11 / 26
第一部
11.お前が勇者かよ
しおりを挟む
魔王侵攻の知らせは、アクトスの街まで届いていた。
侵攻するルート上には、この街も含まれている。
かなり距離はあるし、先に王都がぶつかるから、現状では慌てるほどではない。
それと同時に、王都で勇者が誕生したという噂も流れてきた。
「は? あいつが勇者!?」
夕食のテーブルを囲う中、クロエが街で聞いた噂について話してくれた。
その内容がなんと、俺の兄であるミゲル・エイルワースが勇者に選ばれたというもので……
あまりに驚きすぎて、持っていたフォークを落としてしまったよ。
グレンが呆れた表情で言う。
「あいつって、一応お前の兄貴だろ」
「いや、そうだが……本当なのか? クロエ」
「はい。組合にも確認しましたが、ミゲル様が勇者に選ばれたのは事実のようです」
「そ、そうか……」
あいつが勇者とか……いやいや、笑えない冗談だろ。
だって、あいつに剣術の才能なんてないぞ?
貴族として暮らした十八年間。
二つ離れた兄のミゲルは、いつも俺に威張ってばかりだった。
自分には才能があるだとか、お前より賢いとか。
ことあるごとに自慢してきて、うっとうしかったのを覚えている。
まぁ確かに魔法に関する才能はあったと思う。
貴族の家系に生まれたこともあって、並外れた魔力量を持ち、数々の魔法を扱えていた。
ただ、剣術に関しては微妙だ。
稽古と称して何度か手合わせした経験はあるけど、大して強くもなかったな。
「手抜きまくったからな~ あれで自信つけたのかも」
目立ちたくなかったから、ミゲルとの稽古はいつも手を抜いていた。
早く終わらせたくてわざと攻撃に当たりにいったり、適当に攻撃を受け流して、当たったふりをしたりとか。
あれで自信をつけてしまったのなら、俺にも責任があるのだけど……
ブツブツと頭の中で考えていると、ユミルがごくごくと水を飲みほして尋ねてくる。
「ぷはー! ねぇねぇクロエちゃん、勇者ってどんな風に選ばれるの?」
「勇者選定は、国王様によって行わるの。王城に保管されている聖剣を扱えるかどうか……確かそれが条件だったはず」
「へぇ~ お城に聖剣なんてあったんだね」
聖剣エグゼカリバール。
王家に代々伝わる伝説の聖剣で、かつて魔王を討ち滅ぼした剣……と言われている。
最初に言っておくが、これはたぶん嘘だ。
歴史上で魔王が誕生したのは、今から千年前のこと。
千年前に魔王と戦ったのは、何を隠そう俺だ。
その時に聖剣は使ったけど、エグゼカリバールなんて名前じゃない。
千年前から現在にかけて、別の魔王が誕生したという記述は残されていなかった。
要するに、かつて魔王を~みたいな下りは完璧に嘘だということ。
とは言え、聖剣エグゼカリバールが偽物だということではない。
世界には数本の聖剣があり、俺もすべてを把握しているわけじゃないからな。
俺の知らない聖剣を、王国が所持しているのかもしれない。
どっちにしても、実物を見ていないから真偽はつけられれないのだけど。
「まぁ……選ばれたってことは、扱えはするんだろうな。使いこなせるのかは知らないけど」
「そうなのかな~ でも別にさ、あたしたちには関係ないでしょ」
「そうとも言えないのではないかしら?」
ミアリスがそう言い、クロエに視線を送る。
クロエはこくりと頷き、組合で聞いた情報の続きを話す。
「侵攻ルートにこの街も含まれる以上、組合としても何らかの手はうつ必要が出てくる……と、組合の上層部では話に出ているそうです」
「そりゃそうだよな。もしも王都が落とされたら、次に攻め込まれるのはこのアクトスだ」
「負けることがあるのか? あの王国は世界でもトップクラスの大国だろ。それに勇者もいるんだ」
グレンがそう言ったが、俺は首を横に振って否定する。
「絶対に勝てる戦いはない。だから、常に最善の手を考えるんだ」
かつての俺がそうしてきたようにな。
「王国がどう迎え撃つのか知らないけど、場合によっては俺たちにも召集がかかるかもしれないな」
「その場合はらどうされますか?」
「どうもこうもないだろ。王国が負ければ、この街も危ない。好き嫌いはあるにしろ、勝ってもらわなきゃ困る」
もしもの時は参戦する。
せっかく冒険者としての基盤ができ始めたんだ。
こんな所で住む場所を失ってたまるか。
「まっ、その時の話だけどな。そもそも王国から要請がなければ、組合も動けないだろうし」
「そうですね」
そんな話をした翌日だった。
クエストボードには、デカデカとポスターのような依頼書が張られていた。
王都より支援要請。
魔王軍の侵攻に伴い、大規模な防衛作戦を実施予定。
確実な勝利を目指し、近隣に住まう冒険者に作戦への参加を要請する。
「思ったよりも早かったな」
「はい」
俺とクロエは依頼書を眺めながら、ぼそりと呟いた。
屋敷を出て二か月と少し。
まさかこんなにも早くあの場所へ戻る日が来るなんて、誰も予想できなかっただろう。
「やれやれだな」
嫌な顔を見ることになりそうだ。
魔王だか何だか知らないが、本当に余計なことをしてくれたよ。
侵攻するルート上には、この街も含まれている。
かなり距離はあるし、先に王都がぶつかるから、現状では慌てるほどではない。
それと同時に、王都で勇者が誕生したという噂も流れてきた。
「は? あいつが勇者!?」
夕食のテーブルを囲う中、クロエが街で聞いた噂について話してくれた。
その内容がなんと、俺の兄であるミゲル・エイルワースが勇者に選ばれたというもので……
あまりに驚きすぎて、持っていたフォークを落としてしまったよ。
グレンが呆れた表情で言う。
「あいつって、一応お前の兄貴だろ」
「いや、そうだが……本当なのか? クロエ」
「はい。組合にも確認しましたが、ミゲル様が勇者に選ばれたのは事実のようです」
「そ、そうか……」
あいつが勇者とか……いやいや、笑えない冗談だろ。
だって、あいつに剣術の才能なんてないぞ?
貴族として暮らした十八年間。
二つ離れた兄のミゲルは、いつも俺に威張ってばかりだった。
自分には才能があるだとか、お前より賢いとか。
ことあるごとに自慢してきて、うっとうしかったのを覚えている。
まぁ確かに魔法に関する才能はあったと思う。
貴族の家系に生まれたこともあって、並外れた魔力量を持ち、数々の魔法を扱えていた。
ただ、剣術に関しては微妙だ。
稽古と称して何度か手合わせした経験はあるけど、大して強くもなかったな。
「手抜きまくったからな~ あれで自信つけたのかも」
目立ちたくなかったから、ミゲルとの稽古はいつも手を抜いていた。
早く終わらせたくてわざと攻撃に当たりにいったり、適当に攻撃を受け流して、当たったふりをしたりとか。
あれで自信をつけてしまったのなら、俺にも責任があるのだけど……
ブツブツと頭の中で考えていると、ユミルがごくごくと水を飲みほして尋ねてくる。
「ぷはー! ねぇねぇクロエちゃん、勇者ってどんな風に選ばれるの?」
「勇者選定は、国王様によって行わるの。王城に保管されている聖剣を扱えるかどうか……確かそれが条件だったはず」
「へぇ~ お城に聖剣なんてあったんだね」
聖剣エグゼカリバール。
王家に代々伝わる伝説の聖剣で、かつて魔王を討ち滅ぼした剣……と言われている。
最初に言っておくが、これはたぶん嘘だ。
歴史上で魔王が誕生したのは、今から千年前のこと。
千年前に魔王と戦ったのは、何を隠そう俺だ。
その時に聖剣は使ったけど、エグゼカリバールなんて名前じゃない。
千年前から現在にかけて、別の魔王が誕生したという記述は残されていなかった。
要するに、かつて魔王を~みたいな下りは完璧に嘘だということ。
とは言え、聖剣エグゼカリバールが偽物だということではない。
世界には数本の聖剣があり、俺もすべてを把握しているわけじゃないからな。
俺の知らない聖剣を、王国が所持しているのかもしれない。
どっちにしても、実物を見ていないから真偽はつけられれないのだけど。
「まぁ……選ばれたってことは、扱えはするんだろうな。使いこなせるのかは知らないけど」
「そうなのかな~ でも別にさ、あたしたちには関係ないでしょ」
「そうとも言えないのではないかしら?」
ミアリスがそう言い、クロエに視線を送る。
クロエはこくりと頷き、組合で聞いた情報の続きを話す。
「侵攻ルートにこの街も含まれる以上、組合としても何らかの手はうつ必要が出てくる……と、組合の上層部では話に出ているそうです」
「そりゃそうだよな。もしも王都が落とされたら、次に攻め込まれるのはこのアクトスだ」
「負けることがあるのか? あの王国は世界でもトップクラスの大国だろ。それに勇者もいるんだ」
グレンがそう言ったが、俺は首を横に振って否定する。
「絶対に勝てる戦いはない。だから、常に最善の手を考えるんだ」
かつての俺がそうしてきたようにな。
「王国がどう迎え撃つのか知らないけど、場合によっては俺たちにも召集がかかるかもしれないな」
「その場合はらどうされますか?」
「どうもこうもないだろ。王国が負ければ、この街も危ない。好き嫌いはあるにしろ、勝ってもらわなきゃ困る」
もしもの時は参戦する。
せっかく冒険者としての基盤ができ始めたんだ。
こんな所で住む場所を失ってたまるか。
「まっ、その時の話だけどな。そもそも王国から要請がなければ、組合も動けないだろうし」
「そうですね」
そんな話をした翌日だった。
クエストボードには、デカデカとポスターのような依頼書が張られていた。
王都より支援要請。
魔王軍の侵攻に伴い、大規模な防衛作戦を実施予定。
確実な勝利を目指し、近隣に住まう冒険者に作戦への参加を要請する。
「思ったよりも早かったな」
「はい」
俺とクロエは依頼書を眺めながら、ぼそりと呟いた。
屋敷を出て二か月と少し。
まさかこんなにも早くあの場所へ戻る日が来るなんて、誰も予想できなかっただろう。
「やれやれだな」
嫌な顔を見ることになりそうだ。
魔王だか何だか知らないが、本当に余計なことをしてくれたよ。
1
お気に入りに追加
856
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
オンラインゲームしてたらいつの間にやら勇者になってました(笑)
こばやん2号
ファンタジー
どこにでもいそうなごくごく平凡な男「小橋 大和(こばし やまと)」が
唯一の趣味と言っていいバーチャルオンラインゲームをプレイしている最中に
突然別の世界に飛ばされてしまう
いきなりのことに戸惑う男だったが
異世界転生ものの小説やマンガ・アニメの知識と
やりこんできたRPGゲームの経験を活かし
その世界で奮闘する大和と
その世界で出会った仲間たちとともに
冒険をしていくうちに
気付けば【勇者】として崇められ
魔王討伐に向かわなければならない始末
そんな大和の活躍を描いた
ちょっぴり楽しくちょっぴりエッチでちょっぴり愉快な
異世界冒険活劇である
異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!
東導 号
ファンタジー
雑魚モブキャラだって負けない! 俺は絶対!前世より1億倍!幸せになる!
俺、ケン・アキヤマ25歳は、某・ダークサイド企業に勤める貧乏リーマン。
絶対的支配者のようにふるまう超ワンマン社長、コバンザメのような超ごますり部長に、
あごでこきつかわれながら、いつか幸せになりたいと夢見ていた。
社長と部長は、100倍くらい盛りに盛った昔の自分自慢語りをさく裂させ、
1日働きづめで疲れ切った俺に対して、意味のない精神論に終始していた。
そして、ふたり揃って、具体的な施策も提示せず、最後には
「全社員、足で稼げ! 知恵を絞り、営業数字を上げろ!」
と言うばかり。
社員達の先頭を切って戦いへ挑む、重い責任を背負う役職者のはずなのに、
完全に口先だけ、自分の部屋へ閉じこもり『外部の評論家』と化していた。
そんな状況で、社長、部長とも「業務成績、V字回復だ!」
「営業売上の前年比プラス150%目標だ!」とか抜かすから、
何をか言わんや……
そんな過酷な状況に生きる俺は、転職活動をしながら、
超シビアでリアルな地獄の現実から逃避しようと、
ヴァーチャル世界へ癒しを求めていた。
中でも最近は、世界で最高峰とうたわれる恋愛ファンタジーアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』に、はまっていた。
日々の激務の疲れから、ある日、俺は寝落ちし、
……『寝落ち』から目が覚め、気が付いたら、何と何と!!
16歳の、ど平民少年ロイク・アルシェとなり、
中世西洋風の異世界へ転生していた……
その異世界こそが、熱中していたアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』の世界だった。
もう元の世界には戻れそうもない。
覚悟を決めた俺は、数多のラノベ、アニメ、ゲームで積み重ねたおたく知識。
そして『ステディ・リインカネーション』をやり込んだプレイ経験、攻略知識を使って、
絶対! 前世より1億倍! 幸せになる!
と固く決意。
素晴らしきゲーム世界で、新生活を始めたのである。
カクヨム様でも連載中です!
神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移
龍央
ファンタジー
高校生紺野陸はある日の登校中、車に轢かれそうな女の子を助ける。
え?助けた女の子が神様?
しかもその神様に俺が助けられたの?
助かったのはいいけど、異世界に行く事になったって?
これが話に聞く異世界転移ってやつなの?
異世界生活……なんとか、なるのかなあ……?
なんとか異世界で生活してたら、今度は犬を助けたと思ったらドラゴン?
契約したらチート能力?
異世界で俺は何かをしたいとは思っていたけど、色々と盛り過ぎじゃないかな?
ちょっと待って、このドラゴン凄いモフモフじゃない?
平凡で何となく生きていたモフモフ好きな学生が異世界転移でドラゴンや神様とあれやこれやしていくお話し。
基本シリアス少な目、モフモフ成分有りで書いていこうと思います。
女性キャラが多いため、様々なご指摘があったので念のため、タグに【ハーレム?】を追加致しました。
9/18よりエルフの出るお話になりましたのでタグにエルフを追加致しました。
1話2800文字~3500文字以内で投稿させていただきます。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載させて頂いております。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
チート生産魔法使いによる復讐譚 ~国に散々尽くしてきたのに処分されました。今後は敵対国で存分に腕を振るいます~
クロン
ファンタジー
俺は異世界の一般兵であるリーズという少年に転生した。
だが元々の身体の持ち主の心が生きていたので、俺はずっと彼の視点から世界を見続けることしかできなかった。
リーズは俺の転生特典である生産魔術【クラフター】のチートを持っていて、かつ聖人のような人間だった。
だが……その性格を逆手にとられて、同僚や上司に散々利用された。
あげく罠にはめられて精神が壊れて死んでしまった。
そして身体の所有権が俺に移る。
リーズをはめた者たちは盗んだ手柄で昇進し、そいつらのせいで帝国は暴虐非道で最低な存在となった。
よくも俺と一心同体だったリーズをやってくれたな。
お前たちがリーズを絞って得た繁栄は全部ぶっ壊してやるよ。
お前らが歯牙にもかけないような小国の配下になって、クラフターの力を存分に使わせてもらう!
味方の物資を万全にして、更にドーピングや全兵士にプレートアーマーの配布など……。
絶望的な国力差をチート生産魔術で全てを覆すのだ!
そして俺を利用した奴らに復讐を遂げる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる