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第伍章 喧嘩するほど、沼に嵌る
END3 忘れられた夢の世界
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真夜中、いきなり私とサクラ、シン、クウマ、ソラはセレンさんに呼ばれた。
カリスを除いて異世界メンバーだった。
そして重要な話を聞いた。
『実は僕、とある研究をしててね。』とセレンさんの研究の話を始めた。
セレンさんは妹のアリアーナさんが異世界について聞いてきて、それについて調べるようになったそうだ。
歌姫になったのはその過程で巻き込まれたためだ。
セレンさんは異世界人のここへ来る理由と共通点を探った。
それはほとんどの転移者は例外を除いて間違いなく現実世界から来たものらしいのだ。
その現実世界はいわゆる異世界である。
そういえば色々繋がるなと。
私は珍しく【試練の世界】というゲームをプレイしていた。
モバイル版もあって、サクラもシンもクウマもソラもダウンロードしていた。
それ以外にも、サクラに電話した時サクラが呼び出された。それは偶然ではないらしく、
電波を通じて呼び出されたらしい。
それがもしもゲームの中だったら?
そう繋げることが出来るな、と。私は納得した。
そして、不可解な点は【作者】が書かれていないことだ。
そしてもうひとつが亡くなった人の魂がここへ来ることだ。
ゲーム内容と似たようなストーリー内容で、
あらすじにも「亡くなった人の魂は創造神によって肉体を変えられこの地に復活する」と書いてあった。
すっかり忘れていた。
そして私たち5人とも主人公という事も分かっているらしい。
ちなみに道中にあった異世界人はNPCらしいのだ。
イベントのための人物だったのだ。
そう考えるとどうして現実世界に戻れないんだろうか。
するとセレンさんは『5人とも同時に「現実に戻りたい!」と願えば戻れるはずだよ。』と言った。
私たちは直ぐに(戻りたい!現実に!!)と願った。
「またね、皆。」
その言葉が最後だった。
目の前が真っ白になった。
ここはどこだ?
私は寝ていたみたいだ。頭が痛い。
なんかとても楽しい夢を見ていた気がする。
また夢に戻りたいな。
…また戻ってきた。
もう現実には疲れた。
お父さんもお母さんもいないし、
会社にリストラされたし、
お兄ちゃんもいなくなっちゃった。
私は会社にいた時、夢のために貯めた貯金を今は少しずつ削って生活している。
ゲームも遊び尽くした。
人とは関わりたくない。
もう、疲れた。
お父さん、お母さん、お兄ちゃん。
許してくれないかな?
もう私は生きていけないの。
楽しみがない。
親友だったサクラも私の事嫌ってる。
もう、苦しいの。
そう思った時、サクラから電話が来た。
恐る恐る出てみた。きっと文句を言われるに違いない。そう思っていた。
『ユキミ。この前はごめんね。
あたしのこと許してくれる?
これからも親友でいようね。』
私は呆然としていた。
我に返って「こ、こっちこそ、ごめんね。あんなこと言っちゃって。私が悪かったよ。」
と言った。
サクラは
『ユキミ、いやユキは相変わらず優しいね。』
電話の奥から『ふふっ』と声が聞こえた。
私は涙を流しながら「よろしくね。」と
笑顔で答えた。
何かあった気がするが、覚えていない。
私はこれからサクラと一緒に旅に出ることになった。
世界旅行だ。
大好きな親友と、ずっと行きたかった世界旅行。
それがやっと叶うことになった。
頭の中に「ソラ」「シン」「クウマ」という言葉が出てきた。
それが何なのかはわからなかった。
いずれ分かるのだろうか?
でも、今それは関係ない。
お父さん、私は元気です。
沢山の思い出話、楽しみにしててね。
お兄ちゃんにも聞かせてあげる。
また、あの日みたいに
みんなで……過ごそうね。
お母さん、私は元気です。
……そして、二度と目は覚めなかった。
……………ごめんね、お母さん。
私、もう戻れな
END3 忘れられた夢の世界
カリスを除いて異世界メンバーだった。
そして重要な話を聞いた。
『実は僕、とある研究をしててね。』とセレンさんの研究の話を始めた。
セレンさんは妹のアリアーナさんが異世界について聞いてきて、それについて調べるようになったそうだ。
歌姫になったのはその過程で巻き込まれたためだ。
セレンさんは異世界人のここへ来る理由と共通点を探った。
それはほとんどの転移者は例外を除いて間違いなく現実世界から来たものらしいのだ。
その現実世界はいわゆる異世界である。
そういえば色々繋がるなと。
私は珍しく【試練の世界】というゲームをプレイしていた。
モバイル版もあって、サクラもシンもクウマもソラもダウンロードしていた。
それ以外にも、サクラに電話した時サクラが呼び出された。それは偶然ではないらしく、
電波を通じて呼び出されたらしい。
それがもしもゲームの中だったら?
そう繋げることが出来るな、と。私は納得した。
そして、不可解な点は【作者】が書かれていないことだ。
そしてもうひとつが亡くなった人の魂がここへ来ることだ。
ゲーム内容と似たようなストーリー内容で、
あらすじにも「亡くなった人の魂は創造神によって肉体を変えられこの地に復活する」と書いてあった。
すっかり忘れていた。
そして私たち5人とも主人公という事も分かっているらしい。
ちなみに道中にあった異世界人はNPCらしいのだ。
イベントのための人物だったのだ。
そう考えるとどうして現実世界に戻れないんだろうか。
するとセレンさんは『5人とも同時に「現実に戻りたい!」と願えば戻れるはずだよ。』と言った。
私たちは直ぐに(戻りたい!現実に!!)と願った。
「またね、皆。」
その言葉が最後だった。
目の前が真っ白になった。
ここはどこだ?
私は寝ていたみたいだ。頭が痛い。
なんかとても楽しい夢を見ていた気がする。
また夢に戻りたいな。
…また戻ってきた。
もう現実には疲れた。
お父さんもお母さんもいないし、
会社にリストラされたし、
お兄ちゃんもいなくなっちゃった。
私は会社にいた時、夢のために貯めた貯金を今は少しずつ削って生活している。
ゲームも遊び尽くした。
人とは関わりたくない。
もう、疲れた。
お父さん、お母さん、お兄ちゃん。
許してくれないかな?
もう私は生きていけないの。
楽しみがない。
親友だったサクラも私の事嫌ってる。
もう、苦しいの。
そう思った時、サクラから電話が来た。
恐る恐る出てみた。きっと文句を言われるに違いない。そう思っていた。
『ユキミ。この前はごめんね。
あたしのこと許してくれる?
これからも親友でいようね。』
私は呆然としていた。
我に返って「こ、こっちこそ、ごめんね。あんなこと言っちゃって。私が悪かったよ。」
と言った。
サクラは
『ユキミ、いやユキは相変わらず優しいね。』
電話の奥から『ふふっ』と声が聞こえた。
私は涙を流しながら「よろしくね。」と
笑顔で答えた。
何かあった気がするが、覚えていない。
私はこれからサクラと一緒に旅に出ることになった。
世界旅行だ。
大好きな親友と、ずっと行きたかった世界旅行。
それがやっと叶うことになった。
頭の中に「ソラ」「シン」「クウマ」という言葉が出てきた。
それが何なのかはわからなかった。
いずれ分かるのだろうか?
でも、今それは関係ない。
お父さん、私は元気です。
沢山の思い出話、楽しみにしててね。
お兄ちゃんにも聞かせてあげる。
また、あの日みたいに
みんなで……過ごそうね。
お母さん、私は元気です。
……そして、二度と目は覚めなかった。
……………ごめんね、お母さん。
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