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タランティーノ監督・脚本の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観た

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 クエンティン・タランティーノ監督・脚本の2019年公開の映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観た。

 1969年、テレビ西部劇の主役などで人気のあった俳優のリック(レオナルド・ディカプリオ)は人気に陰りが出ていてナーバスになっていた。リックの専属スタントマンのクリフ(ブラッド・ピット)はそんな彼を慰めていた。
 リックの隣に、落ち目のリックとは正反対な新進気鋭の監督ロマン・ポランスキー(ラファル・ザビエルチャ)とその妻である女優のシャロン・テート(マーゴット・ロビー)が引っ越してきた。
 一方リックは、マカロニ・ウェスタンへの出演をオファーされて……。

 という感じで始まる、タイトル通り「昔々のハリウッド」が舞台の群像劇。


 タランティーノと言えば、初監督作品の「レザボア・ドッグス」(1992年)で鮮烈なデビューを飾り「パルプ・フィクション」(1994年)で一躍スターダムに上がり、タランティーノブームを巻き起こしたのが有名。
 タランティーノ脚本(監督はトニー・スコット)の「トゥルー・ロマンス」の主人公は、タランティーノ自身を投影した映画マニアの青年であった。

 多くの古典映画を愛するタランティーノが、遂に昔々のハリウッドを描く映画を撮った。


 主人公のリックとクリフの仲良しコンビは観ていて微笑ましかった。
 アルコールに溺れたりしながらも再起を目指す俳優リックと、良い奴ではあるけど意外と粗野でミステリアスな所もあるスタントマンのクリフの物語も、当時の実在のスターなどが出てきたりもしていてレトロな洋画も好きな映画ファンにはたまらないと思う。

 そして、この映画のもう一つの大きな要素となるのは1969年に実際に起こった、カルトなヒッピー集団マンソン・ファミリーによる凶悪事件「シャロン・テート殺害事件」だ。
 この事件が劇中でリックとクリフにどう関わってくるのかなどは、観てのお楽しみ。


 レトロな洋画も好きで観ているほうで、シャロン・テート事件の事も知っていた自分には結構楽しめた映画だった。
 ただ、逆にそれらの予備知識無しだと楽しめるかどうかはかなり怪しい映画でもあるなぁ~とも思った。
 元々タランティーノ映画は好き嫌いの別れるマニア向けな面もあったけど、今作はそういうのとは別に最低限の予備知識がないと楽しめなさそうな所が、過去作と印象が違った。
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