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第18話 ジョージがいた理由
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店に入ってからも外の様子が気になって、せっかく店員の方がオススメを紹介してくださっても少しも頭に入ってきません。
そんな私に気が付いたマーサが言います。
「奥様、旦那様がうまく対処されますのでご心配なく」
「それはそうかもしれませんが…」
先程、剣を受け取られていたのを見ましたし、しかもライト様は戦場では冷酷だという噂です。
ここは街中で戦場ではありませんが、ライト様が本当に冷酷な方なのでしたら…。
そんな事を思っていた時でした。
店の扉が開く音が聞こえて振り返ると、ライト様が入ってこられました。
ライト様は今日は白シャツにカーキのズボンを履いておられるので、返り血などがあれば見つけられそうですし、ついつい全身をながめていると、呆れた声が頭上から聞こえてきました。
「別に殺したり怪我をさせたりした訳じゃないから安心しろ。いや、怪我はしてるか…?」
「剣を抜く様な物騒な事はされていないのですね?」
「当たり前だろう。子供も歩いているんだ。そんなところを見せてトラウマにでもなったらどうする」
「それはそうですよね! ありがとうございます!」
「礼を言われるところではないと思うが…」
ライト様が眉根を寄せた後、すぐに表情を柔らかなものに戻してから聞いてこられます。
「欲しいものはあったか?」
「実は、あまり見られていなくて」
「……ジョージの事が気になってそれどころじゃなかったのか?」
「ジョージの事といいますか、ライト様が何をされるのかが気になっただけです。ジョージが痛い目にあうのはしょうがないと思います。あんな道端で人様に迷惑をかけるような事をしているんですから。しかもライト様を悪者みたいな言い方をして…」
「俺はどちらかというと悪者だ。この店に入るまでにも通りすがりの子供に大泣きされた」
小さく息を吐くライト様を慌てて慰めます。
「きっと剣を持っていらしたからですよ! 剣にビックリされたんだと思います!」
「その時は持ってなかった」
「う…。あの、持っておられる様に見えたのかもしれません」
語尾に近付くにつれ声が小さくなっていったせいか、ライト様は眉根を寄せられた後、大きく息を吐かれました。
「気を遣わせて悪いな。いつもの事だから気にしていない」
「そう言われましても…」
ライト様が子供が好きな事がわかるだけに、つい気の毒に思ってしまいます。
前も近寄ってきた子供に話しかけようとしたら、大泣きして逃げられてしまっていましたし。
や、やはりここは私が生んでさしあげるしかない!?
「それよりも旦那様! 奥様のアクセサリーを選んであげて下さい!」
マーサに言われたライト様は頷きはしましたが、すぐに困った顔をされたので聞いてみます。
「どうかなさいましたか?」
「選べと言われても、何が良いのかわからない。リーシャの好きなものを選んだほうが良いと思う」
「で、では、何個か選びますから、その中から選んでいただけますか?」
「そんな事をしなくても欲しいものは全て買えばいいだろう」
「そんな事は出来ません! 無駄遣いになりますから!」
「全く身につけないのに買うのなら無駄遣いかもしれないが、身につけるのなら買ってもかまわない。令嬢はよっぽど気に入ったものでない限り同じアクセサリーをつけてパーティーには出かけないからな」
ライト様の言葉を聞いて驚いてしまいます。
「貴族の方ってそんなに裕福なんですね」
「君だって貴族だっただろう」
「小さい頃は姉が優先で好きなものはあまり買ってもらえませんでしたし、服は全て姉のお下がりでしたから。それでも勿体ないと言われていましたし…」
「勿体ない…?」
ライト様が目を細めて聞き返してこられるので、当時の事を思い出しながら答えます。
「シルフィーが着ていた服を私の様な人間が着るだなんて勿体ないと。本来なら、私は平民が着る様な服で良いのだと言われました。それが出来なかったのは世間体というものですね。ですが、私は友人に自分の着ている服が姉のお古だと言いふらしておりましたから、周りの貴族は知っておられましたし、優しい方は私の分の服を買ってくださり、家に持ち帰ると怒られるだろうからと、その方の家で保管してくださっていました。で、お友達の家族と街へ出かける際はその服に着替えていたんです。あ、悪い意味ではないですよ? その家族は私の事を本当に可愛がってくれましたから。私が置き去りにされた時には何も力になってあげられないと泣いて謝ってくださいました」
「君はシルフィーの身代わりにされる前から酷い扱いを受けていたんだな」
ライト様は本気で怒ってくださっているのか「親が自分の子供を差別するなんて」と呟いておられましたが、私が苦笑している事に気付き、ぎこちない笑顔を作って下さいました。
「怒っているわけじゃない」
「そうでしたか? それなら良いのですが…。ところで、やっぱり気になります。ジョージをどうされたのですか?」
「その話はここでする必要はないだろう。食事をする時にでも話す」
「承知いたしました」
頷くと、ライト様は私達から少し離れた場所で様子を見ていた店員の方に声を掛けて、私に似合いそうなアクセサリーを出してくるように伝えたところ、今までは私が誰かわからなかった店員の方もライト様の妻だとわかった時点で、とても低姿勢になり、「アーミテム公爵の奥様に似合うものでしたら、奥の方へご案内いたします」と言ったのでした。
その後、アクセサリーは滞在先のお屋敷に届けてもらうようにお願いした後は、昼食を取る事になりました。
お店はすでに予約されていて、貴族に大人気の高級レストランでした。
奥の個室に通されて食事を始める事にして、料理が運ばれてくるまでに先程の話を聞いてみます。
「ジョージは一体何だったのです? どうしてこんな所にいるのでしょうか?」
「簡単に話を聞いたが、貴族に金を恵んでもらおうと浮浪者になって、この街の路地裏に住む事に決めたらしい。そうすれば食事のあまりをもらったりも出来るんだそうだ」
「治安が良いで有名ですのに、それは大丈夫なのでしょうか? 浮浪者がいては警察に捕まるのでは?」
「ここへ来て、まだ何日もたっていないようだな。あと、身なりの良い服を着て自分を貴族と見せかけ、財布を落としてしまったから、今度返すので金を少し貸してほしいと頼み歩くらしい。まあ、ここに来ている貴族は金持ちしかいないから、金を返せとは言わずに彼に金を渡していたようだぞ。恵む事によって優越感に浸っている奴もいるようだ」
「それにしても、すごいタイミングでこちらに来たものですね」
「もしかすると、ここに来ると思っていたのかもしれないな」
ライト様が苛立った表情を見せるので聞き返そうかとしましたが、私にも思い付いた事があり、口に出してみます。
「お義母さまがこちらにいらっしゃるので、必ず、私達が来ると思ったのですね?」
「かと思う」
ジョージが正直、そんな事を考えるような知恵がある人間なのかわかりませんが、ジョージ自身が思いつかなかったとしても、誰か入れ知恵をした人間がいるのでしょう。
やはり、ビリーでしょうか。
「そういえばビリーもこっちに来ているんでしょうか?」
「可能性が高い。俺達からの手紙の返事を待って家にいるかと思ったがそうでもなかったようだな。まあ、あれだけ無視すればそうなるか」
「ビリビリにしてますからね」
そこまで言ったところで前菜が運ばれてきたので、それを食べ終えるとライト様が口を開きます。
「あ、ジョージだが森に捨てに行かせた」
「はい?」
「君に謝りたいだとか何だとか言っていたようだが、森の入口付近の木にロープで縛り付けておけと騎士に命令しておいた。森の入口だから運が良ければすぐに人に見つけてもらえるだろう。最悪、獣の餌になるかもしれんが。ただ、病気を持っていると言っていたし、何の関係のない動物に病気をうつしてはいけないだろうから夜までには回収するか…」
恐ろしい事をけろりとした顔で言われるので、冷酷公爵と言われるのはこういうところなのかしら?
と心の中で思ったりしたのでした。
そんな私に気が付いたマーサが言います。
「奥様、旦那様がうまく対処されますのでご心配なく」
「それはそうかもしれませんが…」
先程、剣を受け取られていたのを見ましたし、しかもライト様は戦場では冷酷だという噂です。
ここは街中で戦場ではありませんが、ライト様が本当に冷酷な方なのでしたら…。
そんな事を思っていた時でした。
店の扉が開く音が聞こえて振り返ると、ライト様が入ってこられました。
ライト様は今日は白シャツにカーキのズボンを履いておられるので、返り血などがあれば見つけられそうですし、ついつい全身をながめていると、呆れた声が頭上から聞こえてきました。
「別に殺したり怪我をさせたりした訳じゃないから安心しろ。いや、怪我はしてるか…?」
「剣を抜く様な物騒な事はされていないのですね?」
「当たり前だろう。子供も歩いているんだ。そんなところを見せてトラウマにでもなったらどうする」
「それはそうですよね! ありがとうございます!」
「礼を言われるところではないと思うが…」
ライト様が眉根を寄せた後、すぐに表情を柔らかなものに戻してから聞いてこられます。
「欲しいものはあったか?」
「実は、あまり見られていなくて」
「……ジョージの事が気になってそれどころじゃなかったのか?」
「ジョージの事といいますか、ライト様が何をされるのかが気になっただけです。ジョージが痛い目にあうのはしょうがないと思います。あんな道端で人様に迷惑をかけるような事をしているんですから。しかもライト様を悪者みたいな言い方をして…」
「俺はどちらかというと悪者だ。この店に入るまでにも通りすがりの子供に大泣きされた」
小さく息を吐くライト様を慌てて慰めます。
「きっと剣を持っていらしたからですよ! 剣にビックリされたんだと思います!」
「その時は持ってなかった」
「う…。あの、持っておられる様に見えたのかもしれません」
語尾に近付くにつれ声が小さくなっていったせいか、ライト様は眉根を寄せられた後、大きく息を吐かれました。
「気を遣わせて悪いな。いつもの事だから気にしていない」
「そう言われましても…」
ライト様が子供が好きな事がわかるだけに、つい気の毒に思ってしまいます。
前も近寄ってきた子供に話しかけようとしたら、大泣きして逃げられてしまっていましたし。
や、やはりここは私が生んでさしあげるしかない!?
「それよりも旦那様! 奥様のアクセサリーを選んであげて下さい!」
マーサに言われたライト様は頷きはしましたが、すぐに困った顔をされたので聞いてみます。
「どうかなさいましたか?」
「選べと言われても、何が良いのかわからない。リーシャの好きなものを選んだほうが良いと思う」
「で、では、何個か選びますから、その中から選んでいただけますか?」
「そんな事をしなくても欲しいものは全て買えばいいだろう」
「そんな事は出来ません! 無駄遣いになりますから!」
「全く身につけないのに買うのなら無駄遣いかもしれないが、身につけるのなら買ってもかまわない。令嬢はよっぽど気に入ったものでない限り同じアクセサリーをつけてパーティーには出かけないからな」
ライト様の言葉を聞いて驚いてしまいます。
「貴族の方ってそんなに裕福なんですね」
「君だって貴族だっただろう」
「小さい頃は姉が優先で好きなものはあまり買ってもらえませんでしたし、服は全て姉のお下がりでしたから。それでも勿体ないと言われていましたし…」
「勿体ない…?」
ライト様が目を細めて聞き返してこられるので、当時の事を思い出しながら答えます。
「シルフィーが着ていた服を私の様な人間が着るだなんて勿体ないと。本来なら、私は平民が着る様な服で良いのだと言われました。それが出来なかったのは世間体というものですね。ですが、私は友人に自分の着ている服が姉のお古だと言いふらしておりましたから、周りの貴族は知っておられましたし、優しい方は私の分の服を買ってくださり、家に持ち帰ると怒られるだろうからと、その方の家で保管してくださっていました。で、お友達の家族と街へ出かける際はその服に着替えていたんです。あ、悪い意味ではないですよ? その家族は私の事を本当に可愛がってくれましたから。私が置き去りにされた時には何も力になってあげられないと泣いて謝ってくださいました」
「君はシルフィーの身代わりにされる前から酷い扱いを受けていたんだな」
ライト様は本気で怒ってくださっているのか「親が自分の子供を差別するなんて」と呟いておられましたが、私が苦笑している事に気付き、ぎこちない笑顔を作って下さいました。
「怒っているわけじゃない」
「そうでしたか? それなら良いのですが…。ところで、やっぱり気になります。ジョージをどうされたのですか?」
「その話はここでする必要はないだろう。食事をする時にでも話す」
「承知いたしました」
頷くと、ライト様は私達から少し離れた場所で様子を見ていた店員の方に声を掛けて、私に似合いそうなアクセサリーを出してくるように伝えたところ、今までは私が誰かわからなかった店員の方もライト様の妻だとわかった時点で、とても低姿勢になり、「アーミテム公爵の奥様に似合うものでしたら、奥の方へご案内いたします」と言ったのでした。
その後、アクセサリーは滞在先のお屋敷に届けてもらうようにお願いした後は、昼食を取る事になりました。
お店はすでに予約されていて、貴族に大人気の高級レストランでした。
奥の個室に通されて食事を始める事にして、料理が運ばれてくるまでに先程の話を聞いてみます。
「ジョージは一体何だったのです? どうしてこんな所にいるのでしょうか?」
「簡単に話を聞いたが、貴族に金を恵んでもらおうと浮浪者になって、この街の路地裏に住む事に決めたらしい。そうすれば食事のあまりをもらったりも出来るんだそうだ」
「治安が良いで有名ですのに、それは大丈夫なのでしょうか? 浮浪者がいては警察に捕まるのでは?」
「ここへ来て、まだ何日もたっていないようだな。あと、身なりの良い服を着て自分を貴族と見せかけ、財布を落としてしまったから、今度返すので金を少し貸してほしいと頼み歩くらしい。まあ、ここに来ている貴族は金持ちしかいないから、金を返せとは言わずに彼に金を渡していたようだぞ。恵む事によって優越感に浸っている奴もいるようだ」
「それにしても、すごいタイミングでこちらに来たものですね」
「もしかすると、ここに来ると思っていたのかもしれないな」
ライト様が苛立った表情を見せるので聞き返そうかとしましたが、私にも思い付いた事があり、口に出してみます。
「お義母さまがこちらにいらっしゃるので、必ず、私達が来ると思ったのですね?」
「かと思う」
ジョージが正直、そんな事を考えるような知恵がある人間なのかわかりませんが、ジョージ自身が思いつかなかったとしても、誰か入れ知恵をした人間がいるのでしょう。
やはり、ビリーでしょうか。
「そういえばビリーもこっちに来ているんでしょうか?」
「可能性が高い。俺達からの手紙の返事を待って家にいるかと思ったがそうでもなかったようだな。まあ、あれだけ無視すればそうなるか」
「ビリビリにしてますからね」
そこまで言ったところで前菜が運ばれてきたので、それを食べ終えるとライト様が口を開きます。
「あ、ジョージだが森に捨てに行かせた」
「はい?」
「君に謝りたいだとか何だとか言っていたようだが、森の入口付近の木にロープで縛り付けておけと騎士に命令しておいた。森の入口だから運が良ければすぐに人に見つけてもらえるだろう。最悪、獣の餌になるかもしれんが。ただ、病気を持っていると言っていたし、何の関係のない動物に病気をうつしてはいけないだろうから夜までには回収するか…」
恐ろしい事をけろりとした顔で言われるので、冷酷公爵と言われるのはこういうところなのかしら?
と心の中で思ったりしたのでした。
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