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俺は咄嗟にそいつの腕を掴んだ
「…何?」
不信感を丸出しにした顔で見られる
「何で追いかけられている?」
「おじさんには関係ないよ」
「おじさんじゃねぇ」
「急いでるんだよね
放してくれない?」
ここで離せばもうコイツに会えないかもしれない
懐かしいのは何故だ?
「…俺に見覚えはないか?」
「ナンパ?」
「違ぇよ」
「…あーあ」
後ろから殺気を感じて振り向くとさっきこいつを追いかけていた大柄な男がこちらに向かって歩いてきていた
顔を隠しているがだんだん近づいてくるにつれ威圧感を感じる
「だから放してって言ったのに
ナンパの代償は高かったね」
なのにこいつと来たらとんだ呑気な口調で話やがる
「ナンパじゃねぇって言ってるだろ」
「これに懲りたら、誠実に女の子を口説いてよね」
「うるせ…あっ…」
いつの間にかそいつは俺の腕を外して男に向かって歩いていく
そいつはフワリと高く飛び上がった
まるで空を飛んでいるみたいだ
そして軽やかに舞うように蹴りを男の顔面に叩き込んだ
男の覆面が落ちる
その男の顔には見覚えがあったが、それはにわかには受け入れ難かった
「なっ…!」
そいつは確か総理大臣の警護に当たっていて殉職した男のはずだった
「しつこい男は嫌われるんだよ」
蹴りをした後綺麗に着地したあの女はやれやればかりに(故)警護の男(仮)に話しかけた
「…」
女の挑発を無視し、(故)警護の男(仮)は構えた
この男はかなり強い
ヤバい
大変ヤバい
俺は抵抗する自分の心を押さえ込んで女の元へ走ると、その腕を再度掴んで走り出した
「ちょっと!」
「黙って着いてこい!」
「…何?」
不信感を丸出しにした顔で見られる
「何で追いかけられている?」
「おじさんには関係ないよ」
「おじさんじゃねぇ」
「急いでるんだよね
放してくれない?」
ここで離せばもうコイツに会えないかもしれない
懐かしいのは何故だ?
「…俺に見覚えはないか?」
「ナンパ?」
「違ぇよ」
「…あーあ」
後ろから殺気を感じて振り向くとさっきこいつを追いかけていた大柄な男がこちらに向かって歩いてきていた
顔を隠しているがだんだん近づいてくるにつれ威圧感を感じる
「だから放してって言ったのに
ナンパの代償は高かったね」
なのにこいつと来たらとんだ呑気な口調で話やがる
「ナンパじゃねぇって言ってるだろ」
「これに懲りたら、誠実に女の子を口説いてよね」
「うるせ…あっ…」
いつの間にかそいつは俺の腕を外して男に向かって歩いていく
そいつはフワリと高く飛び上がった
まるで空を飛んでいるみたいだ
そして軽やかに舞うように蹴りを男の顔面に叩き込んだ
男の覆面が落ちる
その男の顔には見覚えがあったが、それはにわかには受け入れ難かった
「なっ…!」
そいつは確か総理大臣の警護に当たっていて殉職した男のはずだった
「しつこい男は嫌われるんだよ」
蹴りをした後綺麗に着地したあの女はやれやればかりに(故)警護の男(仮)に話しかけた
「…」
女の挑発を無視し、(故)警護の男(仮)は構えた
この男はかなり強い
ヤバい
大変ヤバい
俺は抵抗する自分の心を押さえ込んで女の元へ走ると、その腕を再度掴んで走り出した
「ちょっと!」
「黙って着いてこい!」
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