上 下
14 / 30
【アリサ・ナトリム】編

2日目 晴れと入道雲

しおりを挟む
私はとりあえず、狐の女の子を探すことにした。
一緒に暮らしてる猫耳のレオンを誘って、冒険に出ることにした。
『なーレオン!』
『…な、なんですか?』
『おまえ、人間って嫌いか?』
『………うん、嫌い。』
『そっか。私は好きだぞ!』
『そ、そうなんだ…。』
『なんだ、硬いぞ?私と喋るのが嫌なのか?』
『ううん。そんなことないよ。ただ、僕が喋っていいのかなって…。』
『なんだ!そんなことか!私は全然気にしないぞ??私と、気軽に喋って欲しいぞ!!』
『……ちょっと固くなるかもしれないけど………いいのかな?』
『全然いいぞ!………レオン。。私は仲良くしたいだけなのだ!』
『……ありがとう。』
『べつにいいぞ!』

そんな会話をしてる時、
森の中の大岩の上で、泣いている女の子がいた。
『………おじいちゃん…。』
そう呟きながら、すすり泣いていた。
私は咄嗟に
『どうしたのだ?こんなところで。』
と聞いた。
すると、その女の子は
『………あ、ご、ごめんなさい。………どちら様でしょうか?』
と聞いた。
警戒しているようで、…というか、怖がっているようで、少し震えている。
『私はアリサなのだ!こっちはレオンなのだ!よろしくなのだ!』
『……よろしく…私はソラ…って言います。』
『ソラちゃんか!よろしくなのだ!』
その子は獣の耳が生えていなかった。
人間なのか?
……レオンは大丈夫なのか?





それが、ソラとの出会い。

その日はよく晴れていて、入道雲がハッキリと見えていた。

そして、私の………いや、冒険の、全ての始まりだったのだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。

火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。 王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。 そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。 エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。 それがこの国の終わりの始まりだった。

処理中です...