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第二章

ここは何処だ? 4

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「攻撃って? 誰から?」
 僕の質問は、轟音にかき消された。
 大きな揺れが伝わってくる。
 大丈夫か? おい……
「VTOLシステム損傷」
 VTOLって、オスプレイみたいな垂直離着陸機の事だよな。
 このシャトル、そんな機能があったんか?
 でも、それが壊れたって事は地表に降りれないって事かな?
「申し訳ありませんが、本来の着陸予定地には、着陸できなくなりました」
「本来の予定地ってどこ? 成田? 関空? それともセントレア?」
「ですから、ここは地球じゃありません」
「いい加減にしろよ。こんな短時間で、どうして地球以外の惑星に行けるんだよ? 僕が寝ていたのは、長くても一時間。火星どころか、月にだって到着しやしない」
「それは、認識が間違っています」
 どう間違っているんだ? と言おうとしたとき、また、轟音が響いた。
「おい! この飛行機、大丈夫か?」
「飛行には支障ありません。緊急着陸可能なポイントSへコースを変更します」
「なんで?」
「本来の予定地には、滑走路がありません。VTOL機能を失ってしまっては、着陸できないのです」
「ポイントSとやらには、滑走路があるのかい?」
「ポイントSには……キャー!!」
 突然の轟音によって、Pちゃんの声は途切れた。
「おい、Pちゃん。どうしたんだ?」
 それっ切りPちゃんは、ウンともスンとも言わなくなった。
 さっきの一撃で、メインコンピューターをやられたのだろうか?
 哀れPちゃん。コンピューターにも魂があるなら冥福を祈る。
 いや、祈ってる場合じゃない。
 Pちゃんがやられたとしたら、今度は僕がやばいじゃないか。 
 このままじゃ墜落するぞ。
 なんで、こんな事になったんだ!?
 ただの大気圏突入実験で、なんで攻撃されなきゃならないんだよ。
 くそぉ! こんなの五十万じゃ割りにあわん。
 生きて帰れたら、絶対訴えてやる。

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