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46、プロポーズ大作戦??

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「ミレーユ…俺との前世のことはあまり覚えていないのだろ?」


前世の記憶がどこまであるのか、トマスにある程度確認をさせていたが、なぜか俺の事はいっさい報告がなかった。
俺を覚えているのにわざと報告を上げない…という確率も考えてみたけれど、昨日のトマスの様子を見るとそれは無いだろうと思った。もし、ミレーユが俺を…前世の俺を覚えていてくれたら、『プロポーズが失敗したら……』
なんてセリフは出なかったと思う………いや………ドSなあいつなら、うろたえる俺を陰から見て…なんてのも無きにしも非ずだけれど、多分恐らくない……と思う。


「殿下……いえ…今は大輔さんって呼んでもいいでしょうか?」


そう言って、いまのミレーユの気持ちを聞かせてくれ、その上で俺を異性として慕ってくれていることも教えてくれた。


「ミレーユ…女性に告白を先に越されるようなヘタレな俺なんだが…もし良ければ、この先もずっと一緒に俺の隣を歩いて、俺を助けてはくれないだろうか?」


ミレーユの言葉に呆然としつつ、必死で言葉を紡ぎ絞り出し、プロポーズのような言葉を綴る。そして今までの心内も……。


産まれた時から俺はだった。前世の出来事も死んだ時の事もしっかり覚えていて、前世の記憶に振り回されたこともあったし、君を…ミレーユを探し出すことが出来なくて情けないけれど泣いたこともあった。諦めかけた頃、ようやく君がだと認識できたのは、兄上の婚約発表の時だった。……言い訳だけれども君が君とはっきり認識できたのは、あの時が始めてだった……。


「前世のことがあるからプロポーズしたわけじゃない…とは完全には言い難い。むしろきっかけはそれだから。でも、俺は再び君に出会って、君に…ミレーユにもう一度恋をした。前世の君も今の君も好きなんだ。もう一度この手を取ってくれないか?」


意図せず膝をついての求婚となってしまったが、下を向いたままポロポロと涙を流すミレーユの顔を見逃すことなかったので良しとした。


ん?ミレーユの返事?それは勿論OKだった。
前世のあの時と同じく、涙をポロポロ流しながら無言だったけれど、何回も何回も頷いてくれたよ。
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