これは腐れ縁だと主張したい

E.L.L

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仮面の下にはビックリするほど綺麗な顔が付いていた
仮面キャラは美形だと決まっているのだろうか
まぁ綺麗な顔面を見ていたら戦っている場合ではなく1秒でも長く見ていたいと思うのかもしれない
味方にも敵にも甚大な被害が出そうである

「なぜ仮面をしている?」

「さあね」

仮面を外してくれたものの目は合わない
酒を杯にいれてやるとクイッと一気に飲む
いい飲みっぷりだ

「俺の軍に入らないか?」

「嫌だ
人の下に付くのは向かない」

「そうか」

残念だ

「姿を消していた間何をしていたんだ?」

「…ここから遠いところまで旅していた
だが、逃げることは出来ないと思ったから強くなるために修行とかしていた」

「追われているのか?」

「ある意味ね」

「…お前の言うことは曖昧なことばかりで何も分からんな」

「秘密が多い方が魅力が出るって言われたからな」

「誰に?」

「昔の知人だ」

大変人物像のつかみにくい会話だが、不思議と居心地の良さを感じていた

「お前の恋人か?」

「は?」

やっとそいつと目が合う
眉根を寄せていても形が綺麗なのはどういうことだろうか
それにしてもこの目なんか見覚えがある
昔訓練を一緒にしていたからだろうか
でも、こいつが仮面を取ったところを見た記憶などない
訓練の間の水分補給をしている姿さえ見た事がなかったのだ

「何だ
そんなツラしててもモテないのか」

「お前こそ、その地位で独身とは
口でも臭いのかと思ったよ」

「おい」

「まぁその立場なら口が臭くても嫁くらいはできそうなものだけどな」

なんとまぁズケズケと

「ピンと来ないんだ」

「ふーん」

「興味なさげだね」

「あー興味深いなー」

何だかんだ夜がふけるまで俺たちは酒を交わした
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