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第二章
26.一緒に来るか?
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オークション会場から脱出する。
道中、できるだけ周りのものを破壊してきた。
アスタロトの提案だ。
なんの意味があるのか尋ねたら、めちゃくちゃにしたほうが見つけてもらいやすいから、だという。
なんだかんだ言って彼女も甘い。
元魔王とは思えないな。
そうして俺たちは地上に出る。
俺に抱きかかえられたレイナは、久しぶりに太陽の光を浴びたのだろう。
まぶしさに目をつむる。
「眩しかったか?」
「あっちに日陰があるのじゃ」
レイナを抱きかかえたまま日陰に移動する。
会場のすぐ近くだが問題ないだろう。
アスタロトの魔法で彼らは動けないからな。
「あ、あの、もう大丈夫です。じ、自分で歩けますから」
「無理するな。立つのも大変なんだろ?」
「そうだぞレイナ! お前こんなに痩せて……ちゃんとご飯食べさせてもらえなかったのか?」
「パンが……一つだけ」
成長期の子供にそれは少なすぎる。
栄養も足りない。
ラナは外で逃げ回っていたから体力もそこそこあるみたいだけど、対照的にレイナは衰弱している。
「まずはご飯だな」
「その前に服をなんとかせんとな」
「ああ」
二人とも薄っぺらい布を加工しただけの服を着ている。
見た目は奴隷みたいだ。
こんな格好の少女二人を連れて歩いたら、きっと俺たちが誤解される。
「服選び……また俺がするのか?」
「安心せい。今回はワシがなんとかしてやる。ほれ」
アスタロトがぱちんと指をならした。
すると二人の服装が変化する。
清潔そうな白のワンピースタイプの服を二人は着ていた。
「おお! なんだこれ!」
「ふ、服が変わった?」
「ワシの魔法で作ったのじゃ。前に散々見せてもらったからのう」
「だから既視感があるのか」
店で見た服に似たようなものがあった気がする。
これで服装問題は解決した。
だったらさっそく――
◇◇◇
テーブルにいっぱいの料理が並ぶ。
街のレストランに入った俺たちは、片っ端からメニューを注文した。
「こんなにたくさん……」
「こ、これ食べていいのか?」
「もちろん」
「子供が遠慮などせんでいいのじゃ。腹が膨れるまで食べるがよいぞ」
それを子供みたいなアスタロトが言うのか。
とか、野暮な突っ込みはやめておこう。
意見は同じだ。
ラナとレイナはお互いに視線で確認し合って、俺たちの間で手を合わせる。
「「いただきます!」」
二人が料理を口に入れる。
「美味い!」
「温かい」
幸せそうな顔、声。
この光景が見られることが何よりうれしい。
勇者だったころから変わらない。
「かっかっ! いい食べっぷりじゃのう! じゃがラナよ、急ぐと喉を詰まらすぞ?」
「だってこんなに美味い飯久しぶりだから!」
「レイナも遠慮するなよ。甘いものもあるからな」
「は、はい! ありがとうございます」
二人の幸せそうな様子を見ながら、俺とアスタロトは顔を合わせる。
「俺たちも食べるか」
「じゃの」
それから一緒に食事をとった。
結局全部頼んだのに足りなくて、もう一つずつ全メニューを頼むことに。
相変わらずアスタロトの大食いには驚かされる。
「あー食べた食べたぁ~」
「お腹いっぱいだね」
「ワシはちと物足りんのう」
「おい……」
「冗談じゃよ。今宵の主役はワシらではないからのう。自制するわい」
十分たくさん平らげていたけどな……。
おかげでお金も半分くらいになったぞ。
また依頼を受けて稼がないと。
「二人とも満足したか?」
「うん!」
「ありがとうございます。えっと……」
「ああ、そういえば自己紹介がまだだったな」
俺たちは改めて挨拶をかわす。
「俺はエレン」
「ワシはアスタロトじゃ」
「エレンさん、アスタロトさん」
「オレたちを助けてくれ、ありがとう!」
「どういたしまして」
「なのじゃ」
赤と青、二人の瞳がまっすぐに俺たちを見つめる。
改めて見ると本当にきれいな瞳だ。
姉のラナのほうは精神支配の魔眼だったが、妹のほうはなんだろう?
「心眼の類じゃな。おそらく他人の心を読めるのじゃろう?」
「え、どうしてそれを……」
「オレは教えてないぞ?」
「なに、ワシは人よりそういう類の力に詳しいだけじゃ」
二人は不思議そうにアスタロトを見ている。
心を読む魔眼か。
それに心を操る魔眼……ほしい人間は多いだろうな。
「嫌な声、たくさん聴いただろ」
「は、はい……ただ、その……」
レイナは俺とアスタロトを交互に見る。
不思議そうに。
「ワシらのは見えないのじゃろう?」
「は、はい」
「大丈夫だレイナ。オレの力も効かなかったからお前だけじゃないよ」
「お姉ちゃんも? お二人は……」
「ただの旅人だよ」
「そして夫婦じゃ」
必ずアスタロトがそう付け加える。
おかげでレイナもびっくりしたように目を丸くする。
この反応にもいつか慣れるのかな?
「俺たちのことは気にしないでくれ。それより、君たちはこれからどうするんだ?」
「帰る場所があるならワシらが案内するぞ」
「「……」」
二人は急にシュンとする。
あまり聞いてほしくない話だったようだ。
「なんじゃ? 家族はおらんのか?」
アスタロトは気にせず尋ねた。
ラナが答える。
「オレたちが生まれた時には二人とも死んでた」
「おじいちゃんに育てられて……おじいちゃんも死んじゃって」
「そうじゃったか。ふむ、それは困ったのう」
「だったら一緒に来るか?」
それは自然に出た言葉だった。
二人は驚く。
アスタロトは、わかっていたと言いたげな顔をする。
「俺たちも帰る家はなくてね。ずっと旅をしてる。この先も旅を続ける。帰る場所がないなら、見つかるまで一緒にいよう」
「……い、いいのか?」
「ああ、助けたのは俺たちだ。だったら最後まで責任はもつ」
「でも、私たちが一緒だと二人に迷惑をかけて」
「それこそ必要のない心配じゃ。ワシらに勝てる奴らなどおらん。じゃから迷惑など気にするな。ワシらが知りたいのはお前さんらの意思じゃよ。ともにくる気があるなら、そういえばよい」
いいことを言う。
俺が伝えたかった言葉を彼女が代わりに言ってくれた。
二人が願うなら、俺たちはそれを尊重しよう。
「二人はどうしたい?」
俺の問いに、二人は声を重ねる。
「「一緒にいきたい!」です!」
「なら決まりだ」
「今日からワシらは家族じゃな」
いつもの調子でアスタロトは言う。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
次回から不定期更新になります。
ファンタジー小説大賞に応募予定なので、8月までに書き貯めできるよう頑張ります。
道中、できるだけ周りのものを破壊してきた。
アスタロトの提案だ。
なんの意味があるのか尋ねたら、めちゃくちゃにしたほうが見つけてもらいやすいから、だという。
なんだかんだ言って彼女も甘い。
元魔王とは思えないな。
そうして俺たちは地上に出る。
俺に抱きかかえられたレイナは、久しぶりに太陽の光を浴びたのだろう。
まぶしさに目をつむる。
「眩しかったか?」
「あっちに日陰があるのじゃ」
レイナを抱きかかえたまま日陰に移動する。
会場のすぐ近くだが問題ないだろう。
アスタロトの魔法で彼らは動けないからな。
「あ、あの、もう大丈夫です。じ、自分で歩けますから」
「無理するな。立つのも大変なんだろ?」
「そうだぞレイナ! お前こんなに痩せて……ちゃんとご飯食べさせてもらえなかったのか?」
「パンが……一つだけ」
成長期の子供にそれは少なすぎる。
栄養も足りない。
ラナは外で逃げ回っていたから体力もそこそこあるみたいだけど、対照的にレイナは衰弱している。
「まずはご飯だな」
「その前に服をなんとかせんとな」
「ああ」
二人とも薄っぺらい布を加工しただけの服を着ている。
見た目は奴隷みたいだ。
こんな格好の少女二人を連れて歩いたら、きっと俺たちが誤解される。
「服選び……また俺がするのか?」
「安心せい。今回はワシがなんとかしてやる。ほれ」
アスタロトがぱちんと指をならした。
すると二人の服装が変化する。
清潔そうな白のワンピースタイプの服を二人は着ていた。
「おお! なんだこれ!」
「ふ、服が変わった?」
「ワシの魔法で作ったのじゃ。前に散々見せてもらったからのう」
「だから既視感があるのか」
店で見た服に似たようなものがあった気がする。
これで服装問題は解決した。
だったらさっそく――
◇◇◇
テーブルにいっぱいの料理が並ぶ。
街のレストランに入った俺たちは、片っ端からメニューを注文した。
「こんなにたくさん……」
「こ、これ食べていいのか?」
「もちろん」
「子供が遠慮などせんでいいのじゃ。腹が膨れるまで食べるがよいぞ」
それを子供みたいなアスタロトが言うのか。
とか、野暮な突っ込みはやめておこう。
意見は同じだ。
ラナとレイナはお互いに視線で確認し合って、俺たちの間で手を合わせる。
「「いただきます!」」
二人が料理を口に入れる。
「美味い!」
「温かい」
幸せそうな顔、声。
この光景が見られることが何よりうれしい。
勇者だったころから変わらない。
「かっかっ! いい食べっぷりじゃのう! じゃがラナよ、急ぐと喉を詰まらすぞ?」
「だってこんなに美味い飯久しぶりだから!」
「レイナも遠慮するなよ。甘いものもあるからな」
「は、はい! ありがとうございます」
二人の幸せそうな様子を見ながら、俺とアスタロトは顔を合わせる。
「俺たちも食べるか」
「じゃの」
それから一緒に食事をとった。
結局全部頼んだのに足りなくて、もう一つずつ全メニューを頼むことに。
相変わらずアスタロトの大食いには驚かされる。
「あー食べた食べたぁ~」
「お腹いっぱいだね」
「ワシはちと物足りんのう」
「おい……」
「冗談じゃよ。今宵の主役はワシらではないからのう。自制するわい」
十分たくさん平らげていたけどな……。
おかげでお金も半分くらいになったぞ。
また依頼を受けて稼がないと。
「二人とも満足したか?」
「うん!」
「ありがとうございます。えっと……」
「ああ、そういえば自己紹介がまだだったな」
俺たちは改めて挨拶をかわす。
「俺はエレン」
「ワシはアスタロトじゃ」
「エレンさん、アスタロトさん」
「オレたちを助けてくれ、ありがとう!」
「どういたしまして」
「なのじゃ」
赤と青、二人の瞳がまっすぐに俺たちを見つめる。
改めて見ると本当にきれいな瞳だ。
姉のラナのほうは精神支配の魔眼だったが、妹のほうはなんだろう?
「心眼の類じゃな。おそらく他人の心を読めるのじゃろう?」
「え、どうしてそれを……」
「オレは教えてないぞ?」
「なに、ワシは人よりそういう類の力に詳しいだけじゃ」
二人は不思議そうにアスタロトを見ている。
心を読む魔眼か。
それに心を操る魔眼……ほしい人間は多いだろうな。
「嫌な声、たくさん聴いただろ」
「は、はい……ただ、その……」
レイナは俺とアスタロトを交互に見る。
不思議そうに。
「ワシらのは見えないのじゃろう?」
「は、はい」
「大丈夫だレイナ。オレの力も効かなかったからお前だけじゃないよ」
「お姉ちゃんも? お二人は……」
「ただの旅人だよ」
「そして夫婦じゃ」
必ずアスタロトがそう付け加える。
おかげでレイナもびっくりしたように目を丸くする。
この反応にもいつか慣れるのかな?
「俺たちのことは気にしないでくれ。それより、君たちはこれからどうするんだ?」
「帰る場所があるならワシらが案内するぞ」
「「……」」
二人は急にシュンとする。
あまり聞いてほしくない話だったようだ。
「なんじゃ? 家族はおらんのか?」
アスタロトは気にせず尋ねた。
ラナが答える。
「オレたちが生まれた時には二人とも死んでた」
「おじいちゃんに育てられて……おじいちゃんも死んじゃって」
「そうじゃったか。ふむ、それは困ったのう」
「だったら一緒に来るか?」
それは自然に出た言葉だった。
二人は驚く。
アスタロトは、わかっていたと言いたげな顔をする。
「俺たちも帰る家はなくてね。ずっと旅をしてる。この先も旅を続ける。帰る場所がないなら、見つかるまで一緒にいよう」
「……い、いいのか?」
「ああ、助けたのは俺たちだ。だったら最後まで責任はもつ」
「でも、私たちが一緒だと二人に迷惑をかけて」
「それこそ必要のない心配じゃ。ワシらに勝てる奴らなどおらん。じゃから迷惑など気にするな。ワシらが知りたいのはお前さんらの意思じゃよ。ともにくる気があるなら、そういえばよい」
いいことを言う。
俺が伝えたかった言葉を彼女が代わりに言ってくれた。
二人が願うなら、俺たちはそれを尊重しよう。
「二人はどうしたい?」
俺の問いに、二人は声を重ねる。
「「一緒にいきたい!」です!」
「なら決まりだ」
「今日からワシらは家族じゃな」
いつもの調子でアスタロトは言う。
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