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ツケ払いで。
しおりを挟む「ほらあの子よ」
「筆頭魔法使いのアンガー様に取り入ったって……」
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「あのユアン様とも懇意にしてるらしいわよ。どんな手管を使ったのか……小さくても女ってことかしら」
教室に入ると騒めく声の中に混じってくる、私やミーヤを貶めるような言葉。
気にしていてもどうにもならないから、自分のことは気にしないようにしているけれど、さすがにミーヤのことを言われるとへこむ。
そして……
「次はロイス様を狙っているらしいわよ。授業の傍、助手などと貴族令嬢にあるまじきことにまで手をのばしてー…」
なんて、見覚えのない事まで言われる始末。
(助手に関しては入学早々ジルベルト様に言われてやっている事だし、第一ロイスって誰よ。そんな奴知らんわ。こちとら入学当時から筋金入りのボッチだよ)
日々何かしら言われ、その大半が濡れ衣だったりするので、ここ数日はもう友達を作るのは諦めた。
それに……自分は養女とはいえ貴族令嬢。
それ以前でも一応貴族令嬢でもあったが、10歳のデビュタントも何もかもスルーして来た。今はそのツケを払ってるんだと、自分で無理矢理納得しようとしていた。
昨日までは………。
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