上 下
32 / 60

「ゴールデンカムイ」

しおりを挟む
「ゴールデンカムイ」は週刊ヤングジャンプで連載中の人気漫画。

 大雑把なあらすじ。

 明治時代の末期。
 日露戦争帰りの男・杉元佐一は亡き戦友との約束から北海道で砂金掘りをしていた。
 一緒に砂金掘りをしていた男から奇妙な話を聞く。
 アイヌの財宝である大量の金塊を奪ったという男が網走監獄の中にいて、その男は同じ房にいる複数の囚人たちに金塊の在処を示す暗号となる刺青を彫った。
 その囚人たちは脱走して北海道中を散り散りになっているという話。
 最初は与太話だと思っていた杉本だったが、色々あってそれが本当であることを知る。
 その後、金塊強奪事件の時に殺されたアイヌの内の一人の娘というアシリパという少女と知り合い、杉本は彼女と共に金塊争奪戦に参加することになった。
 そして、杉本たち以外にも様々な勢力が金塊を狙っているのであった。

 みたいな感じで始まる冒険アクション漫画の大傑作。


 とにかく面白い。
 登場人物は皆魅力的で二転三転していく物語も面白い。
 北海道が舞台ということで自然との戦いもあるのだが、サバイバルとグルメ話も面白いし。

 いや、まぁ、そのへんのことは自分なんかが言うまでもなく知られていることだけど。
 と、いうかまだ読んでないという人は読んでみるといいかも。
 結構容赦の無いバイオレンスシーンもあるから人を選ぶかもだけど。
 その割にはかなり多くの人に受けていて女性ファンも多かったりする。
 それはなんでだろ? と考えたら、シリアス一辺倒ではなくコミカルなシーンや会話が多いのがあるかも。
 それもかなり自然に入ってくる感じなのが面白い。

 例えば、平野耕太の漫画「ヘルシング」や「ドリフターズ」だとギャグシーンは本編の合間の息抜きとしてある印象。
 崩し絵のギャグシーンがあってそれが終わったら本編に戻って、という作り。
 多くの漫画で用いられているオーソドックスな作りだ。

「ゴールデンカムイ」においてもギャグシーンは勿論シリアスで殺伐とした本筋の息抜きでもあるけども、本編とは別というよりむしろ本編と混ざり合っているというか、それでいて本編を侵食しすぎて完全に迷走まではしないでキッチリ平行して描かれるみたいな? 奇妙な感じ。
 結構な変態キャラやバイオレンス満載なのに気疲れしないで楽しめるのはこういう作りだからだと思う。

 絶妙なバランスで描かれている、十年に一度、かはともかく滅多にない傑作漫画だと思っている。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う

月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

処理中です...