
「ねえ…いい?」
甘えるようなエレノーラの声に彼が頷くと、彼女は嬉々として下着を引きずり下ろし、彼の陰茎に唇を寄せた。既に先走りを垂らしたそれに舌先がつっと這わせ、唇で柔らかく食む。陰嚢に手が添え、彼がむずむずするような刺激に息を吐くと、彼女は舌を裏筋に伝わせ、鈴口にたどり着くと咥えこんだ。
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