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最終話
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【勇者でも魔王に恋がしたい!】
十六話
それから、城近くの村の協力もあって宿を借りることも出来たし、医師も「外傷は酷いが、このくらいなら大丈夫。二、三日で目覚めるだろう」なんて言ってたので、あまり気にかけていなかったのだが、一週間が過ぎた今になってもマルクは一向に目を覚まさない。
「……どうすればいいの?」
「……バニラ?ごめん。ノックすればよかったね……あ……ご飯だけど……いる?」
「あ、うん!後で行く!」
そう言うとアンナは「わかった」とだけ言い残し、ドアを閉めて去っていった。
泣き顔を見られてしまった……マルクは私とアンナどっちを選ぶんだろ?いや、どちらを選ぶじゃなくて、私がマルクから離れれば、全部上手くいく。あの二人は両想いなんだし
、私がいたら二人とも幸せになれないでしょ!
マルクのこと心配なはずなのに、そんなことばっかり考えてしまう……
「ダメだね。私」
ゆっくりと部屋から出ると、私は階段を降り下の階へと向かう。すると、いい匂いが漂ってくる。匂いに釣られるように廊下を進んでいくと、知らない人たちもいる共有空間がある。
「おーい!こっちこっち!」
ライドンさんが手を振りながら大きな声でそういう。
「おまたせー!」
元気なふりをしていつも通りに振る舞う。
それは多分みんな同じだ。ミカエルもアンナもライドンも変わりはしない。
明らかにマルクのことを避けるように、他愛のない話をする。
言ってしまえば、私らの無力さが原因でマルクは限界を超えて戦い、倒れてしまったんだ。
もっと力があれば……でも、もう戦いはなくなった。平和になったんだ。あとはマルクが起きてくれさえすれば、それでいい。
「……あの桜を見るのは全員でだよね」
なのに、マルクは目覚めない。
ご飯もろくに喉を通らないが、無理して飲み込んで、いつも通りに眠っている馬鹿のところに行く。
彼の部屋に入ると今日も今日とて変わらない光景。カーテンも窓も締め切られている質素で薄暗い部屋、やっと平和な世界になったのに、その世界には勇者はいらない必要ないって、隔離されてるみたいにも思える。それでも彼は、満足げに気持ちよさそうに寝ている。
容姿は魔王の力が無くなったので、男の姿へと戻っていた。
「……マルク。私の言うこと聞いてくれるんじゃ無かったの?」
勿論、返事はない。
マルクだけはずっと苦しんで……お母さんもお父さんもマーリンも亡くして、一人で戦って……
なんで、世界を救ったのにマルクだけが幸せになれないの?
「……こんなの酷いよ。十分頑張ったじゃん……」
目から溢れ出す涙で、マルクの眠るシーツを濡らす。
「……泣くなよ」
「……泣いてないし!」
頭に手を置かれ、顔を上げると、マルクが横になったまま苦笑いを浮かべていた。
「……俺は何日くらい寝てたんだ?」
「……一週間くらいだよ。みんな呼んでくるね!」
立場は逆だったけど、こんなことあったな。確か私が深い傷を負った時。
なんてことを思いつつも、顔に出ないように堪えて戻る。みんなの部屋を回るが誰も居なかった。なので、一階に降りるとさっきの場所にまだ居た。
これはサプライズ!だからみんなには少し隠して置こう!
「嬉しそうだな。なにかあったのか?」
「ふっふーんっ!……マルク起きたよ!」
ライドンに訊かれてそう言うと、みんなが私の顔をみて笑っていた。
「な、なに?どうしたの?なんか顔についてる?」
「……全部顔に出てたわよ?」
「えっ!?」
「すっごい良い笑顔だったな!」
「うわ!ありえないし!絶対そんなことないし!馬鹿!もうっ!行こ!アンナちゃん!」
「う、うん……」
全くあの二人はすぐ私をからかう……アンナの腕を掴むと、私はマルクの部屋まで戻った。
すると、後からついてきていたライドンさんがうるさいくらいの声で、マルクに話しかけた。
「おお!!やっと起きたか勇者!」
「ライドンさん……相変わらずですね!」
「がっはっはっはー!!」
マジでライドンさんのこの笑い声、怪我人にはうるさすぎるから静かにして欲しい。なんて思っていると、次はミカエルが口を開く。
「……元気になったみたいね」
「ミカエルさんも心配してくれたんですか?」
「……まあ、それなりには……」
赤面して言う。ミカエルさんいつも無表情なのに、可愛いなぁ!
「……よ。勇者」
アンナが話しかけると、マルクはにこやかに彼女を見た。
「アンナ……ありがとう」
「……私はなにも……」
「……いや、俺はお前に助けられたんだ」
なんでだろ?凄い嫌だ。この感じ。
二人だけでいいムードが出来上がっている。
これ以上話をさせたらマルクが遠くへ行ってしまうような気がする。そんなの、絶対に嫌だ……
さっきまでは諦めようとしてたくせに、いざとなったら決心がつかない。最悪だね私。ずるい女だ……
「ほらほら!マルクも起きたんだし、式があるでしょ!!早く行こー!マルクも起きて起きて!」
「引っ張るなよ……自分で歩けるから!」
無理くり引っ張っていく。こうしないともう、ダメだった。ずるいと自分でわかっていながらも、私はこうするしかなかった。
*****
全く、バニラは何を考えてるんだか……まだ俺は怪我人だってのに引きずりやがって。
俺らはその後『魔王を討伐し平和を守った』と、表彰されることになった。まあ、正確には魔王ではないのだがな。
「……長くなったけど、やっと俺らの旅も終わりか」
その式が終わり、外に出ると、この村自慢の満開の桜が俺らを迎えてくれていた。
「行きでも見たけど、凄い綺麗だね……」
「うん……」
それから、しばらくのあいだそれを眺めていると、ミカエルさんが口を開いた。
「私は地元に帰るわ。元々勇者の手助けをするために遣わされたのだし、村のみんなに報告くらいしないとね」
そう言うと、彼女は俺の近くまで来るとぐいと耳元で囁くように言った。
「……どっちを選ぶかは知らないけど、あんたも元気にね」
言い終わると俺から離れて踵を返し、桜が舞い踊る道を去っていく。
「また、どこかで!」
そう言うと振り向かずに、片手を振ってきた。
「んじゃ、俺も女房と子供に報告しに村に戻るよ。……平和になったんだしな!あいつらの分まで俺が楽しく生きてやる。それがあいつらに出来る恩返しだと思うからな……」
「……そうですか。わかりました!また、飲みに行きましょ!」
そう言うと「おうよ!」と、力強く返してくれた。
二人を見送り、俺らはただそこに呆然とたっていた。
旅の目的は果たした。
でも、俺にはやることが残っている。
「……行っちゃったね」
バニラが見えなくなった二人の背中を探すように、二人の去った方をじっと見ていた。
「……二人には話しておかないといけないことがある」
そう言うと、二人は真剣な眼差しで、こちらを見つめてきた。
「俺は二人に……いや、二人の笑顔に助けられた。多分、お前らが好きなんだと思う。でも、この気持ちはただの勘違いなのかもしれない。嘘なのかもしれない。でも、だからこそもっとお前らを知りたい!近付きたいんだ!……なに言ってるか自分でもわかんないけど、俺は二人とまだ一緒に居たい!」
「……男としてそれはどうなの?」
呆れ顔でバニラがふてぶてしく言った。
「そうだな……男らしく決めれればかっこよかったんだけどな……」
「ふふっ……なんか、勇者……いえ、マルクらしいわね」
そう言って微笑む彼女に目を奪われる。
ズキンと心臓が跳ねる。やっぱり好きなのかな?
「もーう!わかった!わかりましたぁー!私を蚊帳の外に出さないでぇ!!」
そう言って視界に入ってくる馬鹿の顔……でも、同じくらいに心臓が痛くなる。
ベリアルの攻撃を喰らいそうになったあの時、浮かんだのは二人のあの真っ直ぐな瞳だった。
結局、どっちが好きなのかはわからないけれど、まだまだ俺らの長い旅は終らないらしい。俺達の恋路(たび)はまだ始まったばかりだ。
~ 完 ~
十六話
それから、城近くの村の協力もあって宿を借りることも出来たし、医師も「外傷は酷いが、このくらいなら大丈夫。二、三日で目覚めるだろう」なんて言ってたので、あまり気にかけていなかったのだが、一週間が過ぎた今になってもマルクは一向に目を覚まさない。
「……どうすればいいの?」
「……バニラ?ごめん。ノックすればよかったね……あ……ご飯だけど……いる?」
「あ、うん!後で行く!」
そう言うとアンナは「わかった」とだけ言い残し、ドアを閉めて去っていった。
泣き顔を見られてしまった……マルクは私とアンナどっちを選ぶんだろ?いや、どちらを選ぶじゃなくて、私がマルクから離れれば、全部上手くいく。あの二人は両想いなんだし
、私がいたら二人とも幸せになれないでしょ!
マルクのこと心配なはずなのに、そんなことばっかり考えてしまう……
「ダメだね。私」
ゆっくりと部屋から出ると、私は階段を降り下の階へと向かう。すると、いい匂いが漂ってくる。匂いに釣られるように廊下を進んでいくと、知らない人たちもいる共有空間がある。
「おーい!こっちこっち!」
ライドンさんが手を振りながら大きな声でそういう。
「おまたせー!」
元気なふりをしていつも通りに振る舞う。
それは多分みんな同じだ。ミカエルもアンナもライドンも変わりはしない。
明らかにマルクのことを避けるように、他愛のない話をする。
言ってしまえば、私らの無力さが原因でマルクは限界を超えて戦い、倒れてしまったんだ。
もっと力があれば……でも、もう戦いはなくなった。平和になったんだ。あとはマルクが起きてくれさえすれば、それでいい。
「……あの桜を見るのは全員でだよね」
なのに、マルクは目覚めない。
ご飯もろくに喉を通らないが、無理して飲み込んで、いつも通りに眠っている馬鹿のところに行く。
彼の部屋に入ると今日も今日とて変わらない光景。カーテンも窓も締め切られている質素で薄暗い部屋、やっと平和な世界になったのに、その世界には勇者はいらない必要ないって、隔離されてるみたいにも思える。それでも彼は、満足げに気持ちよさそうに寝ている。
容姿は魔王の力が無くなったので、男の姿へと戻っていた。
「……マルク。私の言うこと聞いてくれるんじゃ無かったの?」
勿論、返事はない。
マルクだけはずっと苦しんで……お母さんもお父さんもマーリンも亡くして、一人で戦って……
なんで、世界を救ったのにマルクだけが幸せになれないの?
「……こんなの酷いよ。十分頑張ったじゃん……」
目から溢れ出す涙で、マルクの眠るシーツを濡らす。
「……泣くなよ」
「……泣いてないし!」
頭に手を置かれ、顔を上げると、マルクが横になったまま苦笑いを浮かべていた。
「……俺は何日くらい寝てたんだ?」
「……一週間くらいだよ。みんな呼んでくるね!」
立場は逆だったけど、こんなことあったな。確か私が深い傷を負った時。
なんてことを思いつつも、顔に出ないように堪えて戻る。みんなの部屋を回るが誰も居なかった。なので、一階に降りるとさっきの場所にまだ居た。
これはサプライズ!だからみんなには少し隠して置こう!
「嬉しそうだな。なにかあったのか?」
「ふっふーんっ!……マルク起きたよ!」
ライドンに訊かれてそう言うと、みんなが私の顔をみて笑っていた。
「な、なに?どうしたの?なんか顔についてる?」
「……全部顔に出てたわよ?」
「えっ!?」
「すっごい良い笑顔だったな!」
「うわ!ありえないし!絶対そんなことないし!馬鹿!もうっ!行こ!アンナちゃん!」
「う、うん……」
全くあの二人はすぐ私をからかう……アンナの腕を掴むと、私はマルクの部屋まで戻った。
すると、後からついてきていたライドンさんがうるさいくらいの声で、マルクに話しかけた。
「おお!!やっと起きたか勇者!」
「ライドンさん……相変わらずですね!」
「がっはっはっはー!!」
マジでライドンさんのこの笑い声、怪我人にはうるさすぎるから静かにして欲しい。なんて思っていると、次はミカエルが口を開く。
「……元気になったみたいね」
「ミカエルさんも心配してくれたんですか?」
「……まあ、それなりには……」
赤面して言う。ミカエルさんいつも無表情なのに、可愛いなぁ!
「……よ。勇者」
アンナが話しかけると、マルクはにこやかに彼女を見た。
「アンナ……ありがとう」
「……私はなにも……」
「……いや、俺はお前に助けられたんだ」
なんでだろ?凄い嫌だ。この感じ。
二人だけでいいムードが出来上がっている。
これ以上話をさせたらマルクが遠くへ行ってしまうような気がする。そんなの、絶対に嫌だ……
さっきまでは諦めようとしてたくせに、いざとなったら決心がつかない。最悪だね私。ずるい女だ……
「ほらほら!マルクも起きたんだし、式があるでしょ!!早く行こー!マルクも起きて起きて!」
「引っ張るなよ……自分で歩けるから!」
無理くり引っ張っていく。こうしないともう、ダメだった。ずるいと自分でわかっていながらも、私はこうするしかなかった。
*****
全く、バニラは何を考えてるんだか……まだ俺は怪我人だってのに引きずりやがって。
俺らはその後『魔王を討伐し平和を守った』と、表彰されることになった。まあ、正確には魔王ではないのだがな。
「……長くなったけど、やっと俺らの旅も終わりか」
その式が終わり、外に出ると、この村自慢の満開の桜が俺らを迎えてくれていた。
「行きでも見たけど、凄い綺麗だね……」
「うん……」
それから、しばらくのあいだそれを眺めていると、ミカエルさんが口を開いた。
「私は地元に帰るわ。元々勇者の手助けをするために遣わされたのだし、村のみんなに報告くらいしないとね」
そう言うと、彼女は俺の近くまで来るとぐいと耳元で囁くように言った。
「……どっちを選ぶかは知らないけど、あんたも元気にね」
言い終わると俺から離れて踵を返し、桜が舞い踊る道を去っていく。
「また、どこかで!」
そう言うと振り向かずに、片手を振ってきた。
「んじゃ、俺も女房と子供に報告しに村に戻るよ。……平和になったんだしな!あいつらの分まで俺が楽しく生きてやる。それがあいつらに出来る恩返しだと思うからな……」
「……そうですか。わかりました!また、飲みに行きましょ!」
そう言うと「おうよ!」と、力強く返してくれた。
二人を見送り、俺らはただそこに呆然とたっていた。
旅の目的は果たした。
でも、俺にはやることが残っている。
「……行っちゃったね」
バニラが見えなくなった二人の背中を探すように、二人の去った方をじっと見ていた。
「……二人には話しておかないといけないことがある」
そう言うと、二人は真剣な眼差しで、こちらを見つめてきた。
「俺は二人に……いや、二人の笑顔に助けられた。多分、お前らが好きなんだと思う。でも、この気持ちはただの勘違いなのかもしれない。嘘なのかもしれない。でも、だからこそもっとお前らを知りたい!近付きたいんだ!……なに言ってるか自分でもわかんないけど、俺は二人とまだ一緒に居たい!」
「……男としてそれはどうなの?」
呆れ顔でバニラがふてぶてしく言った。
「そうだな……男らしく決めれればかっこよかったんだけどな……」
「ふふっ……なんか、勇者……いえ、マルクらしいわね」
そう言って微笑む彼女に目を奪われる。
ズキンと心臓が跳ねる。やっぱり好きなのかな?
「もーう!わかった!わかりましたぁー!私を蚊帳の外に出さないでぇ!!」
そう言って視界に入ってくる馬鹿の顔……でも、同じくらいに心臓が痛くなる。
ベリアルの攻撃を喰らいそうになったあの時、浮かんだのは二人のあの真っ直ぐな瞳だった。
結局、どっちが好きなのかはわからないけれど、まだまだ俺らの長い旅は終らないらしい。俺達の恋路(たび)はまだ始まったばかりだ。
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