12 / 26
第一部
12.久しぶりに王都へ戻ります
しおりを挟む
クエストボードに張られた依頼書には、現状で分かっている情報が開示されていた。
王国軍は現在までに、二度大規模な殲滅作戦を実施している。
一度目は魔王誕生の知らせがあってすぐのこと。
王国騎士団の三割を投入し、魔王軍が勢力を広める前に叩こうとした。
しかし、結果は惨敗に終わる。
すでに魔王軍は、圧倒的とも言える戦力を保持していた。
騎士団員が目にしたのは、視界を埋め尽くすモンスターの群れ。
確認が出来ただけで、約五万体以上。
数の力に押し負け、敢え無く騎士団は撤退した。
二度目の作戦は、順当な計画のもとに遂行された。
侵攻ルート上に罠を設置し、先手を取れるように、遠距離砲台も用意した。
作戦に参加したのは、有志を含めて約一万人。
周到な準備もあって、勝算は高いと思われた。
が、結果は惨敗に終わってしまった。
侵攻する魔王軍は、勢力をさらに広げていたのだ。
その数なんと――十万体。
一度目の倍の戦力を揃え、準備された策を全て真っ向から踏みつけた。
後がなくなった王国は、近隣の冒険者組合に支援要請を出し、三度目の作戦に挑もうとしている。
「今回は最大の戦力である『勇者』が投入される……か」
勇者って言っても、あいつのことだろ?
だから大丈夫みたいな書き方してあるけど、全然説得力がないな。
クロエと一緒にギルドボードの依頼書を眺めながら、呆れて笑ってしまった。
要するに、二度の作戦失敗で戦力が不足しているから、冒険者も手伝ってほしいという話だ。
言い回しは違うけど、お前たちも無関係じゃないだろ、的な一文も添えられていた。
「ジーク様、どうされますか?」
「一旦戻って皆にも伝えよう」
「かしこまりました」
俺とクロエは組合所を出る。
ここで俺は、本来の目的を思い出す。
「あっ、違うな。その前に買い物を済ませていこう」
今日は五日に一回のオフ日だ。
元々は夕飯の買い出しに行くつもりで、クロエと街に出たんだった。
店に向う道中に組合所を通ったら、異様に混み合ってたから気になって現在に至る。
「材料買わずに帰ったら、ユミル辺りが怒るだろうからな」
「そうですね」
クロエは小さく微笑み、店の方向へと振り向く。
そのまま二人で買い物を済ませ、夕日がきれいに見える頃、家の扉を開けた。
「ただいまー」
「ただいま戻りました」
「あっ! ジーク様おっかえり~ クロエちゃんも!」
「お兄ちゃん、やっと帰ってきたの」
出迎えてくれたのはユミルとシトナ。
二人の手には、それぞれモップと雑巾が握られている。
チラッと床や棚を見ると、ピカピカに磨かれているのがわかった。
「掃除は終わったみたいだな」
「もっちろん!」
「頑張ったのは私。ユミルはさぼってただけ」
「ちょっ、シトナちゃん!? なんでホントのこと言っちゃうの?」
「本当のこと……ね」
クロエが冷めた目でユミルを見つめる。
ギクッと反応したユミルは、小さく縮こまって謝る。
「ごめんなさい」
「罰としてお風呂掃除三日間」
「え、ひ……一人?」
クロエは無言で頷く。
「……はい」
ユミルは反論することなく、しょぼんとしながら返事をした。
それから夕食の準備をして、全員で食卓を囲む。
食事の時は全員が揃うし、話をするにはもってこいのタイミングだ。
その場で俺は、組合所で見聞きしたことを伝えた。
「王国の要請か……受けるのか?」
「そのつもりだよ」
グレンの質問に答えると、彼は目を細めて考えだす。
何となく、彼が何を考えているのかはわかる。
世界中で当たり前になっている亜人種差別。
王国はその中心と言っても良い。
亜人種は王都へ入れない。
王都内で見かけるのは、奴隷として飼われている者だけ。
ここにいる中にも、同じ扱いを受けていた者がいる。
「確かに王国を助ける義理はない。でも、侵攻ルート上にこの街もあるから、無関係ってわけじゃないんだよ。まぁだから、そういう理由で俺は参加する」
正直に言えば、俺だって王国を助けたいとは思わない。
自業自得だけど、散々な噂を立てられたからな。
俺の仲間たちを侮辱する奴らを、許すなんてこともありえない。
「強制はしない。嫌なら待っていてくれ」
「いいや。ジークが参加するなら、オレたちも参加するぞ」
「うむ、グレンの言う通りである。主殿と共に歩むことこそ、我らの望み」
グレンとリガルドがそう言うと、他の皆も同じ意見だと続く。
結果的に全員参加で、魔王軍との戦いに参加することとなった。
そして五日後――
俺たちは二か月半ぶりに、王都の街に訪れていた。
「戻って来たのか……ここへ」
見上げる青空に、街を覆う壁が入り込む。
俺たちがいるのは王都外周に平原。
戦いの地はここから西に向かった先、平原と渓谷の境となる。
すでに王国の軍は作戦地点で待機済み。
要請を受けた冒険者は、一旦王都へ集められていた。
「冒険者諸君! まずは助力に感謝する」
姿を見せたのは騎士団長だった。
「先ほど報告があった。もう間もなく、魔王軍が渓谷を抜けてくる。魔王とはわが国最強の剣士……勇者ミゲル・エイルワース殿が戦う! そのためにはまず、モンスターの大群を突破しなくてはならない! 冒険者の皆には、可能な限りモンスターを殲滅してほしい」
「はっ! それくらい余裕だぜ」
「いつもやってることだからなぁ!」
粋がる男冒険者たち。
ガヤガヤと騒がしくなる様子を見て、騎士団長が笑う。
「ふっ、頼もしいかぎりだ。では行こう!」
彼を先頭に、冒険者の一団は作戦エリアに向った。
王国軍は現在までに、二度大規模な殲滅作戦を実施している。
一度目は魔王誕生の知らせがあってすぐのこと。
王国騎士団の三割を投入し、魔王軍が勢力を広める前に叩こうとした。
しかし、結果は惨敗に終わる。
すでに魔王軍は、圧倒的とも言える戦力を保持していた。
騎士団員が目にしたのは、視界を埋め尽くすモンスターの群れ。
確認が出来ただけで、約五万体以上。
数の力に押し負け、敢え無く騎士団は撤退した。
二度目の作戦は、順当な計画のもとに遂行された。
侵攻ルート上に罠を設置し、先手を取れるように、遠距離砲台も用意した。
作戦に参加したのは、有志を含めて約一万人。
周到な準備もあって、勝算は高いと思われた。
が、結果は惨敗に終わってしまった。
侵攻する魔王軍は、勢力をさらに広げていたのだ。
その数なんと――十万体。
一度目の倍の戦力を揃え、準備された策を全て真っ向から踏みつけた。
後がなくなった王国は、近隣の冒険者組合に支援要請を出し、三度目の作戦に挑もうとしている。
「今回は最大の戦力である『勇者』が投入される……か」
勇者って言っても、あいつのことだろ?
だから大丈夫みたいな書き方してあるけど、全然説得力がないな。
クロエと一緒にギルドボードの依頼書を眺めながら、呆れて笑ってしまった。
要するに、二度の作戦失敗で戦力が不足しているから、冒険者も手伝ってほしいという話だ。
言い回しは違うけど、お前たちも無関係じゃないだろ、的な一文も添えられていた。
「ジーク様、どうされますか?」
「一旦戻って皆にも伝えよう」
「かしこまりました」
俺とクロエは組合所を出る。
ここで俺は、本来の目的を思い出す。
「あっ、違うな。その前に買い物を済ませていこう」
今日は五日に一回のオフ日だ。
元々は夕飯の買い出しに行くつもりで、クロエと街に出たんだった。
店に向う道中に組合所を通ったら、異様に混み合ってたから気になって現在に至る。
「材料買わずに帰ったら、ユミル辺りが怒るだろうからな」
「そうですね」
クロエは小さく微笑み、店の方向へと振り向く。
そのまま二人で買い物を済ませ、夕日がきれいに見える頃、家の扉を開けた。
「ただいまー」
「ただいま戻りました」
「あっ! ジーク様おっかえり~ クロエちゃんも!」
「お兄ちゃん、やっと帰ってきたの」
出迎えてくれたのはユミルとシトナ。
二人の手には、それぞれモップと雑巾が握られている。
チラッと床や棚を見ると、ピカピカに磨かれているのがわかった。
「掃除は終わったみたいだな」
「もっちろん!」
「頑張ったのは私。ユミルはさぼってただけ」
「ちょっ、シトナちゃん!? なんでホントのこと言っちゃうの?」
「本当のこと……ね」
クロエが冷めた目でユミルを見つめる。
ギクッと反応したユミルは、小さく縮こまって謝る。
「ごめんなさい」
「罰としてお風呂掃除三日間」
「え、ひ……一人?」
クロエは無言で頷く。
「……はい」
ユミルは反論することなく、しょぼんとしながら返事をした。
それから夕食の準備をして、全員で食卓を囲む。
食事の時は全員が揃うし、話をするにはもってこいのタイミングだ。
その場で俺は、組合所で見聞きしたことを伝えた。
「王国の要請か……受けるのか?」
「そのつもりだよ」
グレンの質問に答えると、彼は目を細めて考えだす。
何となく、彼が何を考えているのかはわかる。
世界中で当たり前になっている亜人種差別。
王国はその中心と言っても良い。
亜人種は王都へ入れない。
王都内で見かけるのは、奴隷として飼われている者だけ。
ここにいる中にも、同じ扱いを受けていた者がいる。
「確かに王国を助ける義理はない。でも、侵攻ルート上にこの街もあるから、無関係ってわけじゃないんだよ。まぁだから、そういう理由で俺は参加する」
正直に言えば、俺だって王国を助けたいとは思わない。
自業自得だけど、散々な噂を立てられたからな。
俺の仲間たちを侮辱する奴らを、許すなんてこともありえない。
「強制はしない。嫌なら待っていてくれ」
「いいや。ジークが参加するなら、オレたちも参加するぞ」
「うむ、グレンの言う通りである。主殿と共に歩むことこそ、我らの望み」
グレンとリガルドがそう言うと、他の皆も同じ意見だと続く。
結果的に全員参加で、魔王軍との戦いに参加することとなった。
そして五日後――
俺たちは二か月半ぶりに、王都の街に訪れていた。
「戻って来たのか……ここへ」
見上げる青空に、街を覆う壁が入り込む。
俺たちがいるのは王都外周に平原。
戦いの地はここから西に向かった先、平原と渓谷の境となる。
すでに王国の軍は作戦地点で待機済み。
要請を受けた冒険者は、一旦王都へ集められていた。
「冒険者諸君! まずは助力に感謝する」
姿を見せたのは騎士団長だった。
「先ほど報告があった。もう間もなく、魔王軍が渓谷を抜けてくる。魔王とはわが国最強の剣士……勇者ミゲル・エイルワース殿が戦う! そのためにはまず、モンスターの大群を突破しなくてはならない! 冒険者の皆には、可能な限りモンスターを殲滅してほしい」
「はっ! それくらい余裕だぜ」
「いつもやってることだからなぁ!」
粋がる男冒険者たち。
ガヤガヤと騒がしくなる様子を見て、騎士団長が笑う。
「ふっ、頼もしいかぎりだ。では行こう!」
彼を先頭に、冒険者の一団は作戦エリアに向った。
0
お気に入りに追加
856
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!
東導 号
ファンタジー
雑魚モブキャラだって負けない! 俺は絶対!前世より1億倍!幸せになる!
俺、ケン・アキヤマ25歳は、某・ダークサイド企業に勤める貧乏リーマン。
絶対的支配者のようにふるまう超ワンマン社長、コバンザメのような超ごますり部長に、
あごでこきつかわれながら、いつか幸せになりたいと夢見ていた。
社長と部長は、100倍くらい盛りに盛った昔の自分自慢語りをさく裂させ、
1日働きづめで疲れ切った俺に対して、意味のない精神論に終始していた。
そして、ふたり揃って、具体的な施策も提示せず、最後には
「全社員、足で稼げ! 知恵を絞り、営業数字を上げろ!」
と言うばかり。
社員達の先頭を切って戦いへ挑む、重い責任を背負う役職者のはずなのに、
完全に口先だけ、自分の部屋へ閉じこもり『外部の評論家』と化していた。
そんな状況で、社長、部長とも「業務成績、V字回復だ!」
「営業売上の前年比プラス150%目標だ!」とか抜かすから、
何をか言わんや……
そんな過酷な状況に生きる俺は、転職活動をしながら、
超シビアでリアルな地獄の現実から逃避しようと、
ヴァーチャル世界へ癒しを求めていた。
中でも最近は、世界で最高峰とうたわれる恋愛ファンタジーアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』に、はまっていた。
日々の激務の疲れから、ある日、俺は寝落ちし、
……『寝落ち』から目が覚め、気が付いたら、何と何と!!
16歳の、ど平民少年ロイク・アルシェとなり、
中世西洋風の異世界へ転生していた……
その異世界こそが、熱中していたアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』の世界だった。
もう元の世界には戻れそうもない。
覚悟を決めた俺は、数多のラノベ、アニメ、ゲームで積み重ねたおたく知識。
そして『ステディ・リインカネーション』をやり込んだプレイ経験、攻略知識を使って、
絶対! 前世より1億倍! 幸せになる!
と固く決意。
素晴らしきゲーム世界で、新生活を始めたのである。
カクヨム様でも連載中です!
おっさんの異世界建国記
なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。
超越者となったおっさんはマイペースに異世界を散策する
神尾優
ファンタジー
山田博(やまだひろし)42歳、独身は年齢制限十代の筈の勇者召喚に何故か選出され、そこで神様曰く大当たりのチートスキル【超越者】を引き当てる。他の勇者を大きく上回る力を手に入れた山田博は勇者の使命そっちのけで異世界の散策を始める。
他の作品の合間にノープランで書いている作品なのでストックが無くなった後は不規則投稿となります。1話の文字数はプロローグを除いて1000文字程です。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる