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19 偉そうにしないでよ? アドバイスしただけですが?
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それから約10日後、私とザック様はナコッタ侯爵家の夜会に来ていた。
濃いブルーのくるぶし丈のシュミーズドレスに身を包んだ私は、ザック様の隣で初めての夜会に感動していた。
「どこもかしこもキラキラしていますね」
「これが普通だと思うが?」
「そうなんですか…」
ルキアの記憶では夜会の記憶が浮かんでこないので、ルキアが夜会に来ていたとしても、彼女にとって、この綺羅びやかさは特に珍しくもなく印象に残らなかったのかもしれない。
もしくは、一度も来ていないのか…。
私にしてみれば、広いホール、キラキラした大きなシャンデリアは、パーティーに来たという感じでテンションが上がってしまう。
ホールの一部はビュッフェスタイルになっていて、美味しそうな料理が並んでいる。
大物芸能人の結婚式とかも、こんな感じなのかな?
色んな所で貴族同士が談笑しているけれど、ルキアには友達もいなかったし、知り合いもいない。
ザック様がいなければ、私もぼっちかも、と思ったけれど、ロゼッタ様のお茶会で知り合った方が来ていて、彼女のグループに入れてもらえる事になった。
「僕は知り合いに挨拶してくるよ」
ご婦人方の会話に自分は邪魔だろうからと、ザック様が離れていった後は、しばらくはご婦人方から、ザック様との関係性について、質問攻めにあってしまった。
当たり障りのない答えを返し、これから、女伯爵になる為に頑張りたいという話をすると、その場にいた人達は、皆応援してくれると言ってくれたけど、何人かは不安そうな顔で言った。
「女性が爵位を継ぐ事を嫌う男性もいるから気を付けてね。もしかすると、あからさまな嫌がらせをしてくるかもしれないわ」
「そうなんですね…」
「そうよ。特に伯爵家以下の男性は言ってくる可能性があるわ。あなたよりも身分が上の人は、そう言ってこないと思うけれど」
「女性が同等のレベルになっているのが嫌だという事でしょうか?」
尋ねると、その場にいたご婦人方は、大きく首を縦に振った。
日本にいた時にも、女性の出世を嫌う人がいたけど、それと同じ様なものかな?
ただ、日本の場合は実力で上がっている人が多いから認める人も多いけど、私の場合は家が伯爵家だから、というだけなので、ネチネチ言われる可能性があるわけね…。
「教えていただき、ありがとうございます」
お礼を言うと、力になれるかはわからないけれど、何かあった時には話を聞いてくれると言ってくれた。
社交辞令かもしれないけど、味方が増えた気がして嬉しかった。
ご婦人方の内の一人の旦那様が夫人を呼びに来られた事で、会話はお開きとなり、一人になった私は、お腹も減ったので、食事をする事にした。
ドレスはコルセットをつけないものにしているので、食べすぎない限りは大丈夫そう。
ザック様は会場内にはいるけれど、誰かと談笑しているし、きっと高位貴族だろうから、下手に邪魔しに行かない事にした。
ザック様の事だし、私の味方になってくれそうな人なら、きっと向こうから紹介してくれるはず。
今日は味方も増えたし、食べる事に専念しよう。
テーブルの上には、さすがに和食はないけれど、ご馳走が並べられていて、ローストビーフらしきものなど、日本にいた時には、お値段の関係で食べる機会が少なかったものを重点に食べることにした。
全く食べないってわけでもなかったけど、ローストビーフって自分で買ったりしなかったのよね。
そんな事を思いながら、白の丸皿に、それぞれの料理の横に置かれているトングを使って、ひょいひょいとのせていき、お皿にたくさん料理がのったところで、立食スペース2行き、早速、ローストビーフをいただく事にした。
「いただきまーす」
小声で言ってから、フォークに刺したローストビーフを口に入れようとした時だった。
「あら、あれってレイング伯爵令嬢じゃない?」
「え? どこ? あ、本当だわ」
ボリュームのある金色の髪をツインテールにした女性と、赤茶色の髪をハーフアップにした女性が、私の方を見ているのに気が付いた。
ルキアの記憶を探ると、嫌な思い出が浮かんできた。
彼女達は学園の最終学年の時のクラスメイトだった。
ルキアは彼女達から執拗に意地悪をされていた。
床に落ちた食べ物を食べたら、これからいじめはしない、なんて言っておいて、実際にルキアがそれをしたら、逆にその事を言いふらした。
ルキアも辛かったから冷静な状態ではなかったんだろうけど、いじめをする人間が、そんな約束を守るとは思えない。
だから、反抗しなかったルキアも悪いと思う人はいるかもしれない。
だけど、その時のルキアは藁をもつかむ気持ちだったんだろう。
それをちょうど先生も見ていて、いじめを止めるのかと思いきや、女子生徒と一緒になってルキアを笑った。
『嫌なら嫌だと言わないと。まさか、そんな事をするだなんて思わないじゃない』
そんな記憶が頭の中に浮かんで、イラッとした。
とにかく、そんな嫌な思いをルキアにさせてくれた2人が目の前にいて、私を見て笑っている。
正確にはルキアの身体に入った私だけど。
ルキアが言い返すとは思っていないから、こういう場合、スパッと言い返し、相手を黙らせよう。
話しかけてくるかこないか、様子を見ながら、ローストビーフを食べていると、向こうから近付いてきた。
かまいたくてしょうがないらしい。
「お久しぶりね」
「………」
食べている途中だったので、とりあえず会釈をすると、ツインテールの女性、ヒビノン伯爵令嬢は口をへの字に曲げた。
「あなた、また、床を舐めさせられたいの?」
クスクスと笑いながら、ヒビノン伯爵令嬢の取り巻きである、ハバミル子爵令嬢が、周りに聞こえない様にか、小さな声で私に言った後、何が面白いのか笑い始めた。
うーん。
この2人は本当に性格が悪いな。
何より、私の噂は聞いているはずなのに、こんな事を言ってくるなんて、寝たら忘れるタイプなのかな。
いや、もしかしたら、信じていないのかも?
それはありえる。
いきなり、ルキアの性格が豹変するとは思えないだろうし…。
もしかして、ミゲファンに入ってないけど、密かにミゲラーだったりする?
とにかく口に入っていたものを飲み込んだので、言葉を返す。
「口の中に食べ物が入っていたので、ごめんなさい。お久しぶりですね。お元気そうで良かったですわ」
「あなたは相変わらず痩せているわね。床に落ちているものばかり食べて、身体を悪くしているんじゃないの?」
「床に落ちたものは食べてませんし、これでもマシになった方ですわ」
「ガリガリで見ていて気持ちが悪いわ」
ハバミル子爵令嬢が、またクスクスと笑う。
かちんときたので言い返す。
「気持ちが悪いなら見なきゃいいじゃないですか。視界に入ってしまったのは、ごめんなさいといった感じですけれど、それ以上に見てきたのは、そちら様の勝手ですわよね?」
「な、何なのよ、偉そうにしないでよ!」
「アドバイスしただけですが? 怖いものみたさみたいに気持ち悪いものをわざわざ見ているのなら、文句を言わないでいただきたいですわ。見る、見ないは、あなたが好きな様に出来るのですから。それで気分が悪いと言われても、私にどうしろと? 移動すればよろしい? そのかわり、追いかけてこないで下さいね?」
ヒビノン伯爵令嬢とハバミル子爵令嬢は、ルキアにこんな事を言い返されるとは、夢にも思っていなかったのか、目を大きく見開いて、私を見つめたのだった。
濃いブルーのくるぶし丈のシュミーズドレスに身を包んだ私は、ザック様の隣で初めての夜会に感動していた。
「どこもかしこもキラキラしていますね」
「これが普通だと思うが?」
「そうなんですか…」
ルキアの記憶では夜会の記憶が浮かんでこないので、ルキアが夜会に来ていたとしても、彼女にとって、この綺羅びやかさは特に珍しくもなく印象に残らなかったのかもしれない。
もしくは、一度も来ていないのか…。
私にしてみれば、広いホール、キラキラした大きなシャンデリアは、パーティーに来たという感じでテンションが上がってしまう。
ホールの一部はビュッフェスタイルになっていて、美味しそうな料理が並んでいる。
大物芸能人の結婚式とかも、こんな感じなのかな?
色んな所で貴族同士が談笑しているけれど、ルキアには友達もいなかったし、知り合いもいない。
ザック様がいなければ、私もぼっちかも、と思ったけれど、ロゼッタ様のお茶会で知り合った方が来ていて、彼女のグループに入れてもらえる事になった。
「僕は知り合いに挨拶してくるよ」
ご婦人方の会話に自分は邪魔だろうからと、ザック様が離れていった後は、しばらくはご婦人方から、ザック様との関係性について、質問攻めにあってしまった。
当たり障りのない答えを返し、これから、女伯爵になる為に頑張りたいという話をすると、その場にいた人達は、皆応援してくれると言ってくれたけど、何人かは不安そうな顔で言った。
「女性が爵位を継ぐ事を嫌う男性もいるから気を付けてね。もしかすると、あからさまな嫌がらせをしてくるかもしれないわ」
「そうなんですね…」
「そうよ。特に伯爵家以下の男性は言ってくる可能性があるわ。あなたよりも身分が上の人は、そう言ってこないと思うけれど」
「女性が同等のレベルになっているのが嫌だという事でしょうか?」
尋ねると、その場にいたご婦人方は、大きく首を縦に振った。
日本にいた時にも、女性の出世を嫌う人がいたけど、それと同じ様なものかな?
ただ、日本の場合は実力で上がっている人が多いから認める人も多いけど、私の場合は家が伯爵家だから、というだけなので、ネチネチ言われる可能性があるわけね…。
「教えていただき、ありがとうございます」
お礼を言うと、力になれるかはわからないけれど、何かあった時には話を聞いてくれると言ってくれた。
社交辞令かもしれないけど、味方が増えた気がして嬉しかった。
ご婦人方の内の一人の旦那様が夫人を呼びに来られた事で、会話はお開きとなり、一人になった私は、お腹も減ったので、食事をする事にした。
ドレスはコルセットをつけないものにしているので、食べすぎない限りは大丈夫そう。
ザック様は会場内にはいるけれど、誰かと談笑しているし、きっと高位貴族だろうから、下手に邪魔しに行かない事にした。
ザック様の事だし、私の味方になってくれそうな人なら、きっと向こうから紹介してくれるはず。
今日は味方も増えたし、食べる事に専念しよう。
テーブルの上には、さすがに和食はないけれど、ご馳走が並べられていて、ローストビーフらしきものなど、日本にいた時には、お値段の関係で食べる機会が少なかったものを重点に食べることにした。
全く食べないってわけでもなかったけど、ローストビーフって自分で買ったりしなかったのよね。
そんな事を思いながら、白の丸皿に、それぞれの料理の横に置かれているトングを使って、ひょいひょいとのせていき、お皿にたくさん料理がのったところで、立食スペース2行き、早速、ローストビーフをいただく事にした。
「いただきまーす」
小声で言ってから、フォークに刺したローストビーフを口に入れようとした時だった。
「あら、あれってレイング伯爵令嬢じゃない?」
「え? どこ? あ、本当だわ」
ボリュームのある金色の髪をツインテールにした女性と、赤茶色の髪をハーフアップにした女性が、私の方を見ているのに気が付いた。
ルキアの記憶を探ると、嫌な思い出が浮かんできた。
彼女達は学園の最終学年の時のクラスメイトだった。
ルキアは彼女達から執拗に意地悪をされていた。
床に落ちた食べ物を食べたら、これからいじめはしない、なんて言っておいて、実際にルキアがそれをしたら、逆にその事を言いふらした。
ルキアも辛かったから冷静な状態ではなかったんだろうけど、いじめをする人間が、そんな約束を守るとは思えない。
だから、反抗しなかったルキアも悪いと思う人はいるかもしれない。
だけど、その時のルキアは藁をもつかむ気持ちだったんだろう。
それをちょうど先生も見ていて、いじめを止めるのかと思いきや、女子生徒と一緒になってルキアを笑った。
『嫌なら嫌だと言わないと。まさか、そんな事をするだなんて思わないじゃない』
そんな記憶が頭の中に浮かんで、イラッとした。
とにかく、そんな嫌な思いをルキアにさせてくれた2人が目の前にいて、私を見て笑っている。
正確にはルキアの身体に入った私だけど。
ルキアが言い返すとは思っていないから、こういう場合、スパッと言い返し、相手を黙らせよう。
話しかけてくるかこないか、様子を見ながら、ローストビーフを食べていると、向こうから近付いてきた。
かまいたくてしょうがないらしい。
「お久しぶりね」
「………」
食べている途中だったので、とりあえず会釈をすると、ツインテールの女性、ヒビノン伯爵令嬢は口をへの字に曲げた。
「あなた、また、床を舐めさせられたいの?」
クスクスと笑いながら、ヒビノン伯爵令嬢の取り巻きである、ハバミル子爵令嬢が、周りに聞こえない様にか、小さな声で私に言った後、何が面白いのか笑い始めた。
うーん。
この2人は本当に性格が悪いな。
何より、私の噂は聞いているはずなのに、こんな事を言ってくるなんて、寝たら忘れるタイプなのかな。
いや、もしかしたら、信じていないのかも?
それはありえる。
いきなり、ルキアの性格が豹変するとは思えないだろうし…。
もしかして、ミゲファンに入ってないけど、密かにミゲラーだったりする?
とにかく口に入っていたものを飲み込んだので、言葉を返す。
「口の中に食べ物が入っていたので、ごめんなさい。お久しぶりですね。お元気そうで良かったですわ」
「あなたは相変わらず痩せているわね。床に落ちているものばかり食べて、身体を悪くしているんじゃないの?」
「床に落ちたものは食べてませんし、これでもマシになった方ですわ」
「ガリガリで見ていて気持ちが悪いわ」
ハバミル子爵令嬢が、またクスクスと笑う。
かちんときたので言い返す。
「気持ちが悪いなら見なきゃいいじゃないですか。視界に入ってしまったのは、ごめんなさいといった感じですけれど、それ以上に見てきたのは、そちら様の勝手ですわよね?」
「な、何なのよ、偉そうにしないでよ!」
「アドバイスしただけですが? 怖いものみたさみたいに気持ち悪いものをわざわざ見ているのなら、文句を言わないでいただきたいですわ。見る、見ないは、あなたが好きな様に出来るのですから。それで気分が悪いと言われても、私にどうしろと? 移動すればよろしい? そのかわり、追いかけてこないで下さいね?」
ヒビノン伯爵令嬢とハバミル子爵令嬢は、ルキアにこんな事を言い返されるとは、夢にも思っていなかったのか、目を大きく見開いて、私を見つめたのだった。
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